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ニャンだふるワン  作者: 自由人書
213/545

ニャ~・・・213

「これから何が起こるのかしら」


そうだな、この豪華な扉はドアとは呼べないよな。


何故か部屋にメイドさん達が流れ込んで来た、その後は、ミヤちゃん達をドレスアップしたんだよね。


僕がドレスアップするとドラゴンの洋服か白い洋服だ、この時期には来たくないけど、見た目が変わるのはドラゴンの洋服、ミヤちゃんにお願いして着せて貰った。


「皆さん、お声が掛かってから中にお進み下さい。玉座の手前にいる者達の前でお立ち下さい」


「玉座?」


「国王様のお座りになる椅子の事を玉座と申します、その手前にいる者達の指示に従って下さい」


「行けば分かるわよ・・・・・・国王様?」


ラガルトさんの足が治ったお礼を国王様が言うのかな? 会わなくてもいいから金貨だけくれればいいのにな、とても面倒だな。


「どうぞ、こちらまでお越し下さい」


「メグ、行くわよ」


「は~い」


仲良し姉妹は手を繋いで歩き始めた、その後にエレノアさんが続いた、僕は周りの様子を見ながら皆を追いかけた。進む正面には椅子が2つあるから王妃様のだ。


周りには、まばらだけど使用人じゃない偉そうな人、貴族様の様な雰囲気の人達がジロジロと僕達に視線を向けている。


「ここでお待ち下さい」


少しざわめきがある、小声で話しているけど僕には聞こえる『小さくて黒いのは何だ』『変なヒラヒラが付いている』と他にも聞こえたけどだいたい同じ内容だ。ミヤちゃん達の事はいつもと同じ、同じ顔で同じ髪の色、その髪が珍しいと話している。


「ニャ~≪玉座の後ろの壁には、大草原を気持ちよさそうに走る犬さんの絵だ≫」


やはり、犬さん達はこのお城の王族の人達から、崇められているんだな。地球では猫さん達が崇められていた国が有ったと記憶している。


国王様が来る前に他の人達にお披露目されている感じだな。ひそひそ声がまだ聞こえるよ。


「国王様がご来場です」


「ミヤちゃん、メグちゃん、周りの人と同じ様な姿勢をするのよ」


周りの皆も一斉に跪いた、何かで見たのと同じだな。


「そうなんだ」


「真似は真似、誰の真似」


「ニャ~≪国王様と王妃様か、顔を上げたらいけないのかな≫」


あれ、何で僕も同じ姿勢を猫なんだか別に猫らしくしてればいいんだよな、しかし、今更姿勢を変えるのもな。今の僕は姿勢は猫騎士が国王様に褒美を貰うところかな。


王座に着席したのが足の動きでで分かった、王妃様も隣の席に座った。


これ『面を上げよ』まで、上げては駄目なのかな、映画か何かだと顔を上げると無礼者扱いだ。少しぐらい駄目かな、猫の僕も従わないと駄目なのかな。早く見たいな国王様と王妃様を。


「アスベル・リース・マクスター国王様からお言葉があります」


「よくぞ我がリースロンドに訪れてくれた、此度のラガルトの治療の助力に感謝する」


「私からもお礼を我が息子ラガルトの事、ありがとうございます」


「国王としてまた父としてこんな日が来るのを心待ちにしていた。あの落馬の後から治療の為に色々としてきたが、なすすべもなく何年も過ぎた。昨日のオリビアの結婚式では出席者全員が驚いていた、皆の者、面を上げるが良い」


