第25話 「大腸・腸内フローラ」
アナタは『今までの食材に感謝した』ことがありますか?
メンバーとたもつは、全員で『大腸の間』の扉を開らく――
ガチャ、ギイィィ
ザザッ
「あれ? 元の場所に戻っちゃった?」
目の前に広がるのは、今さっきまでいた場所と同じ、大腸の『腸内フローラ」の花畑……
グリーンが、周りの状況と、今通ってきた扉を確認しながら、自分の推測を話す
「おそらく、『大腸』にいたワタクシたちが、『大腸の間』の扉から入ったので、同じ場所に飛ばされたのでしょう。
こんな風に、他の扉も、この世界の『五臓六腑』に繋がっているとみていいと思います」
「戦う場所は、『五臓六腑』になるってわけだな」
その時――
「ブヒッ、ブヒー」
「ブモォォーー!」
「クエッ、クエーー!」
メンバーとたもつの周りには、いつの間にか大量の食材モンスターが立っていた
いつも戦っていた、『ポォークキング』や『ビーフタウロス』、『フェニチキンクス』がいる。
しかし、何かが違う……体から、紫色のオーラが立ち昇っている
「こいつら……どうやら毒味クイーンの『毒気』に当てられているようだな」
見た感じ、明らかに狂暴化し、パワーも上がっているのがわかる
「『大腸の間』のボスは、この三体のようだ」
名前: ポォーク暴君
レベル: 90
HP: 8500
MP: 2000
力: 2500
賢さ: 1000
体力: 2000
素早さ: 600
名前: 闇チキンクス
レベル: 95
HP: 8000
MP: 3000
力: 1900
賢さ: 2000
体力: 1500
素早さ:1200
名前: ビーフ殺ロス
レベル: 93
HP: 8400
MP: 1800
力: 2500
賢さ: 900
体力: 2200
素早さ: 1000
「ステータスを確認したよ、三体とも『三大栄養素」に匹敵するほどパワーアップしている」
他の食材モンスターも、体から『紫のオーラ』が立ち昇っている
「かなりの数だ、だが、これくらいでビビっているようでは、悪玉キングを倒すなど夢のまた夢……
いくぞみんな、私たちがどれだけレベルアップして強くなったか、見せてやろう!」
「了解!」
メンバー全員、装備を構え、魔力を集中する
「ハイブリッドウェポン、『おはしソード』+『フォーク』……『大太刀』!」
レッドは『大太刀』を上段に構える
「見よう見まね、『かまいたち・嵐』!」
ババババババーーッ
無数の真空の刃が、周りのザコ食材モンスターを切り刻む
「みんな、全体攻撃をメインに、早期決戦だ!」
イエローが、詠唱を唱える
「行くよ、電撃魔法『柑橘系酸ダー』!」
バリバリバリーーッ
「イエロー、後ろにも!」
「あいよ! 『柑橘系酸ダー・おかわり』っ!」
バリバリバリバリバリーーッ
イエローの周りは、まる焦げになった果実系の食材モンスターたちが……
「あちゃー、やりすぎちゃったかな? エヘ」
グリーンが、装備を組み立てる
「ハイブリッドウェポン、『ナイフ』+『スプーン』、『アックス』!」
グリーンの両手に、巨大な戦斧が
「はああ、『大回転アックス』!」
ズババババーーーーッ
グリーンは、斧を持ったまま回転・突撃して、敵を切り刻む
「野菜の輪切りなら、ワタクシにお任せください!」
ブルーも、ハイブリッドウェポンを装備
「ハイブリットウェポン、『ストロー』+『ナイフ』、『天弓』!」
ブルーは、弓矢を空に向ける
「『ビターアローレイン』!」
バシューーンッ
ピカァッ
ドキュキュキュッ!
空に放たれた矢が、無数の雨のように、敵に降り注ぐ
「みなさん集まって下さい、回復します」
ブルーは魔力を集中
「『良薬口に苦し・EX』!」
パアアァァァ……
「おお、全員のHPが全回復している、ナイスだ、ブルー」
ブルーは親指を立てる
「『スイートハリケーン』!」
ババババババーーッ
ピンク色の嵐の奔流!
「ピンク、『闇チキンクス』がそっちに向かっている!」
「フフ、丁度いいわ、とどめはアタシの新魔法にお任せ!」
ピンクが魔力を集中すると、周りの瓦礫が宙に浮かぶ
「はあああ……新魔法『ショコラデコレーション』!」
ズズズズ……
ピンクの後ろから、もの凄い量のチョコレートが、まるで大津波のように押し寄せ、『闇チキンクス』を屠る!
ドドドドドドドーーーーッ!
「ク、クエエェェーー……」
「あま~いチョコに包まれて、昇天しちゃいなっ」
キュピーン
ピンクのかわいいポーズ
(こわっ……)
この娘は怒らせてはいけないと悟る、たもつであった。
「みんな凄い……毒味クイーンと戦った時より、格段に強くなってる」
気が付くと、残りは『ポォーク暴君』一体のみ。
「ブッヒ、ブヒヒーーーーッ!」
「仲間をやられて、怒っているのか?」
ポォーク暴君は、巨大な骨付き肉の棍棒を振り回しながら、こちらに突撃してくる
「よーし、俺も……」
たもつが、ポォーク暴君の前に立ち、手を合わせ、集中する
「今まで食べた、すべての食材に感謝を、ありがとう……」
ヒイィィン……
『ごちそう波』ーーーーっ!!」
ガカァッ
ドガガガガーーーーッ!
たもつの『ごちそう波』は、今までのどの攻撃よりも眩い光を放ち、ポォーク暴君を消化した
「やった、ポォーク暴君をやっつけた!」
それを見たレッドが、たもつの肩をポンッと叩き
「やったな、たもつくん。
最初ここに来たばかりのころ、まるで歯が立たなかったあのポォークキングの上位種を、今は必殺技で一撃だ。キミも充分、強くなった」
「うん」
ポォーク暴君が霧散して消えた場所に、キラリと光るモノが……
「あった、これが『動脈のカギ』だ」
◇今回の健康カルテ
体重: 64キロ
BMI: 21・9
血圧: 135/85
中性脂肪: 205
LDL: 164→162
HDL: 31
尿酸値: 7・4
γ-GTP: 178
血糖値: 123
ストレスレベル: 少し高め→普通




