第13話 「焼肉店の炭火焼肉」
十七日目
アナタは、『友達におごったこと』がありますか?
◆チリン、チリ~ン!
「ワルオ、おはよう」
「よう、たもつ。 自転車通勤が板についてきたな」
「まあな、40分漕ぎ続けても、息切れしなくなってきたぜ」
ワルオの向こうにはタカオの姿が
「タカオ」
「たもつくん、おはよう」
たもつは自転車を降りると、ワルオとタカオと一緒に歩く
「タカオ、昨日はありがとう、お陰で風邪はすっかり良くなったよ」
「それは良かったです」
「昨日のお礼に、今晩『食事』をおごらせてくれ、モチロン『あいりちゃん』も一緒に」
「え、いいんですか?」
たもつは、昨日のお礼に、タカオとあいりに晩御飯をおごることに。
その日の夕方――
ジュゥゥ……
「わあ、いい感じの『炭火焼肉やさん』ですね」
「ワルオとタカオと、ときどき三人で来るんだ、まぁ給料日のあとじゃないと来れないけどね」
タカオと、妹のあいりと合流して、『炭火焼肉店』へ入る
「ワルオ、お前は呼んでいないけど?」
たもつの横には、ちゃっかりワルオが座っている
「硬いこと言うなよ、たもつがおごってくれるなんて、10年に1度あるかないかなんだから」
「失礼だな! 俺はそんなにケチじゃないし!」
「まあまあ、実は内緒にしていましたが、たもつくんの様子を見に行った方がいいと提案してくれたのは、ワルオくんなんです」
「えっ、ワルオが?」
「バカ、タカオ、いいんだよ言わなくて」
「なんだかんだ言いながら、心配してたんですね、きっと」
「……ワルオ、熱でもあるんじゃないのか?」
「お前こそ失礼だな! オレはいつでも平熱だよ!」
その会話を見たあいりがほほ笑む
「フフフ、たもつさんて、面白い人なんですね。
あ! ご、ごめんなさい、私、年上の人に『面白い』だなんて……」
「いや、いいんだよ、俺も嬉しいし、ナハハ……」
次々運ばれる『焼肉』を食べながら、大いに盛り上がる。
しばらくして、ソワソワし始めた、たもつに気づくワルオ
「どうしたんだたもつ? ソワソワして」
「あ、いや、なんでもない、なんでもないよ……」
実は、たもつは、早く帰りたくてウズウズしていた
(レッドのやつ、『ハイブリッドウェポンのことは、明日話す』なんていうから、気になってしょうがない……)
ワルオが、ニヤリと笑いながら、
「わかったぜ、おごる金額を少しでも少なくするために、早めに切り上げようとしているな?」
「だから、俺はそんなにケチじゃねぇって!」
たもつはヤケになり、
「牛タン二皿と鳥のせせり二皿、あとホルモンも追加で!」
四人は追加分もすべて平らげ、店を出た。
「ありあとやした~」
「たもつさん、美味しかったです、ありがとうございました」
「そうか、よかったよ、またみんなで来ようね」
「はい」
「ワルオはもう誘わないけどな」
「たもつ、お前やっぱりケチだな、ケチの王様だ、これからは『ケチ王』と呼ぶ」
「うるさいな~」
四人はそれぞれ帰宅する。
たもつは自宅に戻り、風呂を上がると、すぐ寝る準備
「お腹いっぱいだし、今日はすぐ眠れるはず……」
ZZzzzz……
※たもつ、入眠までの時間、5秒06、記録更新。
○夢の中――
ズバァーーッ!