あ、見た事のある顔をしている、フレ君とラガルトさんが老けるとこんな感じだ。


それよりも、僕の知っている人だな、僕の視線と国王様の視線が合うと笑顔になった。僕も笑顔にしたけど分かるかな。


「ニャ~≪国王様だったのか≫」


「これより秘密の話がある、皆の者、この者達を残して退室するがよい」


「貴方!」


「しかし、もしもの事を考えて、数名は」


「良いのだ、久しい者達だ」


「分かりました。国王様の命だ、早やかに退室を」


僕達以外の皆さんがこの部屋から出て行った、それも話し声ひとつ立てないで、凄いな。僕なら何か話しながら退室するよ。


「ふむ、みんな出て行ったようだな」


「貴方、この後はどうしますの?」


「そうだな、レイちゃんとミヤちゃん、それにメグちゃんだったな、久しぶりだ。それとその方は君達の母上かな?」


名前を呼ばれた僕はもう一度国王様の顔を確認した、やっぱりそうだな。


「誰かなこのおじさんは、お姉ちゃん、知っている?」


「王都に来た事ないから、知らない人だと思うけど、私達の名前を知っているのね」


「もう、2人の名前を知っているのよ、それも国王様が。始めまして、2人の母親の従妹のエレノアと申します、お目に掛れて光栄です」


珍しく、緊張しなかったんだな。最後まで言えたよ、偉いぞエレノアさん。


「そうか無理もない、ソードのところで1回会っただけだ。その時はもっと小さい女の子だった、レイちゃんには腰のマッサージをして貰ったから何回も会っている。レイちゃんは覚えているね」


「はいニャン、何回もマッサージをしたニャン、腰が良くなると王都に戻ったニャンか?」


「ハハハ、お陰で痛く無くなって王都に戻る事が出来た、シーラスに行く時は腰の痛みを取りたくてすがる様な気持ちで向かったんだ、お陰で今も腰は痛まない」


「まあ、子猫が話すとおっしゃっていたのは、本当の事でしたのね。てとも可愛いです」


「あの時のおじさんなの、ベッドに横になっていた」


「そうか、レイちゃんが何日もマッサージをしに行ってたよ」


ぎっくり腰のような症状だったんだよね、何回も通ったんだよな。


そうだ、我が家の借金問題の時に貰った金貨1枚が、凄く役に立ったんだ。あの時に金貨1枚が無かったらどうなっていたか。


「うほん」


咳払いが聞こえてきた、扉の向こうのようなので、わざと咳をしたようだ。ミヤちゃん達がおじさんと呼んだからかな。


「ここだと、聞いている者もおる、別室にて話そう。いいかな?」


「は~い」


「はい」


「はいニャン」


「では、私も御一緒しますね」


王妃様も一緒だ・・・・・・エレノアさんが頷いている、どうやら、頷くしか出来なくなったんだな。分かるその気持ち、猫のレイちゃんだって猫だから耐えられているんだ、これが人間としてミヤちゃん達と来ていたらエレノアさん状態だったろうな。





「驚いたぞ、レースには出ている、お城には何日も滞在していたからね」


話し方が普通になっている、大変だな話し方の違いを付けるのは。


「お父様は知っておられたんですね」


王家の食堂に招かれた僕達、広さもそうだけど凄く明るい感じの部屋だ。


窓が無い所にカーテンが飾られている、窓の外は5階位なのに中庭がある。ここから花壇の花が咲いているのが見える。


豪華なテーブルには夕食の料理が置かれているけど、少し隣との間隔が広い、僕は遠慮して床で食べたかったけど・・・・・・何故か王妃様の横、それも他の人と違い直ぐ近く、手を伸ばせば王妃様の手に当たる位だ。僕が食事している様子を微笑んで見ているよ、まあ、手を使って食べる猫は珍しいからね。


僕の口の大きさのサイコロステーキはソースは薄味で、とても美味しい。


王妃様の隣か、同じ人間・・・・・・元人間の僕は猫なので少しの緊張ですんでいる。人間だったら隣になんか座らないで、壁に立っていたいぐらいだ。


国王様の名前はアスベル・リース・マクスター国王、王妃様の名前がビクトリア・リース・マクスター王妃。ソードさんの屋敷に居た時に何て名乗っていたのかもう覚えてない。


「凄いですね、猫が話すなんて」


この人はもしかしてオリビアさんの旦那さんか。


「初めましてレイです、今は猫冒険者です」


「これはご丁寧な挨拶を、僕はオリビア様と結婚したジュリアンです。どうぞよろしく」


優しそうな眼をしているな、オリビアさんにお似合いだ。


「改めてラガルトの治療の助力、ありがとう。フレデリックの魔法の習得にはレイちゃん達が協力してくれたようで、我が息子達の為に色々してくれて感謝しかない」


「フレデリックが王都に帰って来た時は驚きました、顔付がなんと大人びたんだろうと思いました。いい経験が出来た様で感謝しております」


「えへへへ、杖を貸しました」


「同じ学校だったので少し協力をしただけです」


「シーラスの学校では面白い冒険の話が聞けたんだ」


「そうか、ソードのところに預けて良かった」


皆は話しながら食べるんだな・・・・・・握手ですね、驚いた顔がオリビアさんに、逆か、ビクトリアスさんにオリビアさんはよく似ているんだな。金髪の美人で背が高い、オリビアさんよりも顔立ちがキリッとしてるな。ミヤちゃん系だな。


