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第20話 「料理教室のポークカレーライス」

 二十六日目


 アナタは、『歯医者で強がった』ことがありますか?


 〇夢の中――

 今日も、夢の中で戦うたもつとデリシャスファイブのメンバーたち


「ハイブリッドウェポン、『スプーン』+『フォーク』、『ロッド』!」

 酸味イエローは、『スプーン』と『フォーク』を組み合わせて、間合いの長い棍棒『ロッド』を作った

「アチョーーーーッ!」

「アタタタタタッ!」

 ドガガガガ!

 ポォークキングを倒した!


「イエロー、今日も絶好調だね」

「たもつくん、ここはオイラに任せるアルヨ」

「アルヨ……?」


 奥から、旨味グリーンが駆け寄ってきた

「イエロー、『スプーン』を貸して下さい」

「あい、アルヨ!」


「ハイブリッドウェポン、『ナイフ』+『スプーン』、『アックス』!」

 今度はグリーンが、大きな『斧』を作った

「はああ、『一刀両断撃』!」

 ズバァッ

 インスタントコーヒー豆ックを倒した!


 たもつが、感心しながらメンバーを見ている

「今日は、料理教室で作った『ポークカレーライス』……

 結構カロリー高めだったのに、みんな余裕じゃん?」


 レッドが近づいてきて、たもつに話す

「最初に出会ったころと比べて格段にレベルアップしたし、『隠し味・愛情』のバフもかかっているしな。

 もうその辺の食材モンスターに、遅れは取らないよ」

「頼りになるねぇ。今日の朝もプロテイン飲んできたし、そろそろ中ボスの『たんぱく鳥』も出てくるかな?」


 しかし、レッドは浮かぬ顔

「ただ、問題が一つ発生した」

「問題?」

「ああ、我々のレベルアップに、装備のほうが追い付いていないんだ」


 レッドが、持っていた『おはしソード』をたもつに見せる

 いくつかひびが入っていて、たくさんの傷も目立つ

「そうか……装備のほうはレベルアップしないもんね」

「醍醐味くんに見せて、強化するか、もっと強い装備に変えてもらおう」


 食材モンスターをすべて倒し、メンバーとたもつは醍醐味くんのもとへ


「う~ん、おいどんにはこれ以上の装備の強化は無理ですたい……」

「じゃあ、もっと強い装備は?」

「おいどんがもっている中では、今のがすでに最強ったい」

「困ったな……」


 全員で頭を抱える


「『外連味じいさん』に相談してみるっすか……」

「『外連味じいさん』?」

「おいどんのお師匠で、鍛冶師のじいさんですたい」

「鍛冶屋……ってことは、装備を新しく作れる人ってことか」


 全員で外連味じいさんのもとへ


 小さな小屋の中に鍛冶場があり、そこに小さなおじいさんが座っている

 煤だらけの前掛けと手袋、まさに熟練の鍛冶屋の風貌だ

「お久しぶりです、お師匠さん」

「ボーーーー……」

 おじいさんはボーーっとしてる


「お師匠さん、お師匠さんってば」

 醍醐味くんが揺すってもまったく動かない


「目を開けたまま寝ちゃっているんじゃない?」

 甘味ピンクが近づくと……


 さわさわ……

「キャーー! おしり触られた!」


「ふむ、ヒップ85といったとこじゃのぉ、ワシの好みより少し大きめじゃが、悪くない。ひゃーひゃひゃ」

「……刺す」

 フォークを構えるピンクを、全員で抑える


「お師匠さん、今日はお願いばあってきもうした」

「だいたいわかっておる、装備の強化であろう」

「さすがはお師匠さん、そうですたい」

 外連味じいさんは、全員の装備をじろじろ見ながら、少し考える


「確かに、今の装備ではおぬしたちのレベルについていけず、もうすぐ壊れるのは時間の問題じゃ」

「では……」

「じゃが、今以上の装備は、ここの材料では無理じゃな」

「そんな……」


