第38話 「心臓・悪玉キング3」
アナタは『鳥肌が止まらなかった』ことがありますか?
ゴゴゴゴゴゴゴ……
「なに?、今『第二形態』って言ったの?」
「『第二形態』って、ロールプレイイングゲームのラスボスでよくある、変身してパワーアップするやつ?」
「もしそれが本当なら、マズいぞ……」
パアァァ……
悪玉キングは、光る結界の中で『変身』している
「どちらにしても、今のうちに回復しておきましょう」
「そうだな、補助魔法で『バフ』もかけておこう」
ヒイィィン……
「純白の精霊召喚、来て、『ホーリィライト』!」
「ハイブリッドマジック、『良薬口に苦し』+『ホーリィヒール』……『良薬口に苦しプレミアムDX』!」
パアァァ……
ブルーが、メンバー全員のヒットポイントを全回復!
「『カプサイシンブースト・プラス』!」
「『シュガーコート・プラス』!」
レッドの攻撃力と素早さを上げる全体魔法と、
ピンクの防御力と魔法防御力を上げる全体魔法で、メンバー全員ステータスアップ
バリィーーンッ
シュウゥゥ……
悪玉キング『第二形態』……
その姿は、さっきまでの『人型』とはうって変わり、まるで『巨大な魔獣』のようないで立ち
巨大だった体躯は、さらに巨大化し、
鎧の隙間というより、巨大な漆黒のオーラでできた体に、鎧がついているといった感じ。 背中には、漆黒のオーラでできた巨大な『翼』も……
「ふうぅぅ……
正直、あまりこの姿にはなりたくなかったが……光栄に思うがいい、この姿を見せるのは貴様たちが初めてだ」
ゴゴゴゴゴ……
「うう……」
肌で感じる、前よりもさらに巨大な威圧感
(ゴクリ……これが『蛇に睨まれたカエル』ってやつか? 鳥肌が止まらない……)
「バオオオオオオーーーーッ!」
「来るぞ!」
咆哮だけで、『心臓の間』が吹き飛びそうなほどの迫力
「みんなを守って、『ホーリィシールド』!」
薬味ちゃんは、『ホーリィライト』をメンバーの前に整列させ、五角形の光の盾を作る
「『スターダストシュート』!」
ドキュキュキュッ!
「集まって、壁になれ! 『アステロイドベルト』!」
ガキ、ガキィン
醍醐味くんは、周りの石やがれきを集め、巨大な壁を作る
「『アクダマティッククロー』!」
バリィンッ!
「うおぉーー」
「キャーーーー」
「醍醐味くん! 薬味ちゃん!」
悪玉キングの『爪攻撃』で、『ホーリィシールド』と『アステロイドベルト』は破壊されてしまう
「ただの『爪攻撃』でこの威力か……」
「連続で攻撃されたらマズい、反撃しよう」
「『ブルーアローレイン』!」
「『ショコラデコレーション』!」
ブルーの弓矢攻撃と、ピンクの魔法攻撃!
バババババーーーーッ
ドバアァァーーーーッ
シュンッ!
「は、速いっ!?」
もの凄いスピードで走る悪玉キングに、弓矢も魔法も意味をなさず……
「前も確かに強かったが、動きが緩慢だったから、こちらも攻撃を当てることができた。
しかし、この『第二形態』は速すぎて、動きを捉えることができない!」
「フハハハ、どうした、このままでは一瞬で決着がついてしまうぞ」
バカァッ
悪玉キングが、その巨大な口を開ける
「『アクダマティックブレス』!」
バアアァァーーーーッ
「うわぁっ!」
「キャーーーー!」
その巨大な口から放たれた『ブレス』は、邪気を纏い、ダメージを与え全員を吹き飛ばした!
吹き飛ばされ、やっと立ち上がるメンバーとたもつ……
「つ、強い……」
「このままじゃ、手も足も出せないでやられてしまう」
「さあ、そろそろ『フィナーレ』だ……我を『第二形態』にまでしたこと、あの世で毒味クイーンにでも自慢するんだな」
ヒイイィィン……
悪玉キングの口が開き、邪悪なエネルギーが集束していく……
「『アクダマインパクト』!」
ドオオオオーーーーッ
凝縮された、邪悪なエネルギーの塊は、そのままメンバーとたもつたちの方へ飛んでくる
「く、くそっ!」
その時――
「『死神のテンペストストーム』!」
ガガガガガーーーーッ
たもつとメンバーの横から、漆黒の竜巻が『アクダマインパクト』にぶつかり、方向を変えた!
ドガァーーーーンッ!
