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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
214/545

ニャ~・・・214

僕達がお風呂に入った後に部屋で寛いでいるとフレ君が訪れた、ラガルトさんの治療の手伝いをした事のお礼を言いに来たんだ。


国王様と僕達の出会いが知りたいと言うので、ミヤちゃんがギルドでマッサージをする猫の依頼があった事から話した。


フレ君が話を聞いて自分の部屋に向かった少し後にオリビアさんが訪れて来た、どうやらフレ君と同じ事が気になった様で、もう一度同じ話をしてあげた。


エレノアさんにも同じ話をしたんだから、ミヤちゃんとメグちゃんは同じ話を3回もしたんだな。


「楽しみだな」


「そうよね、またお城の厨房に行けるなんて」


そうか、エレノアさんの事を頼んでみよう、ラガルトさんに頼もうかと思ったけど、次期国王様よりも現国王様の方がすんなりいきそうだ。許可が貰えたらエレノアさんに話そう、断られたら残念度が凄すぎるから秘密だな。


「もっと美味しくなるのよね」


「はいニャン、クッキーにしたのと同じニャン」


「その昔の事ですね、そうあの時は少ない大人の味が溶けていきました、クッキー付くととても美味しい・・・・・・けど、沢山食べれませんでした」


「そんな事もあったわね」


「大人の味をクルクルクッキーに付けるのか、想像できないな」


「想像するニャン、作らなくても想像するニャン、それが一流ニャン」


「想像か、クルクルクッキーに大人の味が付くと・・・・・・分かりません」


そうだろう、僕も分からないよ。味が混ざった料理を想像するのは簡単だけど、食べた時に混ざるお菓子は想像し辛い。


おじいさんが『想像するのだ、カツカレーを食べていると、どうだカレーにカツが入ったぞ』とその日は勝つにちなんだ常連さんがサッカーを見ながら食べる言って注文が多かったそうだ。僕にはカツが無かった、想像では補えないのだ・・・・・・あれ、味の話だったな。


「聞いたぞ、ラガルト様の回復を手助けしたそうだな、俺もな、あの元気な姿をもう一度見れると思うと嬉しいよ」


「元気な姿?」


落馬する前の事だな、やんちゃだったのかな。フレ君とは大違いだな。


「お菓子を作ると現れるんだ、目を放した隙に完成品が無くなるんだ。子供だし王子様だ、怒る事も出来ないんだな。ほぼ毎日来る感じだな。それで、何を作りたいんだ?」


「クルクルクッキーを」


「そうか、クルクルクッキーは大人気だ。あの台を見ろ、材料を混ぜている。今日も作るぞ」


「おー」


また全員で作るのか、各厨房台で違う物を作ってくれたらミヤちゃん達は大喜びなのにな・・・・・・メグちゃんはどうなんだ、同じ物と違う物で総量が同じだと、どちらがいいんだ? 今度聞いてみよう。


「みんな頑張ってね、楽しにしてます」


「そうだ、沢山作るのだ。今日は大人の味の日なのだ」


「大人の味?」


メグちゃんの言った事に料理長が考え込んだぞ。


知り合いの皆さん以外は同じ反応をする、大人の味とは何だろうだな。


「うん、それは秘密の秘密なんだよ」


「まあいい、エレノアさんも作るか?」


考えるのを放棄した料理長を座念そうなメグちゃんにミヤちゃんがそっと背中を叩いた。


「はい、作ります」


「よし、今までで一番美味しいのを作るぞ」


やる気だ・・・・・・クッキー作りに違いがあるのだろうか、プロと素人の違いは味に違いが出るのだろうか。作っているのを見ると難しそうには見えないんだよ。


僕はこの時思った、元我が家の母と妹はプロになれる情熱があった。もしかしたら、エレノアさんよりも沢山作った・・・・・・・調理家電のお陰でね。





味見をした料理長が砂糖を少し加えた。


プロの皆さんだと後から調整するのが当たり前だ、足した砂糖で更に美味しくなるんだな。


何回も頷いた後に・・・・・・クルクルクッキーが完成した。


「全然違うぞ、凄く美味しい。これが大人の味の効果か、やはり、何かを混ぜるのが有効か。味と匂いを楽しめるように工夫だな」


「凄く美味しいよ、最高のお菓子だよ」


「クッキーの時よりも食感がいいから、もっと美味しく感じるのね」


「ニャ~≪食べてみたいな、猫の噛み噛みで食感は分からなそうだな≫」


皆が美味しいと喜んでいる、料理長も大人の味のコラボを喜んでいる。


しかし、他の厨房台の皆さんからは白い目で見られている。


ミヤちゃん達が持って来た大人の味は3枚だ、とても皆さんに提供出来る数ではない。それに自分達で食べたいのに職人さん達は20人以上だ、皆には悪いけど自分達で用意して貰おう。