 落胆するメンバーを見て、醍醐味くんが

「なんとかならんばい? お師匠さん」


「う~ん、そうじゃのぉ……『エナメル』を持ってくれば、作ってやらん事もない」

「『エナメル』?」

「この身体せかいで最強の硬度をもつ素材、それが『エナメル』じゃ。

 それがあれば、最強の装備を作ることができよう」


 メンバーとたもつで相談する

「『エナメル』は、『歯』の材料だ」

「『歯』?」

「『口腔内』へ行けば、『歯』から『エナメル』を採掘できる」

「よし、じゃあさっそく行こう!」


 全員つるはしを抱え、『口腔内』へ向かう


 〇口腔内――

「うぼあぁぁ……」

「れるれおれる……」

 ワラワラワラ……

 口腔内は、虫歯菌のモンスター、『ミュータンスゾンビ』の大量の群れが!


「うえぇ~」

「とんでもない数だ……」

「たもつくん……」

 メンバー全員で、たもつの方を見る

「ゴメン、『歯』磨くの忘れてた、エヘ」


「たぶん虫歯がかなりあるんじゃないか? このまま倒しても、虫歯があればまた無限にゾンビはわいてくるぞ」

「俺、歯医者キライで……」

「そんなことを言っている場合ではないぞ」

「ですよねー」


 しぶしぶたもつは、歯医者へ行くことに


 ◆現実世界・歯医者――

「次の方、どうぞ」

 歯科衛生士の人に呼ばれて、たもつは歯医者の椅子へ

 ドキドキドキ……


「ほう、結構虫歯があるね。大丈夫すぐ終わるから、これからは朝・昼・晩とこまめに歯を磨くようにしてね」

 チュィーーン!

「ギャーーーー!」


 〇夢の中――

 たもつは半泣きで夢の中へ


「たもつくん……」

「ぐすっ、フッ素コートもしてきた、完璧だぜ!」

 強がるたもつに、全員苦笑い……


「よし、全員でミュータンスゾンビを倒して、『歯』から『エナメル』を採掘だ!」

「おう!」


 口腔内には、残ったミュータンスゾンビが10体ほど、しかもかなり弱体化している

「みんないくぞ!」


「ハイブリットウェポン、『ストロー』+『ナイフ』、『天弓』!」

 苦味ブルーが、弓矢で攻撃

「『ビターアローショット』!」

 バシューーンッ


「『スイートハリケーン』!」

 甘味ピンクの魔法攻撃

 バババババーーッ


 残っていたミュータンスゾンビをすべて倒した

「やったぜ」


 メンバーとたもつは、ピカピカになった『歯』のもとへ行く

「おお、俺の『歯』、フッ素コートでピカピカだ」

 レッドがつるはしを構える

「なんかそれ、痛そうなんだけど?」

「大丈夫だ」


 ガツッ!

 ポロッ

 つるはしが当たった場所に穴があき、『エナメル』が手に入った

 シュルルル……

 穴はすぐにふさがる


「あ、すぐにふさがった」

「フッ素コートをすると、『再石灰化』して、すぐに修復するんだ」

「そうなんだ、俺の『歯』スゲー」


 レッドが、『エナメル』を高々と上にかかげる

「よし、これで私たちの武器も強化できるぞ、まっていろ、『たんぱく鳥』!」



 ◇今回の献立

 「ポークカレーライス」(総カロリー: 約785)

  カリードラゴン(200)

  ポォークキング(100)×2

  いも男爵(70)×2

  玉ねぎ子爵(10)×2

  ニンジン三姉妹(11)×2

  インスタントコーヒー豆ック(3)

  コメットマン(100)×2


 ◇今回の健康カルテ

  体重: 63キロ→64キロ

  BMI: 21・5→21・9

  血圧: 130/82

  中性脂肪: 194→198

  LDL: 162

  HDL: 31

  尿酸値: 7・4

  γ-GTP: 178

  血糖値: 123

  ストレスレベル: 良好


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