二千四百八十三夜、ばあばの社会人生活 101 ばあば就職する 101 印刷会社 74
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。
ばあばが就職をした頃のことだけれど……。
──今日のところは、たまたま写植のお仕事が一区切りついていたらしい……。
そのせいもあって、Iさんがばあばに付きっ切りで教えてくれることができているらしい。
この写植の責任者のKさんがここに居ないということもあって、割とのんびりとできているということもあるようだ。
Kさんは、急ぎのお仕事のお手伝いとして、二階の版下部門へ行って、貼り込みの仕事をしているらしい……。
そうでなければ、割とうるさく口出しをしてきて、ゆっくりとはできていないかもしれないということだった。
まあ、ばあばとしては、多少年齢が離れていたとしても、同性の人から丁寧に教えてもらえた方が身につくと思うのだけれどなあ……。
でも、男性としては、立場上譲ることができないこともあるのだろうけれどね……。
ばあばにとってみれば、そんな安っぽい立場なんかにはどうでもいいとさえ感じてしまう……。ばあばにとって心安らかにお仕事を覚えられたら一番いいのだけれどね……。
……ばあばは、自分の機械のところまで来てから、電源スイッチを入れて、それ以降の手順を思い出しながら、復習をしていく……。
Iさんは、最初のうちはばあばの側に控えていたのだけれど、そのうちには、自分の椅子を引き寄せて、ばあばの側に座ってから、黙って見ていてくれた……。
「……そうそう、いまはここにはいないのだけれど、この写植の責任者は、Kさんだからね……。
彼がここに居る時には、分からないことについては、Kさんに直接教えてもらようにしてくださいね……。
ここの責任者である自分のことが、ないがしろにされているのじゃないのか……。などと、変な所でへそを曲げてしまうとめんどくさいことになってしまうのでねえ……。
そんなこともあって、一応はね……口先だけででも、Kさんは職場の責任者であり、大切な先輩なのだということにしておいてほしいのよ……。
だから、あーさんが良い返事をしながら、Kさんの言うことに逆らわないようにしていさえすれば、機嫌がよくなると思うのよ……。
下手に口答えなんかをすると、途端に機嫌が悪くなるので、そこは適当にあしらっていてもらえればいいと思うからね……。
和文タイプのJさんを含めても、ここには四人しかいないのだから、もっとのびのびとお仕事ができたらいいとは思うのだけれどねえ……。
でも、考え方は人それぞれだからね……。
私たちは、一応写植の責任者を任されている、Kさんの考えに合わせておかなくてはいけないだろうからね……。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