ここに持ってこなかったのは正解だったな。


「俺も食べたい」「俺は作りたい」


嘆きが聞こえる、その気持ちはよく分かるけど、この大人数に提供したいと思う者はいないだろうな、チョコレートは貴重だ。


「みんな分かるぞ、だが・・・・・・これは俺達だけで楽しむには高価すぎるんだ。大人の味は高価そうだ」


「そうなのか、高価なのか・・・・・・なら1個だけでも、いや、一口だけでも食べたいです」


「皆さんごめんなさい、王家の皆さんの分ぐらいしかありません」


おお、ミヤちゃんは王家の皆にあげるつもりなのか・・・・・・メグちゃんが悲しそうだぞ、いいのか。


「仕方ないよね、いつも食べているから、たまには上げないと材料を買って貰えないよね」


そうだな、ここの人達はとても贅沢だ。完成するまで何回試食をしているんだ、ケーキだって王家の人達には試作品を出す筈がない。もしかしたら、ラガルトさんには差し入れしているのかも、摘まみ食いの常習犯に。


「諦めるよ、このクルクルクッキーを食べるよ」


「そうだな、このクルクルクッキーを違う味にしてみたい」


もしかして、この厨房は王家のお菓子屋さんではなくて、お城のお菓子研究所か。


どれだけのお菓子が完成して、その少ししか王家の皆さんにお出ししていないのでは、知られたら全員クビだな。


「美味しい、もっと食べたいな」


「メグ、あそこにクルクルクッキーがあるよ。そこのおじさん持って来てよ」


「そうだね、大人の味をもっと付けないと国王様には持って行けないね」


国王様と言ったら急いで持って来てくれた、本当にあげるのかな。





「レイちゃん、ソードから色々聞いているよ。魔法の検証の事、先生をしてくれた事、定規や重さを測る道具の事、これだけ凄い事をしたのが子猫のレイちゃんだからな、お礼をするのがとても難しいよ。ある意味何も思い付かないと言えるな」


「はいニャン」


そうだな、猫の僕にお礼をするとして、特別な事は出来そうもない。普通に食べ物をあげるぐらいだろうな。


「しかし、よく定規を思い付いたな、どんな感じで長さを測ろうと考えたのかな?」


とても難しい質問だな、あの時はどんな事を考えていたのかな、ナタリーさんの自慢の出来る何かを考えたんだよな。思い出せ、思い出せ・・・・・・洋服の事だ。


「ニャン無しで説明します。僕の名前はレイです。僕の家は洋服を販売してます、体の大きさが違えば洋服も大きいのを買います、でも、自分の大きさが分からないとか、もう少し大きい洋服を欲しい。でも、その大きいはどの位か、実際の洋服で確認すると分かり易いけど、言葉や数字に出来れば会話の時に便利です。あと1大きいのが欲しいとか2大きいのがいいとかです。その基本となる測る定規をソードさんにお願いしました。これで、他の洋服屋さんでも10の大きさの洋服が欲しいと言えば見付けてくれるでしょう。こんな感じです」


「分かり易い説明だった、学校の先生もそのように分かり易く教えてくれたんだな。フレデリックも良い先生に教えて貰えたな。では、重さを測る事の方はどうかな?」


「それは簡単です、僕は猫で小さいので同じ量を食べます。同じ重さとも言い換えれます。棒の右と左に同じ重さが有れば棒はどちらにも傾きません。僕の食べるお肉が1個を右に、左にはそのお肉と同じ重さを、違う見た目なのに同じ重さです、2個乗せれば1個の2倍の重さに、この時に重さの基を一定の物に決めれば、右に測りたい物を左が重さが分かる為の重りを載せて数えれば重さが測れます。ソードさんにはその重いりの不正がない工夫をして下さいとお願いしまた」


確かそうだったよね。


「分かり易いな、ソードの手紙では色々と理屈が書かれていたが、文が長かったんだ。右と左に載せると分かるぐらいが私には分かり易い、レイちゃんのも長かったが、測りの仕組みが分かり易かった。測りたい物が食べ物だったのが良かったな。ソードは本の重さで説明していた、その重りが何個も使われて計算しないと何の事か分からなかった」