「うわっ!」
たもつが気づくと、メンバーが目の前でもう戦闘をしていた
辛味レッドが、巨大な『刀』で、ポォークキングを一刀両断して消化している。
「レッド、何その刀? かっけー!」
「だろ? これがハイブリッドウェポン『大太刀』だ」
「『大太刀』!?」
辛味レッドは、巨大な『大太刀』を目の前に構えてみせる
「ハイブリッドウェポンとは、私たちの武器と武器を組み合わせて、まったく別の新しい武器を作ることができる能力だ」
「まったく新しい武器!?」
「そう、この『大太刀』は、私の『おはしソード』と、ピンクの『フォーク』を組み合わせて作った。
重いから使えるのは私だけとなるが、威力はおはしソードの二倍以上、これなら三大栄養素が相手でも、互角に戦える」
「すげぇ……」
「威力だけじゃないですよ」
横から苦味ブルーが入ってきた
「ボクの『ストロー』と、グリーンの『ナイフ』を組み合わせると……」
ガシャンガシャン!
『ストロー』と『ナイフ』が組み合わさり、光り輝く
「ジャーン、ボク専用の武器、『天弓』になるんです」
ブルーの手には、巨大なアーチェリーのような『弓』が。
「おお、これもかっけー!」
その後ろからピンクも参加
「これから後に戦うことになる『たんぱく鳥』は、その名の通り『鳥系』のモンスター。
おそらく空中から、空を飛べないアタシたちを、一方的に攻撃するつもりだと思うわ」
「鳥系か……」
「空中にいるモンスターと戦うには、ブルーの『吹き矢』と、グリーンの『ブーメラン』、あとは魔法攻撃しかなかったんだけど、
このハイブリッドウェポンがあれば、『弓』や、もっと他の武器で戦うことができるハズよ」
「なるほど、これは大分有利になるね」
「ギャオオウゥゥ……」
振り向くと、今日食べた『炭火焼肉』の食材モンスターが近づいてくる
名前: ビーフタウロス×2体
レベル:21 HP:100 素早さ:35
名前: ビーフオックス×2体
レベル:15 HP:50 素早さ20
名前: ポォークキング×2体
レベル:20 HP:100 素早さ:15
名前: フェニチキンクス×2体
レベル:22 HP:110 素早さ:75
名前: ホルモンワーム×3体
レベル:17 HP:90 素早さ:30
名前: 玉ねぎ子爵×2体
レベル:10 HP:10 素早さ:9
名前: 山田にんにくん×2体
レベル:10 HP:10 素早さ:8
名前: タレリザード×2体
レベル:12 HP:20 素早さ:18
「あちゃ~、追加で頼むんじゃなかった」
たもつは後悔先に立たず……
「大丈夫だ、丁度いい、あの『フェニチキンクス』を、『仮想たんぱく鳥』として試してみよう」
たもつが追加で頼んだ『鳥のせせり』の食材モンスター、『フェニチキンクス』が、たもつとメンバー達を空中から見おろしている。
バサッバサッ
「クエーーッ!」
「よし、さっそく行くよ! ハイブリッドウェポン、『天弓』!」
ガシャガシャン!
ブルーはストローとナイフを組み合わせると、巨大な『弓』を作った
「行っけー! 『ビターアローショット』!」
バシューーン!
「クエアァーーッ!」
ブルーの放った矢は、見事フェニチキンクスに命中!
ドサァ
落ちてきたフェニチキンクスに、レッドがとどめを刺す!
「ハイブリッドウェポン、『大太刀』」
ガシャン!
「『七味ブレード』!」
ガガガガガガーーッ
巨大な刀でフェニチキンクスを一刀両断!
「どうだ!」
「すげー、これならきっと、三大栄養素とも互角に戦える。俺も自転車とプロテイン、頑張るぞ!」
◇今回の献立
「炭火焼肉」(総カロリー: 約870)
ビーフタウロス(100)×2
ビーフオックス(50)×2
ポォークキング(100)×2
フェニチキンクス(110)×2
ホルモンワーム(90)×3
玉ねぎ子爵(10)×2
山田にんにくん(10)×2
タレリザード(20)×2
◇今回の健康カルテ
体重: 64キロ→65キロ
BMI: 21・9→22・2
血圧: 140/85→135/85
中性脂肪: 198→202
LDL: 162→164
HDL: 33
尿酸値: 7・7
γ-GTP: 185
血糖値: 130
ストレスレベル: 標準→良好




