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虹の先に繋がる世界  作者: 水無月 壱九
グロスティア
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46話 治療完了。

トリスさんの服を作って欲しいと頼まれた俺は彼女に似合うであろう服を作っていた。

とは言っても俺はデザイナーではないので地球で見たことのある服や、この世界に来てからのデザインをパク・・・参考にしてトリスさんに似合う服を作らなくてはいけない。

トリスさんはエルフだし、やっぱり緑系統の色彩がいいのかなぁ?偏見だろうか?




「本当にミニスカート作ったのね・・・。」


トリスさんに似合いそうなデザインを見立ててみました。ミニスカートを渡してみたが、拒否られる事も考えてあるのでホットパンツや長めのスカート、これは選択してほしくないけどジャージも作って隠し持っている。出来ればミニスカートを着てくれたら嬉しいなぁ。


「はい!とても可愛いデザインだと思うのですがいかがでしょうか!?」


「た、たしかに可愛いけど、もうちょっと丈伸ばせるでしょ?」


「大丈夫!ちゃんとアリアの分も作ってあるから!」


「大丈夫の意味が伝わらないよ!?それにトリスさんはオークに襲われたんでしょう?こんなに足を出す服装なんて抵抗あるんじゃないかとか考えなかったわけっ!?」


「うっ・・・」

一応そう思ったから他のも作ったんだけど、トリスさんはスカートの方が似合うと思ったんだよ。するとトリスさんが口を開いた。


「あの、ヨーヘーさんは丈の短いスカートがお好きなんですか?」


「女の子の太ももは人類の宝だと思っている。」


俺の馬鹿野郎・・・つい本音で答えてしまった。もうちょっとトリスさんの気持ちを考えろよな・・・。


「そ、そうですか。・・・うん・・私、ヨーヘーさんが望むならそのスカート履きたいです。」


「トリスさん!?」


「あのぉ、無理しないでもいいからね?」


「ちょっと恥ずかしいですけど、ヨーヘーさんはこういうのが好きなんですよね?」


「はい!俺はミニスカートを履いている女性がとても大好きです!!」


「!!!!」


「じ、じゃあちょっと着替えてきますね。」


「ヨーヘー。」


「はい・・・俺はトリスさんの気持ちを心境を考えずにまた暴走してしまいました。反省しています。だからぶたないでください!反省してますからっ!」


きっと怒られる。凄い怒られる。折檻されてしまうかもしれない。くぅ・・・背中に嫌な汗が流れるぜぇ!!


「それ・・・貸して。私も着替えてくるから。」


「っ!!!???えぇ!?あ、アリア?どうしたの?」


「だって、ヨーヘーは好きなんでしょう?こ、今回ヨーヘー頑張ったからご褒美!そう!ご褒美だよ!」


うぉぉぉおおぉおぉぉっっ!!!これは夢だろうか?俺の頑張りがここで実を結ぶ事になろうとは!サブロー先輩に手柄譲って損した気分になってたけどアリアご褒美くれるなら他に何もいらねぇや!お、おっと、気が変わらない内に渡しておかないと!!


「は、はい!こちらがアリアのミニスカートになります!こ、こちらと一緒に着用して頂けると非常にお美しくなられるかと思うであります!」


「何・・・?靴下にしては長いね?」


「それでいいのです!それはニーソックスという靴下です!それとミニスカートの組み合わせというのが最高なのであります!ロングブーツも捨て難いけど、やはり俺はそれが好き!!」


「へ、へー、わかった。じ、じゃあ私も着替えてくるね・・・」


アリアまで着替えに行ってしまった。・・・これアリアミニスカート計画完遂?

なんかトリスさんに対抗するかのような行動だったけど、どうしたんだろう?

