二千四百九十五夜、ばあばの社会人生活 107 ばあば就職する 107 印刷会社 80
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。
ばあばが就職をした頃のことだけれど……。
──Iさんは、会社の中の人間関係をあまり重要視しなくてもいいのだ……。
どうも……そういう考え方に、Iさんは立っているのかもしれない……そう、ばあばには感じられたということなのだ……。
でも、すべてのお付き合いを拒否している……というわけでもないみたいだった。
なんだか……だれとでも普通に話などはするのだけれど……。でも、それ以上のお付き合いには興味がない……というような感じなのだろうかな……。
ばあばも、それに似たような感じ方をしていたので、ばあばとIさんの間では、お互いに過干渉にならなくてちょうど良いのかもしれないなあ……と、ばあばは考えた……。
でもまあ……洋裁学園でも、前の会社でもそうだったのだけれど、こういう考え方の人はどこにでもいるようだしね……。ばあばは、特に思うところはなかった……。
前の会社のように、広い食堂があったり、職場の中に軽食屋さんなどがあるわけではないし……。それに、休憩室があるといっても、何十人もの人が一度に入れるわけではない。
この会社のそこは、十人も入ればぎゅうぎゅう詰めで、座るところもなくなってしまう……という程度の広さなのだから……。
だから、たまには従業員が全員でお昼ご飯を食べながら、和やかに話をする……などというようなことなどできそうもないことなのだ……。
でもまあ、懇親会をしたいというのであれば、どこかの大きなレストランやらお食事処……とか、宴会などができるようなところを使ってすればいいわけで……。
でも……会社の懇親会というには規模が大きくなり過ぎているのかもしれないのだけれど……。この会社……社員旅行があるのだということらしい……。
それを聞いた時には、ばあばはちょっとだけ気が重くなったような気がした……。何しろ、ばあばにとって団体旅行やら集団行動やらというのは、あまり得意なほうではなかったからだ。
でも、それらの参加については、自由参加が原則らしいので、どうしても参加が厳しいということであれば、会社でお仕事をしていてもいいのだということだった。
事実、時期的なこともあるのだろうとは思うのだけれど、関係各所の受注状況などの影響から、事務所にお留守番が必要になる場合が、過去にはあったそうだしね……。
会社を休みにしたくないばかりに、交流行事を二班に分ける……というほどの従業員数がいるわけでもないようだから……。
それに、女性の場合には、避けられないような事情が起きてしまうような場合があるのだから、強制参加というわけにはいかないことだよねえ……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




