二千四百六十三夜、ばあばの社会人生活 91 ばあば就職する 91 印刷会社 64
今日は、ばあばの番です。
眠れないのかい、それは困ったねえ。じゃあ、少しお話をしてあげようかね。どんなことがいいかな。何がいい?
「…………。」
そうだねえ、じゃあ、ばあばがまだ若かった頃のお話をしようかねえ。
ばあばが就職をした頃のことだけれど……。
「──でもね……私は思うんだけれど、そこまで手間をかけても報われることがそんなに多くはないのかもしれないのよね……。
だったら……他の新規のお客様を探し出して、そこから新しいお仕事を受注をしたほうが効率がいいような気がするのだけれどなあ……。
でも、そんな都合がいいことなんかには、なかなかならないのかもしれないわねえ……。
……Bさん本人は、悪い人じゃないのだろうとは思うのだけれどねえ……。
Bさんはあまりしゃべらない人でね……。黙々と仕事をしているという姿勢には、感心させられるのだけれどねえ……。ただ、マイペースなのがねえ……璧に瑕……なのかなあ……。」
Iさんが話してくれることは、ばあばにはよくわからないことばかりだった……。
けれど……この会社の中でも立場によっては、いろいろな悩みや辛いことがあるのだろうかなあ……。
ばあばは、そんなことを考えていた……。
「……おう……空いたぞ……。
……邪魔をして悪かったなあ……。もっと手短に終われる予定だったのだけれど、何しろ売り出し商品の写真点数が多かったものでなあ……。
それに加えて、うちのデザイナーが売り出しになりそうな商品の写真を、あれこれとたくさん撮って来いって言い出してなあ……。
売り出しのチラシ折込みが毎週あるっていうのに、直前になってからいちいち商品写真を撮っていたんじゃあ、間に合わないっていうことらしいんだがなあ……。
あらかじめ撮り溜めておいた商品写真をストックブックに整理をしておいて、手間と時間を省こうっていうことなんだよなあ……。
それだったら、俺にとっても大きなメリットになるからな……しょうがないんだ……。
だから、ここ当分……毎週になるかもしれないけれど……暗室を長い時間使うことになると思うので、よろしく頼むな……。」
「……わかったわよ……。
でもねえ……暗室を使うってことをちゃんと私たちに伝えておいてくれないと、困ったことになりかねないから、それだけは気を付けておいてくださいねえ……。
今回も、けっこう危なかったのよ……。
私だったら、ノックして返事がなかったら、考えなしにドアを開けてしまうと思うから……。
今回は、あーさんだったから声まで掛けてくれたんだからね……。
今までにも何回も同じことを注意をしていると思うんだけれど……。
それでもBさんは、これから暗室を使うってことを私たちへと言ってくれているほうが少ないんじゃないの……。」
Iさんは、真剣な表情で言葉にしていた。
おや、眠たくなってきたかい、それじゃあ、おやすみ、いい夢を見てね。
良い夢に恵まれますように、おやすみなさい。また次の夜に……。