ああ~、僕が本で説明したからだな。もっと軽い物で・・・・・・金貨沢山あったな。


「レイちゃんがよく考えているのが分かる、それでラガルトの足を治す事の出来た魔法の事はどうなんだ? 教えて貰えるかな?」


「説明が少し長くなります、この世界の魔法は古代語です。ご存じですよね」


「うむ、私もその昔に学校に通った。その時に習った」


「国王様のアスベルさんが」


「子供の頃は国王様ではないからね」


そうか、フレ君とラガルトさん達もそうだったな。


「魔法は古代語、その呪文は古代語を集中して唱えるだけだと僕は判断したんです。そのお陰で、回復魔法の呪文を何個か知る事が出来ました、ソードさんの屋敷の本です。ラガルトさんの事を聞いた時には僕に出来る事は無いと思ったんですけど、色々な経験をして、もしかしたら回復魔法で治す事が出来るかもと思ったんです。フレ君に頼まれた事もあり、やる気になった僕は古代語の本を読みあさり、単語を繋げた古代語と、もしかしたら病名かもと思える単語を発見したんです。このことで、試せる呪文は2個に、病名はメグちゃんの魔法で分かりました、しかし、その病名は・・・・・・なんて言えばいいのかな、ラガルトさんが話せるようになった後の状態を病名にしたもので、落馬した時に起きた本当の原因の病名ではありませんでした。もっと簡単に言えば、歩けなくなった時の病名と落馬した時の病名は違う、こんな感じです。単語を並べた呪文は歩けない時の病名、もしかしたらと考えて見付けた単語の呪文は本当の原因の病名、どちらも合っているけど、治すなら本来の原因の病名の方です。サラディンにお願いしてラガルトさんに魔法を当てて貰いました。勿論、僕も一緒です、危険はないと思っていましたけど、ご一緒に当たってみました」


「ありがとう、レイちゃん、今の説明で分からなところもあるけれど、魔法で治す為にいろいろしてくれたんだな。ありがとう、皆が喜んでいた・・・・・・違う、驚いていた。結婚式まで隠していたんだからな。危うくグラスを落とすところだったぞ」


驚くところを見たかったな、映画とかだったら絶対にカットされないシーンだ。特に秘密を知っている人達が楽しみにしているんだよね。


「それでだ、レイちゃんは色々と考えたり思い付く事があるだろう。私に伝えたい事はあるかな?」


伝えたい事か、先ずはこれだな。


「お願いがあります、お城のお菓子職人の見習いになりたい人の紹介をして下さい。僕達と一緒にいたエレノアさんです、一流のお菓子職人を目指しています。お願いできますか?」


「うむ、一流のか。この美味しいお菓子もレイちゃん達のお陰で食べれた、その紹介を私がしよう。後で伝える。他には無いかな?」


そうだな、あれを頼んであげよう。


「ラガルトさんを治すのに役立ったのがクリスタルです、フレ君もお世話になりました」


「クリスタル?」


「はい、魔法の効果を高める効果があります。ミヤちゃんとメグちゃんが沢山持っていたのでラガルトさんの足を治す手助けが出来ました」


「クリスタルを買い取ればいいのかな?」


「それは困ります、凄い高価な物で2度と手に入りそうもありませんが、あるところにはあるんです」


「自分で探せと言いたいのかな」


「いえ、お持ちの領主様がいるので、その方から分けて貰う方が良いと思います。確かコロストの領主様です、サラディンさんが欲しいと言っていたんです」


「サラディンにもお礼が必要だな、分かった、その辺はコロストのハリソンに頼もう。それで他には?」


他にか、思い付く事はお願いした。他に何かあるかな、無いよな・・・・・・国王様にお願いを聞いて貰うような事を思い付かないよ。色々して貰ったし、お風呂にも何回も入った。


基本、ミヤちゃん達は自分で何とかするからな。何もなしかな。


「もうありません。頼む事は無いニャン」


「そうか、もう無いのか」


そうだ、合ったよ。


「アスベルさんニャン、お菓子美味しかったニャンか?」


「これの事か、最高の味だ。よくぞと言いたい」


「材料を仕入れて欲しいニャン、高価ニャンよ」


「よし、そのように伝えよう。ビクトリアも喜ぶぞ」


今頃はフレ君が持って行っているだろうな。ミヤちゃんがフレ君に頼んだ。


「いい事が続く、ケーキも美味しかった。ケーキを作るのに協力が出来てオリビアも喜んでいた」


「美味しいのは幸せニャン」


「うむ、うむ」


こうしてみるとフレ君の将来の姿だな、チョコ付きクルクルクッキーを頬張る国王様は何処か子供みたいな雰囲気だ。


エレノアさんの事をお願い出来て良かったな。

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