オリビアさんとメグちゃんは雰囲気が似ている、エレノアさんも同じ雰囲気だな。


・・・・・・エレノアさんは話す事が無いので聞き役だな、聞く役は上手いようで頷いたり、そうなんですかと話に合わせている。


「こんなに凄いケーキが出たんです、それも私の魔法が役に立ったんです」


「いいな、食べたいな」


「食べたい、残ってないんですか?」


「とても美味しかったので、皆さんがお代わりをしたいと申し出がありましたけど、皆さん1回しか食べれませんでした」


「オリビアは口の周りにケーキを付けていたんですよ。うふ、とても面白いお顔でしたね」


「ええ、ジュリアン様、そうでしたか?」


「どうでしょうか、僕は可愛いと思いましたよ。それに僕も初めてなので、食べた後は拭かないと駄目でした。ケーキとはとても美味しい菓子なんですね」


のろけか、それも上手くホローしているな、これが大人の男性だな。


ケーキを食べた人達全員がジュリアンさんの美味しいケーキに反応して頷いた・・・・・・頷いてないのは僕だけか。


「あの、皆さん、お食事はお済でしょうか、宜しければお片します」


「片してくれるかな」


「はい、何かお持ちしますか?」


「ケーキを沢山」


「ケーキ」


ケーキが無いのを知っているのにケーキを頼むのか、流石だ。


「すいません、ケーキは本日は作っておりません」


「クルクルクッキーはありますか?」


「ございます、すぐにお持ちします」


おお、メイドさんが流れ込んで、テキパキとお皿が片されていく。


胃袋の小さい僕は皆の食事を見ている時間が長かったな、まさかテーブルの上で寝るわけにもいかなくて困った。


ミヤちゃんとメグちゃんはここにいる中で一番注文が多かった。


『野菜少なめにして下さい』


『柔らかいパンは無いんだなね、アカリちゃんの家のパンは柔らかいのにな』


『肉が少し硬いよ』


『肉が少ないよ、沢山食べないと大きくなれないよ』


2人の自由さを王家の皆は笑顔で見ていた。2人がまだ子供の年齢だから気にならないんだろうな。


フレ君も今日のお肉はいつもよりも硬いと言っていた。


楽しい夕食は終わった、王妃様は僕達が部屋から退室をする時にはミヤちゃんとメグちゃんの手を取って、改めてお礼を言ってくれた。王妃様は泣き笑いの様な笑顔をしていた。


僕を撫でた時は、カルランよりもふかふかね、こんなに触り心地がいいと、つい撫でたくなりますねと言っていた。カルラんはおそらく王妃様の犬さんの名前だな。


王家の皆にお礼を言われて僕達は嬉しくなった、フレ君に頼まれた事だったけど、役に立てて良かった。


なんと、ジュリアンさんも深くお辞儀をして僕達にお礼を言った。


『君達はオリビア様の心の重しを取り除いてくれた、僕達が旅立つのにこんなに嬉しい事は無い。ラガルト様が歩く練習をして歩けるようになったと知らせて貰うのが楽しみです。心より感謝を、冒険の無事を祈っています、ありがとう』


何とも素晴らしい挨拶だった、僕には真似が出来ないな。僕達は2人にお祝いの言葉を掛けたて、部屋に案内して貰った。


アスベル・リース・マクスター国王さんからはアスベルさんかおじさんと呼ぶようにと笑って言われた。


『アスベル国王様の願い・・・・・・人がいない時に呼ぶニャン』


家臣の者に暗殺でもされたら困るので、人の居ない時にしか呼ばないだろう。


部屋に戻ると呪縛が解けたエレノアさんが色々と僕達の今までの事を聞いてきた。


特にアスベルさんのマッサージの事を。

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