表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
33/41

第33話 「肺臓・毒味クイーン」

 アナタは『覚悟を決めて頷いた』ことがありますか?


 気絶している醍醐味くん、薬味ちゃんと苦味ブルーが回復している

「う、う~ん……はっ」

「醍醐味くん? 気が付いたかい?」

「あれ? ここは……?」

 醍醐味くんは、まだ状況が呑み込めていない様子


「正気に戻ったようだな、よかった」

「レッドどん、おいどんは、一体……?」

 醍醐味くんに、今までのことを説明する


「そうだったのか……迷惑かけたでごわす」

「気にすることはない、洗脳されていたんだからな」

 回復が終わり、立ち上がる醍醐味くん


「おいどんも戦うったい……連れていってくれ」

「えっ、でも醍醐味くんも戦闘向きではないんじゃない?」

「大丈夫たい、おいどんも薬味ちゃんと同じく、限界まで力を引き出しているから、きっと役に立つ」

「わかった、一緒に戦おう」


 メンバーとたもつ、薬味ちゃんと醍醐味くん、全員で『五臓六腑の間』へ


「『肺臓の間』……おそらくここに、毒味クイーンがいる。

 総力戦になるだろう、みんな覚悟はいいか?」

 レッドの問いに、全員首を縦に振る


「よし、行くぞ!」

 ガチャ、ギイィィ



『肺臓』……

 空気中の酸素を体内に取り込み、二酸化炭素を排出する呼吸器

 左右一対あり、肋骨に囲まれ、胸部の中にある円錐状の臓器である


 もの凄く縦に長い、広い空間

 向かい側にもう一つ、同じような空間が見える


 奥の小高い丘のような場所に、すでに毒味クイーンが待ち構えている

「毒味クイーン……」

「毒味ねえさん……」


 毒味クイーンが、ゆっくりと口を開く

「薬味、まさか『毒気』から回復していたとは……この私すらも騙すとは、大したものだ」

「毒味ねえさん、お願い、こんなこともうやめて」


 毒味クイーンは、『ポイズンウィップ』を持ち、こちらに向かって歩いてくる

「このままだと、お前も私も、死ぬかもしれないんだぞ……お前こそ考え直し、こちら側へ戻ってこい」


 辛味レッドが、薬味ちゃんをかばいつつ、毒味クイーンに反論する

「だからと言って、悪玉キングに加担すれば、この身体(せかい)が崩壊するかもしれないんだぞ、それでいいのか?」

 毒味クイーンは、ぴたりと止まると、レッドを睨みつける

「確かに、悪玉キングさまがこの身体(せかい)を支配したら、この身体(せかい)は酷いことになるだろう。

 ……それでも、このまま死ぬよりはマシだ。 たもつのために、私たちが犠牲になる必要はない」


 レッドも、毒味クイーンを睨み返す

「毒味クイーン、お前の行動、気持ち、わからなくはない。 私たちだって、死ぬのは怖い。

 だが、本当にそれはこの身体(せかい)を崩壊させてまで優先しなければならないことなのか?」

「……」

「悪玉キングは、お前を利用しているだけだ、それはお前もわかっているはずだ」


 視線をずらし、俯いていた毒味クイーン……

「お前たちと話すことなどない。

 もういい、薬味にはさらに強力な『毒気』を当てて、無理やりにでも連れて行く!」

 ビシィッ

 毒味クイーンは、『ポイズンウィップ』を構え、攻撃態勢に


「そんなことはさせない、私たちは、悪玉キングを倒し、そしてお前も救ってみせる!」

「綺麗ごとばかりをゴチャゴチャと……

 そんなできもしない理想をかかげるだけなら誰でもできる、従わせたくば、力を示せ!」

 メンバーとたもつも、戦闘態勢に


「『二度あることは三度ある』……どうあがいても、越えられぬ壁というものを見せてやろう」

「『三度目の正直』ということわざもある! 以前のままの私たちだと思うな」


 お互い睨みあう……暫しの沈黙

(みんなの緊張が伝わってくる……みんな俺のために命をかけて戦ってくれている、俺もそれに応えたい!)


「みんな、行くぞっ!」

「来いっ!」


 メンバーとたもつはそれぞれ展開、毒味クイーンを取り囲む

 毒味クイーンは真っ直ぐに薬味ちゃんへ突っ込む


「『ポイズンウィップ』!」

「ハイブリッドウェポン、『大盾(お~たて~)』!」

 ドシンッ

 ガガガガガガッ

 毒味クイーンの『ポイズンウィップ』を、『大盾』で防ぐ!


『大盾』を飛び越えて、レッドが攻撃

「はあああーー、大太刀、『七味ブレード』!」

 ザンッ


 毒味クイーンは、それを華麗に飛んで躱す

「速い……!」


 毒味クイーンは、両手を広げ、魔力を集中する

「ハイブリッドマジック、『ベノムテンペスト』+『ベノムテンペスト』……これならばどうだ! 『ベノムテンペスト・クロス』!」

 ドババババババーーーーッ

 以前の二倍の『毒の嵐』が、メンバーたちに襲い掛かる!


「グリーン、行くよ!」

「了解ですピンク!」

「ハイブリッドマジック、『スイートハリケーン』+『グルタミンスプラッシュ』……『グルタミントルネード』!」

 ズドドドドドドーーーーッ

 緑色の旨味成分とピンクの甘味成分が、巨大な竜巻となって衝突する!


