第三十話:やっぱりそうでした
校舎の裏へいくともうエルシェルトさんが来ていた。
「来てくれて有難うございます。あれ?」
「ごめん。少し遅れた。あとそれと彼女も一緒にいいかな?」
「いいえさほど遅れていません。彼女は誰ですか?」
「イーリス・ヴェレンガルド。ヴェルのルームメイト」
「ルーム・・・メイト。・・・いえそれは置いときます。ヴェルス君は良いのですか?これからは話す内容はあなたの秘密も入っていますよ」
おっと、これは確定でいいかな。いままでエルシェルト・ルミナス・・フォン・トーセルって言う人と関わりは一切なかったし。
それにそろそろイースにも俺のこと話して良い頃だと思っていたのでちょうどいい。
「ああ構わない」
「そうですか・・・じゃあわかりました。イーリスさん良いですよ」
「ん、ありがとう」
「ではまず、お久しぶりです。龍真さん」
「おう、立花さん久しぶり」
俺が返事を返すとエルシェルトさん、いいや立花さんは驚いた。やはりあっていたようだ。
「分かっていたんですか?」
「まぁアレスルングから聞いていたし、あと属性でね」
「そうだったんですか。なら話す手間がなくなりましたね」
「・・・二人共何の話をしているの?なんか呼び方が違うし」
「やっぱりイースに説明しないといけないから一緒だな」
俺達は本当のことをイースに話した。その後俺は向こうの世界での俺は何をしているかを聞いた。向こうの世界では高円寺高校のみんながもう下級魔法を使えるようになっているそうだ。幸運な事にみんな何かしらの属性に適正を持っていた。それから俺はみんなとは別に行動して新しいクリーン発電機、家庭用核融合発電機を造った。これは炊飯器くらいの大きさで今までの核分裂発電の最高出力以上あって万能物質の魔法式を入れ込んであるため発電用の燃料は不要。しかも炉の強度は俺の電磁加速砲を打ち込んでも壊れないと言っていた。ここで問題がある。こんなに高性能なので値段がどんなに高くなるのかということ。しかしなんと1台1万円で、すでに日本ではこの発電機は一家に1台あるそうだ。他にも水を作る装置、好きなメニューでご飯が出てくる装置、超小型の魔導コンピュータ、VR・AR機器、VR・AR機器を利用した携帯端末などいろいろな物を作っている。そしてこれらのことを二週間でやったから驚きだ。誰かに言われる前に言っておこう。にん
《人間やめていますね》
《ヴェルはチーターじゃの》
《おいアスルド、今度お仕置きな》
《なんで我だけ!?しかし出なければいいことなのですよ》
《チートっていうのはまだ許せるが、俺はまだ一応人間だ。それに安心しろ強制的に出すから。覚悟しておけよ?》
《うッ負けるものですか》
「では本題に戻りましょう」
え?いままで本題じゃなかったの?
「イーリスさんはりょ・・・ヴェルス君とルームメイトというの本当ですか?」
「いやまぁホントだけど。それがどうしたの?」
「ではイーリスさん。私と変わってください!」
「ん、いやだ」
「なんでですか!この学院の寮は序列順のはずです」
「それならヴェルが一人になる」
「あ、そうですね」
「それは無理ですね」
横から声がかかったかと思えばそこには学院長がいた。いつも出てくるよな。俺は少し怖いよ。
「何故無理なんですか?」
「もう部屋がないからです。だからあそこに3人で入ってもらいます」
「3人はきついんじゃないっすかね」
「大丈夫ですよ。元々全部4人部屋ですから」
「だからあんなに広い」
「まぁそういうことですね。とりあえずエルシェルトさんの荷物はもう部屋に有りますので」
その夜俺とエルシェルトは部屋のベランダに出て話していた。
「それで研とかも来てるの?」
「うーんそれはよく分かりません。またあとから来るかもしれませんし」
「来たら面白そうだな」
「そうですね。けれど5年後当たりに何が起こるんでしょうね」
「5年後?何かあったか?」
「あれ?アレスルングさんから聞いていないんですか?5年後くらいから未来が見えなくなって虚無の世界になるって言っていましたよ?」
ソレめっちゃ重要じゃん!そんなこと言ってなかったぞ。あいつ絶対忘れてたな。
「そういえばなんて呼べばいいんだ?立花さんは駄目だし・・・」
「家族からはエルシィと呼ばれていますよ。それでいいんじゃないですか?」
「そうか、ならエルシィでいいな」
「じゃあ私はヴェル君と呼びますね」
「私はイースで良い、エルシィ」
今度はいきなり後ろから話しかけられた。皆さんビックリさせるのが流行なんですかね!?
「ではイースさん、明日決闘しましょう」
「望むところ」
「いやいや今の流れで決闘するか?それに何を賭けるんだよ」
「そんなの簡単です。ヴェル君です。負けた方はヴェル君と今後一切関係を持たない」
なん・・・だと?
「それ俺が困るんですけど・・・。いくら部屋が狭くなるからっていってそこまでする必要はないだろ?このままのチームのほうが何かといいし」
「だめ。この女は危険。今うちに排除」
イースさん、バリバリ殺気が出ているんですけど。それに決闘じゃ傷もつけられないからね!?それ以外の方法はダメだからね!?
「危険なのはあなたですからね?銀狐さん?」
「負けて後悔しても知らない。青狐」
それぞれの背中に鬼が浮かび、二人の間に雷が出てきたのは気のせいだろうか。
「まぁまぁ落ち着いて。俺が思うに危険なのは二人共だと思うけど「「ヴェル(君)は黙っとく!」」・・・はい」
「あらあら喧嘩は良くないですよ。とりあえずこれは決定事項なので我慢してください」
また出たよ、学院長。ホントいつ出てくるかわからないな。
「むー学院長が言うなら仕方ない」
「今日のところはかんべんしてあげますけど、次があると思わないことですよ」
もう怖すぎる。この部屋いつか壊れそうな気がする。
「ていうかもう12時だよ。早く寝ないと」
次の朝起きた時イースとエルシィが・・・いなかった。時計を見ると9時を回っていた。
「しまった。やべぇ遅刻だ」
因みに授業はいつも8時半から始まる。急いで準備してもうどうにでもなれと思いながら転移魔法陣のネットワークに割り込み教室に飛んだ。
そこには誰もいなかった。
「え?なんで?今日は平日のはずなんだけど・・・あ、学院の創立記念日じゃん!」
昨日「明日は休みです」と言われていたことをすっかり忘れていた。
「じゃあどうっすかなぁ。よし帰って寝よう」
帰ったら部屋にはイース達がいた。
「あ、ヴェル君どこ行っていたんですか?てっきりまだ寝てるかと思いました」
「いやさっき起きたよ。それから急いで学院に行ったら誰もいなくてそういえば今日は学院の創立記念日だったなぁと思って帰ってきたところだ」
「フッ、ヴェルはやっぱりアホ」
「くッ、言い返せないのが悔しい」
「それでこれから何しようとしていたんですか?」
「寝ようと思っていたのさ」
「また寝るんですか!?」
「ヴェルは暇な時は寝ている」
「そういえば前の世界でもそうでしたね」
エルシィは呆れ顔でそういった。確かに休日はずっと寝ていたし授業中も先生が大丈夫そうなら寝ていたな。
「では街へでかけましょうよ」
「えー忙しんだよ」
「寝るのは忙しいとは言わない。だから一緒にいく」
「外だる~い」
「そんなこと言っていないで行きますよ」
「早く行く」
そう言われながら俺は引っ張られて強制的に外に連れだされた。