そんなことを考えているとトリスさんが戻ってきた。


「お待たせしました。・・・この丈のスカートはあまり履いた事がなかったので、少々恥ずかしいですね。」


「おぉ、やっぱりトリスさん美脚ですね。足も長いですし、素晴らしい脚線美です。とても綺麗ですよ。」


俺の言葉に顔を赤くしたトリスさんはなんかモジモジしている。


「あ、あの、ありがとうございます。・・・汚れてしまった私ですけど、そう言って貰えるととても嬉しいです。」


「汚れてなんていないよ?ちょっと嫌な夢を見ただけだよ。それにほらとリスさんの体はこんなにも綺麗だもの。」


俺はトリスさんの手を取ってその肌を撫でた。


「・・・はいっ!それもヨーヘーさんのおかげです!悪い夢・・・だったんですよね。」


「そうそう、トリスさんはもう夢から覚めたんだから大丈夫。」


「・・・ありがとうございます!でも、ヨーヘーさんに助けられた事は夢にしたくありません。・・・ふふ、欲張りですよね。」


「あはは。トリスさんがいいならそれでいいんじゃないですか?」


「はいっ!ヨーヘーさん。助けてくださってありがとうございました!」


トリスさんは飛びっきりの笑顔で俺にお礼を言ってくれた。完全にではないけれど吹っ切れたのかもしれないな。まぁ体は襲われる前に戻ってるんだし、気持ちの問題だものな。その気持ちを治すのが一番大変なんだけど、トリスさんは強い人だな。


「私、コメルさんにこの姿見せに行ってきます。綺麗に戻れるんだよって励ましてあげたいです。」


「うん、行ってあげて。トリスさんの言葉が一番コメルさんに届くだろうから。」


はいっ!といい返事をしてトリスさんは2階のコメルさんのところに向かって行った。


トリスさんを見送っているとアリアが顔だけ出してこちらを見ていることに気がついた。


「アリア?」


「・・・!・・・あのね?着替えたんだけど、変かもしれないよ?あ、ヨーヘーの作った服はとても可愛いんだけど、私にそれが似合ってないかもしれないの。・・・わ、笑わないでね?」


「う、うん。」


顔を赤くしたアリアがおずおずと躊躇しつつこちらに向かってきた。

膝上15cmののオレンジ色のミニスカート。足は黒いニーソックスで覆われてその脚線がとても美しい。そしてニーソックスとミニスカートの間にある白い肌の領域・・・あぁ神域はここにあった。


「に、似合ってる?変じゃない・・・かな?」


「アリア!俺と結婚してください!!!」


「え、えぇーっ!!?い、いきなり!?え、えっとまだ心の準備が、あ、あわわわわ。あ、あの、不束者ですが・・・は、はわわわ・・・」



「ごめん、あまりの嬉しさに気が動転して・・・。」


「もうっ!ビックリさせないでよっ!」


「俺、アリアにその服着てもらうのが目標だったんだよ・・・。」


「そ、そうなんだ。ど、どうかな?似合うかな?」


アリアはスカートの端を摘まんでクルッと回って俺にその姿を見せてくれる。


「うん、凄く似合ってる。思わず結婚申し込むくらいメロメロにされた。」


「あ、ありがと。・・・そ、そんなに喜んでくれるならこれからも着てあげようかなー。」


「マジで!?うぉぉぉ!ヤッターーー!!」


「う、うん、でも他の人に見られるのはちょっと恥ずかしいなー。」


恥ずかしがっているアリアも良い!しかしあの絶対領域はなんと神々しいのだろう・・・アレをしてもらいたい。してくれるだろうか?聞くだけならタダだよな?


「あ、あのアリアさん!!何でも言う事聞きますからお願いがあるんです!」


「え?何?内容にもよるけど・・・」


「ひ、膝枕してくださひ!!」


「膝枕?それくらいなら別にいいけど・・・。」


「マジで!?いいの?うわぁ、言ってみるもんだーー。」


「この前も俺が死んだら膝枕がなんとかって言ってたよね?そんなに膝枕好きなの?」


「うん!夢だったんだっ!」


アリアは絨毯の上にお姉さん座りで座り、ドキドキする布が見えないようにスカートの裾を整えている。いかん、なんか興奮してきた。


「はい、どうぞー。」


準備が終わったのか、おいでーっと手を広げてくれるので俺はその太ももに行・・・くっ、俺は太ももを見ていて気付いてしまった。ニーソと太ももの境界線がぷくっとほんのり肉盛りしているじゃないか!わかってる!アリアわかってるよ!!肉盛りしていることが恥ずかしいとかいう女性がいるが、肉盛りこそニーソの3大魅力の1つではなかろうか!?あぁ、なんて柔らかそうなんだ・・・。ちくしょう、こんな時に緊張してきやがった。負けるな俺!ここを逃したら俺は絶対に一生後悔する!未来の俺は今の俺を軽蔑するだろう。見ていろよ未来の俺!今から俺がお前に幸せを届けてやるからなっ!