 ガガガガガガーーーーッ

「うわぁっ!」

「キャーーッ!」

 凄まじい衝撃が吹き荒れる



「くっ、私の『ベノムテンペスト・クロス』を相殺するとは……小癪な」

「『ビターアローショット』!」

「『ごちそう波』!」

 スカッスカッ

 ブルーとたもつの攻撃を、あっさりと躱す

「くそっ」


「漆黒の精霊召喚、来い、『ダークマタドラゴン』!」

 バキバキバキーーーーッ

「ばおおおおーーーーっ!」

 地面から、巨大な『漆黒のドラゴン』が出現!


「純白の精霊召喚、来て、『ホーリィライト』!」

 キュウゥゥン……

 ボポポポンッ

 薬味ちゃんの周りに、五つの光る玉のような精霊が出現!


「『ダークマタブレス』!」

「バアアアーーーーッ!」

 ドラゴンの口から、漆黒のブレスが放たれる!


「みんなを守って、『ホーリィシールド』!」

『ホーリィライト』たちが、五角形の光の盾を作り、『ダークマタブレス』を防ぐ

 ババババババーーッ


「なにっ!?」


 薬味ちゃんが右手を上にあげ、人差し指を上に差すと、空中に『光る槍』が

「『ホーリィランス』!」

 ヒュンッヒュンッ!

 ドスッドスッドスッ

「ぎゃおおおおんっ」


『光の槍』は、『ダークマタドラゴン』の体を刺し貫き、動きを封じた

「しまった!」


「ありがとう薬味ちゃん、どうだ毒味クイーン、言ったはずだ、以前のままの私たちと同じではないと!」

「おのれ、調子に乗りおって……

 お遊びは終わりだ、今この場で、引導を渡してくれる……『ディザスターフィールド』!」

 ヒイィィン!

 メンバーとたもつがいる場所に、巨大な魔法陣が

 バリバリバリバリーー

「ぐああっ」


 メンバーとたもつたちは、ステータスを下げられ、動きを制限されている

 毒味クイーンは、『ポイズンウィップ』に魔力を集めながら、ゆっくりと近づいてくる

「今楽にしてやるぞ、フフフ」


「おいどんが……みんなを、守るったい……」

 その時――醍醐味くんが、魔法陣の中、無理やり立ち上がる

「テイスティング!」(変身の掛け声)


 ヒイィィン……パアァーーン!

 醍醐味くんが、掛け声とともに眩しく光ったかと思うと、茶色のスーツを着たヒーローに

「ええーーっ? 醍醐味くんも!?」


「大地の力でみんなを守る!……『醍醐味ブラウン』、あ、見・参!」

 トントントン……ジャキーーンッ

 まるで『歌舞伎』の見栄を張るようなポーズを決める醍醐味くん


「とどめだ、『ポイズン・バスターウィップ』!」

 毒味クイーンの攻撃!


 ボッヨ~~ン!


 巨大化した醍醐味くんが、『ポイズン・バスターウィップ』を弾いた

「なにっ!?」


「大地の力よ、おいどんに力を! 『スターダストシュート』!」

 醍醐味くんの周りの、石や瓦礫が集まり、毒味クイーンに飛んでいく

 ドキュキュキュッ!

「くっ!」


「みんな、今のうちだ!」

「うんっ!」

 全員、大きく息を吸い込んで

「喝ーーーーーーっ!!」

 バチィッ!


 毒味クイーンの『ディザスターフィールド』を吹き飛ばした

「なんだとっ!?」


「どうだ! これが邪悪を退ける『清廉の気合』だ!」

 全員動けるようになり、レッドのもとに集まる

「みんな、みんなのエネルギーを私に」


 全員、レッドにエネルギーを送る

「行くぞ、合体技、『デリシャス・スーパーノヴァ』!」

 ズバアァァーーーーッ!

 ドガガガガガーーーーッ!


「バカめ! 同じ技がそう何度も通用するとでも思うのか!」

 毒味クイーンは予想通りと言わんばかりに、少し下がり、右手を前に出す

「『トリニティ・トキシックウォール』!」

 ガンッガンッガンッ!


 毒味クイーンの前面には、前のより巨大な壁が三枚、立ち塞がる

 ドガァッ

 ババババババーーッ


「レッドさん、ワタシと醍醐味くんのエネルギーも!」

「薬味ちゃん、よし、来い!」

 薬味ちゃんと醍醐味くんも、レッドにエネルギーを送る


「はああああーー、いっけーーーーっ!」

 ズバアァァーーーーッ!


「くっ、くうぅぅ……」

 ピシッ……バキバキバキーーッ

『トリニティ・トキシックウォール』にヒビが入り、粉々に砕け散る


「うおおぉぉーーーーっ」

 バアアァァーーーー

 毒味クイーンは、吹っ飛んでいった


「や、やったーーっ!」



 ◇今回の健康カルテ

  体重: 64キロ

  BMI: 21・9

  血圧: 128/82

  中性脂肪: 198

  LDL: 162→160

  HDL: 30→29

  尿酸値: 7・1

  γ-GTP: 175

  血糖値: 120

  ストレスレベル: 普通


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