表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水流士-因子を解く-  作者: 小野里
- 新人研修編 -

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/97

第95話:全体説明


「あの……八剱さんも水分子の記憶を見るんですか?」


 八剱は少し悩むと璻の質問に応えた。


「いや俺はどっちかというと……地下水の水の流れを読んで適切な水分子を判断する役目かなと?」


 八剱の回答が理解出来なかった璻は獅子子に問いかけた。


「あのっ……八剱さんの言ってる事全くわからないんですが、獅子子さんどういう事ですか?」


 璻の様子を見た獅子子は説明を始めた。

 

「そうだね。龍後ちゃんには八剱の能力とここにいる経緯を話してこなかったね。八剱は元々皇の部隊にいて、転職してここにいるんだ。新人だけど中途採用的な感じかな?」

 

璻はてっきり八剱を自分と同じ新人だと思っていた。

 

「えっ…中途なんですか?」


八剱は少し照れながら璻に応える


「ああーそうですね。俺、中途採用ですけど隠者内での転職なので龍後さんよりキャリア的には少し上になります!あーでも、俺の事は先輩とか思って欲しくないです。水流士としては同じ新人ですし、気楽に接してください。龍後さんはそういうの気にしない方だと思うので」


八剱の雑な言い方に璻は呆れる


……なんだそりゃ……


1聞いたらと10返ってくる八剱の対応に璻はすでに会話で疲れ切っていた。見かねた獅子子は璻に説明し始める。


「この環境業務は真逆なタイプが一番円滑に業務が進むの、泉と龍後ちゃんは常に対になるタイプ。真逆の方が仕事に抜け漏れがでない。だから普段から組んで仕事をしてもらっているの。そこに八剱を入れるとさらに環境の調整力とクオリティーが高まるからそういう配属にしたの」


 ……環境の調整力とクオリティー?……

 

獅子子は続けて璻に話しかける。

 

「八剱の能力は水分子の形を見ながら若干先の未来を予測して水分子を的確に仕分けする事が出来るんだ」


璻は思わず言葉を聞き返した。

 

「仕分け?」


 獅子子は頷きながら璻の質問に応える

 

「そう……例えば、依頼主の体内の水分子も数万個ある中で選んで記憶を見るでしょ?人間1人見るくらいなら造作もない時間だけど、環境業務では周りの連携と時間、それとタイミングが揃う事で初めて成功するそれが環境業務。なので時間内に水分子を的確に把握し判断することが出来る人が必要なの。それが八剱の能力。これは超感覚の能力の一種で簡単にいうと……そうだね。攻略サイト的な?」


まさか獅子子の発言から攻略サイトが出てくるなんて思わなかった璻は一瞬戸惑う。

 

「えっ?攻略サイト??」

 

獅子子は璻に説明を始めた

 

「ほら、私の若い時、ゲームする際に効率よくゲーム終わらせたいから攻略サイト見てたんだけど。八剱は莫大な水分子から見る水分子を選別することが出来る。いらない水分子を切り捨てる事も出来る変な能力さ。業務を一緒にこなしたらわかるよ。水分子の浄化とかは泉が特化しているけど、環境業務だと莫大な量の水分子を見るからね。泉の場合、環境業務では水分子の選別があまり得意ではなくてね。莫大な情報から判断する能力は八剱が適任って話になったの」



 八剱は獅子子の発言を聞き思わず言葉を聞き返した


「俺……初めて攻略サイトって言われましたけど、これ褒めてます?」


 獅子子は八剱の発言を聞きめんどくさくなったのか棒読みで八剱を褒め始めた


「アーホメテルヨ、ホメテル」


 八剱は獅子子の言い方が気に食わなかったのか、思わず獅子子に言い返した。

 

「言い方雑!バカにしてるでしょ」

 

 獅子子は首を左右に振りながらぎこちない笑顔でカタコトに言葉を返した。


「アーホメテルヨ。ホメテル」


八剱は呆れながら獅子子に反論をする

 

「わざわざ2回も棒読みしないでください。無理な笑顔をしても言葉に敬意を感じられない!もっと感情込めて!褒めてくださいよ!」

 