「失礼しますっ!!」


テンションMAXだったので某三世ばりのダイブをしそうになったがなんとか抑えた。




俺は・・・今死んでもいい。頬に伝わるアリアの太ももの感触。まるで吸い付くかのようだ。


「最高だよアリア。」


「ねぇ、なんかおかしくない?なんで顔がこっちを向いてるの?さすがにこっち向かれるとちょっと恥ずかしいよ?普通膝の方に向くか上を向くかじゃないかな?」


「で、ですよねー?じゃあ向きを変えるよ。」

俺も何かおかしいと思っていたが、本能がそうしろと告げていたのだから仕方ない。アリアに指摘されてしまったので頭の向きを変えることに従った。


「ちょっ!な、なんで下向くの!?それはダメだよ!?ちょっヨーヘー!?」


あぁ、アリア・・・文字通り目の前にアリアがある。・・・クンクン。


スパコーーーンッ!!


「なんで匂い嗅いだの!?恥ずかしいからやめてよぉ!」


アリアのスリッパが炸裂した。


「ご、ごめん。感極まって・・・。」



その後、普通の体勢で10分程膝枕をしてもらって、アリアを解放した。


「はぁ・・・凄く癒されたよ。本当にありがとうございました。」


「ちょっと恥ずかしかったけど、喜んでもらえてよかったよ。」


「またお願いしてもいいですか!?」


「しょうがないなぁ、また今度だよ。」


「じゃあ俺達も2階に行こうか。」


「そうだね。それにしても何をしてもらおうかなー?何でも言う事聞いてくれるんだよね?」


「お、俺に出来る事に限るからね。あ、死んでとかは無しにして貰えると嬉しいかなぁ?」


「んふふ~♪どうしよっかなー♪」


な、何を要求されるんだ・・・。でもあの膝枕の見返りということならばなんだってしようじゃないか!もし!仮に!無いと思うけれど死ねと言われたら・・・膝枕をされながら死にたい。俺の死に場所はアリアの太ももの上って決めたんだ。


「そんなこと要求しないよ・・・」


「あれ!?また声に出てた!?」


「ヨーヘーはたまに思ってることを口にするよね。」


き、気をつけないといけない・・・。



次の日、コメルさんの体も元に戻ったので、トエルさんと同じ要領で処置をした。


「あの、本当にありがとうございます!このご恩は一生忘れません!」


「私もありがとうございました。ヨーヘーさん、アリアさん。何度お礼を言っても足りないです。それにタァマちゃん、色々元気付けてくれてありがとう。」


リバース状態になってからタァマちゃんは2人の横で元気に励まし続けていたからな。偉いぞタァマちゃん。


「それじゃ、治療も無事に終わったしガラダに戻ろうか。それで2人にお願いがあるんだ。2人に掛けた魔法なんだけど、秘密にしておいてくれないかな?アリアにも言われたんだけど、その魔法が知られると不都合があるんだよね。お願いできないかな?」


「もちろん黙ってますよ。理由もわかります。若返りたいと思う人なんてたくさんいるでしょうからね。」


「私も黙っています。でもオークやゴブリンに攫われて体に何も無いというのはどうやって説明すればいいでしょう・・・。」


トリスさんもコメルさんも黙っていることを了承してくれたが新たな問題が発生してしまった。確かにそうだよな。オークやゴブリンに攫われて何もされませんでしたーってことはまず無いだろう。

俺が悩んでいるとアリアが代替案を提案してきた。


「それならこういうのはどうかな?トリスさんのパーティはコメルさんを捜索中に集落を発見してゴブリン達に見つかってしまった。数が多過ぎて対処しきれなくなったところで仲間がトリスさんを逃がしてくれた。逃げ切ることに成功したけれど、負傷していたトリスさんは隠れるのに丁度いい洞穴を見つけてそこに身を隠そうとしたら、そこにはコメルさんが隠れていた。ガラダに戻ろうとしたけれど思ったよりトリスさんの怪我が酷くて今まで篭っていたところを私達に保護されたっていう設定!」


