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第24話 「突撃! アクダマキャッスル」

 アナタは『RPGのような設定に感心した』ことがありますか?


「『三大栄養素』の消化を確認、善玉キングの『善玉千里心眼』を開放します」


「『善玉千里心眼』……? 善玉キングの善玉千里眼が覚醒したってこと?」

「そうだ、これで悪玉キングが張っていた結界も破り、居場所を突き止めることができる」

 たもつの質問に、レッドが答える


 その時、善玉キングから念話が入る

「よくやったデリシャスファイブ、そしてたもつくんよ。

 あとはワシの『善玉千里心眼』で、アクダマキャッスルの居場所を特定する」


 〇善玉キングの居城――

 王の間には、善玉キングと外連味じいさんがいる


「善玉千里眼、能力開放、『善玉千里心眼』発動!」

 キュイィィン

 カカァッ!

 善玉キングの両目が光る


 善玉キングの目には、この身体せかいを俯瞰した映像が見える

「もの凄い『悪の気』を感じる、これをたどっていけば……」

 映像は、胃や十二指腸、小腸を超え、大腸へ


「これは……!?」

 大腸の奥、花畑が広がる一角に、似つかわしくない巨大な黒い『城』が見える

「以前はこんな場所はなかった、結界で隠していたのか」


 善玉キングは、そのまま映像を進め、城内、そして王の間へ

「いた、悪玉キングじゃ!」

 玉座に座る、漆黒のオーラを纏いし巨大な影……

 全身禍々しい鎧をつけ、隙間から邪悪なオーラが溢れ出している

 その地獄の底のような冷たい眼差しは、まっすぐこちらを睨みつけている


「これが、悪玉キング……」

 映像の中の悪玉キングは、おもむろに手を伸ばす

 バチィッ!


「ぐぅっ!」

 善玉キングの右目から血が流れる

「大丈夫か、善玉キング?」

 外連味じいさんが駆け寄る


「だ、大丈夫じゃ、『善玉千里心眼』は使えなくなってしまったが、悪玉キングの居場所はわかった」


 〇胃袋内――

「デリシャスファイブとたもつくんよ、アクダマキャッスルの場所が判明した」

「本当ですか? 善玉キングさま」

「うむ、アクダマキャッスルの場所は、大腸の奥、『腸内フローラ』と呼ばれる一面花畑の場所に建っておる」

「『腸内フローラ』……」


「今までは結界で行けなかったが、ワシが結界を破壊しておいた、これでアクダマキャッスルに行くことができるはずじゃ」

「わかりました、ありがとうございます、善玉キングさま」

 メンバーとたもつ、お互いに頷きあう


「薬味ちゃんと醍醐味くんが担っていた、『回復』と『武器・アイテム販売』じゃが、

『回復』ならワシでもできる、『武器・アイテム販売』は外連味がやってくれるそうじゃ」

「そうですか、助かります」


「薬味ちゃんと醍醐味くん、二人を救出し、悪玉キングを倒すのじゃ、頼んだぞ!」

「はい!」

 メンバーとたもつは、気合を入れ直す


「これが最後の戦いになるかもしれない。

 敵は強大だ、でも私たちは引くわけにはいかない。

 必ず二人を救出し、悪玉キングを倒して、この身体せかい健康へいわにする、いくぞみんな!」

「おう!」


 メンバーとたもつ、全員で『大腸』へ――



 〇大腸内・『腸内フローラ』――

 一面花畑の、美しい情景が広がる……

「これが『腸内フローラ』……俺の体の中に、こんな場所があったなんて」

 たもつをはじめ、全員があっけにとられる。

 何度も大腸には来たことがあるが、こんな場所があるとは夢にも思わなかったから


「結界で封印されていましたからね……それより見て下さい、あんなにわかりやすい城、初めて見ました」

 ブルーが指差す方向に、巨大な漆黒の巨城がそびえたつ

「あれが『アクダマキャッスル』……」


 全員で花畑を進み、アクダマキャッスルの正門前へ

 見上げるほどの巨大な城門が、メンバーとたもつを阻む


「どうするレッド? 全員でこじ開ける? それとも必殺技と魔法で破壊しちゃう?」

 その時――


「無駄だ……貴様らの攻撃くらいで、この城門が開くことはない」

「この声は、毒味クイーン!?」

 城門の少し上、踊り場のような場所に、毒味クイーンが立っている


「ここが貴様たちの墓場となる……だが、悪玉キングさまはお優しい方だ、貴様らにハンデをくれるそうだ」

「ハンデ、だと?」

「悪玉キングさまがいらっしゃる部屋までの行き方を、教えていいと言われている」


 ゴゴゴゴゴゴ……

 巨大な城門が、ゆっくりと開く


「これは……?」

「俺たちを誘っている、罠なのかな?」

「わからない、警戒を怠らずに進もう」

 メンバーとたもつは、城門をくぐり、城内へ


 城内は真っ暗――

「何も、見えない……」

 ボッ! ボボボッ!

 通路に沿って、ろうそくの明かりが灯る


 城内の広間は、中央に悪玉キングの彫像が。他にも美しい彫刻や花が飾られ、奥には二階に上がる階段と、踊り場がある

 その踊り場に、毒味クイーンが待ち構えていた

 全員、戦闘態勢を維持


 すると、毒味クイーンが

「ここはアクダマキャッスルの広間……

 この広間には、全部で11の扉があり、その名は『五臓六腑の間』という」

「『五臓六腑の間』、だって?」


「その中の一つ、『心臓の間』に、悪玉キングさまはいらっしゃる。

 だが、その扉は10個のカギにより固く閉ざされ、何人たりとも立ち入ることはできぬ」

「『10個のカギ』……」


「『心臓の間』の扉を開くには、他の10の部屋にいるボスを倒し、

『動脈のカギ』と『静脈のカギ』を五本ずつ手に入れる必要がある」

「なんて『ラストダンジョン』っぽい設定……」

 まるで『ロールプレイングゲーム』のような設定に、ちょっと感心してしまうたもつ


「貴様らに、それをすべて手に入れることができるとは、到底思えぬがな。

 10の部屋の一つには私もいる、もし出会ったなら、今度こそ確実に、全員亡き者にしてくれよう」

 そう言いつつ、一つの扉の奥へ消えていく毒味クイーン


「10個のカギと、10体のボスか……」

「くそっ、好き勝手言いやがって」


 メンバーとたもつ、全員、装備を確認したり、体をほぐしたりしている

「よし、みんな覚悟を決めて、行くぞ!」

「了解!」


 メンバーとたもつは、全員で『大腸の間』の扉を開らく――



 ◇今回の健康カルテ

  体重: 64キロ

  BMI: 21・9

  血圧: 135/85

  中性脂肪: 205

  LDL: 164

  HDL: 31

  尿酸値: 7・4

  γ-GTP: 178

  血糖値: 123

  ストレスレベル: 普通→少し高め


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