2人の子供のような喧嘩の光景を璻は呆れながら見ていた。璻はとりあえず思い切り息を吐く


「ふぅー」


 ……とりあえず明日は水分子の記憶を見るのか……


 璻は初めての業務と初めての”お喋りナルシスト”に少し?いや……だいぶ?先が思いやられる感覚がした。


 気を取り直した璻は獅子子と八剱に声をかけた。


「それでこれからの予定は?」


 獅子子は璻の質問に応える。


「そうだった!談笑してる場合じゃない。はい!行くよ」


 獅子子は先に歩きだすと璻と八剱は顔を合わせ、獅子子の後をついていくことにした。璻は思わず獅子子に質問をする。


「どこに行くんですか?」


獅子子は振り返って璻の質問に応える

 

「会議室!明日の全体説明をきっちゃん…じゃなかった、喜三郎さんが説明し、その後の各業務ごとに振り分けて義景が説明する。義景は今回全体の司令塔になるんだ。今回は3つのチームごとに分けてチーム業務をする。誰が欠けてもこの業務は完成しない。気ぃ抜いて業務するなよ」


 獅子子は嬉しいそうに八剱と璻に話す。獅子子の言い方はまるで手を抜くなと言っているようにも見えた。

獅子子は急に止まり目の前の襖を雑に開けた

 

「はい、お待たせ。ここの部屋ね。全体説明はあと少しで始まるよ。私は準備があるから先に入ってて」


 八剱と璻は「はい」と頷き部屋に入った。

 大きなスクリーンと会議用の長いテーブルと椅子。

 まるで講義を受けるようなそんな懐かしい感覚が璻には感じた。部屋の中には40人くらいいるのが見える。


 八剱は後ろの方を指を挿し璻に話しかけた。

 

「後ろ空いてるから後ろ座りますかね?」


璻は八剱の提案に頷き「はい」と返事をした。

璻は八剱の背中をなんとなく見ていた。


 ……そういえば、八剱さんっていくつなのかな?……


 璻は唐突に八剱に質問をした。


「あの、ちなみに八剱さん歳いくつですか?」

 

八剱は笑いながら璻の質問に応える。

 

「俺ですか?21ですよ。18歳から皇の兄貴の所で働いているので〜ねぇ?若いでしょ?」

 

璻は思わず、八剱に対して応える

 

「私よりだいぶ年下なんですね」


八剱は璻に質問をする


「いくつなんですか?」


璻は少し悩むと嘲笑うように応える


「永遠の19歳」


八剱は笑いながら璻にツッコミを入れた。


「おいおいっ!」


璻はクスっと笑うと八剱に反応を返した。


「八剱さん、反応が早いですね。嘘ですよ。26歳です」

 

八剱は驚きながら璻の顔をじっと見る。

 

「俺より年上じゃん。てっきり同い年かと。26歳には見えないです!」

 

璻は少し照れながら八剱に言葉を返した。


「そりゃどうも……」


空いている席を見渡してみると八剱に手を振っている女の子が見えた。


「八剱〜ここ空いてるから」


八剱は女の子に手を振りかえした。


「おう」


 そういうと八剱は歩いて手を振っている女の子の方へ向かおうとした瞬間、八剱は璻にも声をかける


「あっ龍後さん、せっかくだし俺の隣座りませんか?紹介したい人もいますし」


璻は八剱の提案に嬉しそうに応えた。


「はい、ありがとうございます」


そういうと璻は八剱へついて行き、空いている席へ座った。八剱は隣に座っていた髪の毛がピンク色の女の子に話しかけていた。隣はイカつい男性で金髪と黒髪のメッシュ、ピアスをしている。


楽しそうに話しているところを見ていると璻はいかんせん気まずく感じていた。


 八剱は璻に話しかける。


「あっ、龍後さんこの2人を紹介しますね」


 そういうとピンク色の女の子と金髪で黒髪のイカつい男性が璻のことをじっと見つめていた。


。:*:★。:*:★━━補足ポイント━━★:*:。★:*:。


・八剱の能力

水分子の形を見ながら若干先の未来を予測して水分子を的確に仕分けすること

昔から情報を仕分けしたり、判断したりすることが得意だった八剱は皇の部隊でもだいぶ重宝していました。

本人が水分子を見えると確信したのは喜三郎との出会いがきっかけでした。ちなみに1聞いたらと10返ってくるのも八剱の能力


コメント、評価、いいね。お待ちしています✨ 

。:*:★。:*:★━━━━━━━━━★:*:。★:*:。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