「アリア、とても良い案なんだけど、1つ問題がある。・・・1ヶ月分の食料は?」


「トリスさんが獣を狩ったとかでいいんじゃない?」


「怪我してるのに?」


「うっ・・・気合いよ!気合いで乗り切ったの!」


「んな無茶な!?」


ちょっと都合がいい気がするが、オーク達に捕まって何もされませんでしたって話よりは信憑性が高いだろう。しかし設定の詰めが甘いぞ。


「あの、私はトリスさんが来るまで10日近くその洞穴で過ごしてる設定ですよね?なら私が食料問題を解決しないといけないと思うんです。」


更に難易度アーーーップ!ていうか、食糧問題は誰かに保護されて無い限り確実に発生するよな。1ヶ月生き延びれる森で取れる食料を考えないといけないわけだ。


「はい!」


「お?タァマちゃん、何か良い案浮かんだの?」


「はい!1ヶ月カレーを食べて生きてたのです!!」


「却下。」


「にゃぁぁぁ・・・カレー食べたいです。」


どんだけ好きなんだよ。森にカレーがあったら俺が驚くわ。あれは自然発生はしないものなんだよ?


「俺の案を聞いて欲しい。お世話好きの妖精さんが食料をくれたってのはどうだろう?」


「「「・・・・・・」」」


やめてっ!そんな冷たい目で俺を見ないで!!妖精さんとか考え方がメルヘン過ぎたがいけないのか?それならば・・・


「お世話好きの森の熊さんが・・・ごめんなさい、なんでもないです。」



「えーっと、虫・・・食べます?」


俺達ががウンウン悩んでいるとトリスさんが凄いこと言い出した。虫・・・虫ねぇ・・。


「あの、この森にも生息してるんですけど、マンプクワームという虫がいるんです。」


俺とアリアは知らなかったので首をかしげているが、コメルさんとタァマちゃんは嫌~な顔になっている。


「お二人はご存知ではないですか?10マールくらいの大きさでして、青い芋虫なのですが。見た目の青さが食欲を失わせ味も苦くお世辞にも美味しいとは言えない虫なのですが、その名の通り非常に栄養価が高く、1匹食べると3日食べなくても大丈夫と言われるほどの虫なのです。好んでは食べる人はいませんが、いざと言う時の非常食として重宝するんです。」


話を聞いているうちにタァマちゃんは泣きそうな顔になっている。


「にゃぁ・・アレはダメです・・・アレはダメです・・・」


何があった・・・?


ということはそれを食べ繋いだという事にすれば食料面はなんとかなるわけか。


「コメルさん、マンプクワームを食べ繋いでいたという設定でいける?」


「うぅ・・・あれは無理ですぅ・・食べられないですぅ・・・」


なんと・・・そこまで嫌なのか?タァマちゃんもこんなだし、どんな虫なんだ・・・。見た目なのか?味がダメなだけなら俺もアリアもいけると思うんだ。炭から解放されて第2段階に入った時のアリアの料理を超えるものなんて無いと思ってるからな!・・・アリアの料理の腕が上がってホントに良かった・・・。


「なんでヨーヘーまで落ち込み始めたの!?」


「いや、ちょっとトラウマを思い出してね・・・。まぁいいや、トリスさん。他にそういう都合のいい食べ物ってないの?」


「あるにはあります。マンプクワーム程の効果はありませんが・・・それはちょっと無理があるかと思うので・・・」


「ん?手に入りづらいとか?」


「いえ、手に入り易いですよ。ただそれはちょっと今回の件に当てはめられないかと思いまして。・・・ゴブリン、オーク、オーガの精子なんです・・・。非常に生命力の高いものですので・・・」


あぁ・・・それはダメだ。色々とダメだ。あぁ、コメルさんが思い出してしまったのか吐きそうになってる・・・。


「わ、私、マンプクワームを食べていた事にします・・・」


「う、うん。お願いね。積極的に言わなくていいから。詳細を聞かれたらいう感じでいいからね。」


「・・・はい。」


よし、これで口裏合わせは大丈夫だな。ガラダに戻ろう。

それにしてもマンプクワームが気になってしょうがない。そこまで嫌われるのは何故なんだ?まぁ芋虫なんて食いたくないのはわかるけどな。

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