たもつとメンバーの斜め後ろで、アクダマインパクトが爆発する
「た、助かった……?」
「やれやれ、相変わらず情けない連中だな」
「ブラック!」
ブラックの後ろには、見覚えのある連中が
「お前たちひょっとして……『アレルポーン』に『カルシウムナイト』か!?」
宙を浮かぶ小さな小悪魔と、骨だけの忍者の格好をしたモンスター(?)……以前戦った『アレルポーン』と『カルシウムナイト』だ。
「ミーたちは、悪玉キングに『悪の気』で『悪の心』を増幅されて、従わされていたんだYOー」
「アナタたちに、一度『悪の気』ごと吹き飛ばしてもらったおかげで、元に戻ることができたのでござる」
「そうだったのか……」
「こいつらは、元々お前たち『デリシャスファイブ』のサポートメンバーだった。
試しに復活させたら、お前たちと一緒に戦いたいと言ったから連れてきた」
「ミーたちも手伝わせて!」
「微力ながら、助太刀するでござる」
「そうか、ありがとう三人とも」
様子を窺っていた悪玉キングが、雑味ブラックを睨みつける
「貴様、生みの親である、この我を裏切るのか……貴様は我の『モノ』、我の命令だけ聞いていればよいと言ったはずだ!」
雑味ブラックは武器を構え、悪玉キングを睨み返す
「オレはオレのモノだ、アンタの指図は受けない。 オレはオレの自由にさせてもらう!」
「よし、新たな戦力が加わった、みんな、力を振り絞るんだ!」
「了解!」
「われの邪魔をするなら容赦はしない……消えろ、『アクダマティックブレス』!」
バアアァァーーーーッ
邪気を纏ったブレスが、ブラックに襲い掛かる
「ブラックーーッ」
しかし、そこにブラックの姿はない
シュンッ!
ブラックはたもつとメンバーの後ろから現れる
「もう忘れたのか、オレも『次元干渉』持ちだってことを……」
「ブラック、スゲー」
「おのれ、小癪な……」
アレルポーンが、パタパタとグリーンのそばにやってきた
「ミーはもともと『転送屋』。
血管や神経を使って、メンバーを目的地へ移動させるのが仕事だったYO。
その能力を使えば、こんなこともできるYO~」
アレルポーンが、グリーンに触れる
「『転送』!」
シュンッ!
何とグリーンが、悪玉キングのすぐ後ろに!
「エンチャントウェポン、『ジョロキアアックス』ッ!」
ゴアアァァッ
炎を纏った戦斧が、悪玉キングを斬る
「ぐおぉっ!」
カルシウムナイトも、剣を構え、レッドの横に立つ
「拙者は、もともとは『補助魔法屋』。
メンバーに、『バフ』をかけるのが仕事でござった、こんな風に。
『カルシウムブースト』!」
パアァァ……
全員に、全てのステータスが上がる『バフ』がかかった
「さあレッド殿、行くでござるよ」
「ああ!」
レッドとカルシウムナイトは、お互い並んで、同じ動作を
「『かまいたち・嵐アンド嵐』!」
バババババババババーーーーッ
とてつもない数の『真空の刃』が、空中に浮かんでいる
「フン、そんなもの、当たらなければ意味はない」
ザザザザーーーーッ
悪玉キングは、物凄いスピードで走りだす
「『転送』!」
シュンッ!
「なにぃ!?」
アレルポーンは、悪玉キングを転送、『真空の刃』のど真ん中に!
「今だっ!」
ドドドドドドーーーーッ!
「ぐおおおーーーーっ!」
ザザァ
悪玉キングは、『真空の刃』の豪雨から脱出
しかし、かなり被弾している
「くそっ……」
悪玉キングは、メンバーの中で一番小さく、弱そうな、薬味ちゃんに狙いを定める
「まず貴様からだ! 『アクダマティックファング』!」
巨大な口を開け、猛スピードで迫る!
「ほらよ、これを使え」
ブラックが、薬味ちゃんに『ポイズンウィップ』を渡す
「ありがとうございます、行くよ、毒味ねえさん!
『ホーリィライト』+『ベノムテンペスト』、ハイブリッドマジック、『ホーリィテンペスト』!」
バババババババババーーーーッ
聖なる力を宿した巨大な白い嵐が、悪玉キングを吹き飛ばす
「ぬおおおーーーーっ!」
ザザァ
悪玉キングは、吹き飛ばされながらも着地するが、少しよろける
「おのれ、おのれおのれ……」
(鳥肌が止まった……俺たちは『蛇に睨まれたカエル』じゃない、みんながいればきっと勝てる!)
「どうだ! これが俺たちの『絆』の力だ!」
◇今回の健康カルテ
体重: 63キロ
BMI: 21・5
血圧: 128/81
中性脂肪: 195
LDL: 160→162
HDL: 29
尿酸値: 7・0
γ-GTP: 172
血糖値: 117
ストレスレベル: 普通




