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106話 ここはどこ?

お待たせしました。

新章スタートです。

「・・・あ、あっれぇ?」


俺は今戸惑っていた。


辺りを見渡すと草原、草原、草原、草原、ユグド。


「・・・えっと」


こういう時はありきたりな台詞を言うべきだろう。ベタだとかそういうのは気にしない。というよりこの言葉しか出てこないっつーか以前も同じ事をやってるよな。まぁいいか、気にしない。じゃあ言うよ。せーの


「どこ?ここ・・・」


「・・・なぜお前がここにいる?」


ですよねー。


「え、えっと・・・き。」


「き?」


「来ちゃった☆」てへっ


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「俺はちゃんと踏ん張れって言ったよな?」


「バナナが、バナナがいけないん!あいつがお茶目な芸人魂見せるから!!」


「バナナ?なんだそれは?」


「これだよ!この皮を見たら踏んでズッコケないといけないルールがあるんだよ!今回俺は不本意にもそのルールに従ってしまったが為に、踏ん張れずに吸い込まれたんだよ!悪いかこの野郎っ!!」


俺はユグドの足元に一緒に転移してきたオチャメな馬鹿野郎を叩きつけてやる。


「い、いや・・・よくわからんが・・・そのこっちに来てしまって大丈夫なのか?」


「俺が聞きてぇよ!これ戻れんの!?あの流れからいってここって過去だよな!?困るんだけどぉぉお!あれか!?ユグドの事が片付いたらアリアと結婚するんだとか思ってたから変なフラグが立ったとかじゃないよな!?なぁおい!」


「ま、待て!落ち着け!フラグとは何のことだ!?」


「なんだよこれ・・・家族にもう会えないってわかった時よりショックなんだけど・・・。この時代にアリアはいない・・・もうやだ、死のう。」


「待て待て待て待てっ!早まるな!か、考えよう!元の時代に戻る方法をなんとか考えようっ!なっ!」


そんな簡単に方法なんて見つかるはずもねーだろうが。あんたこの3年間糸口も掴めない位苦労してたじゃんか。


「過去に行くよりは簡単なことだ!少なくとも千年経てば元の時代に戻れるわけだからな!まったく糸口が無いわけじゃない。」


「せ、千年!?ここって千年も前なのか!?おめぇ千年経てばって軽く言ってっけど、そんなに生きられるわけねーじゃねーか!命いくつ必要なんだよ!」


「だからそれを考えようと言ってるだろうが!そもそもお前が・・・」


ぎゃあぎゃあ



「・・・落ち着いたか?」


「・・・無理」


「そうか」


なんかデジャヴ・・・


「なぁ、来てしまったのは仕方ないんだ。千年後に行く手段を探すことにしてポジティブに生きないか?お前にも俺のように待ってる人がいるんだろう?諦めなければ意外となんとかなるもんだぞ。今回の俺のようにな。それにここが千年前なら古代文明として栄えたルドールという国があるはずだ。そこならば未来に時間跳躍する魔道具もあるかもしれん。」


「そうか・・・そうだよな。俺はまたアリアの元に戻るんだ。なんとしてでも千年後に戻る手段を見つけてやる。」


「そうと決まれば早速動かないか?俺もセリアと合流出来たら、お前が未来へ帰れるように手伝ってやる。」


「あぁ、サンキューな。あんたいい奴だったんだな。そうだ、自己紹介がまだだったよな?俺は石川洋平という。こっち風に言うと洋平石川だ。」


「俺はユグド=フィー=ラグノイドだ。」




さて、移動しようにもどこに行ったものかな。

見渡す限り草原だ。俺もユグドもこの時代には来たばかりだし、地理なんてわからない。


「なぁ、この時代にはセリアさんがいるんだよな?どこにいるのかわかるのか?」


「全然わからんが、有名だろうから見つけるのは難しくないと思うぞ。」


「有名?まぁいいか。てか、それなら情報収集の為に街とか行かないといけないよな。」


しかしどの方向に街があるのだろうか。あんまり見当違いの方向には進みたくない。せめてセリアさんの魔素を持った物があればサーチで探せるから向かう方向も決まるわけだが・・・。

こんなことならキレースの教会で貸してもらったセリアさんの乳歯をパクってくればよかった。


「せめてセリアさんの体の一部があればなぁ。」


「体の一部?それならあるかもしれんぞ。」


は?なんで持ってんの?


「羊水と血液があるがどっちの方がいい?」


「はぁぁぁっ!?羊水!?なんでそんなもん持ってんだよ!?怖ぇぇよ!!」


「これは、あの時代に残された俺の為にセリアが残した大切な物だ!家は綺麗に掃除されていて、これくらいしかセリアを感じさせてくれるものが無かったんだ!仕方ないだろうが!」


「はぁ、まぁいいや。ちょっと貸してくれる?セリアさんの居場所探せるかもしれないから。」


「・・・変な事するなよ?」


「お前、俺を何だと思ってんの?」



「『サーチ。捜索対象:セリア。探知対象:セリアの魔力。探知サンプル:セリアの羊水。』」



「あー、ダメだ。羊水はセリアさんの魔力サンプルが検出できないみたいだ。」


「ふむ、では血液ならどうだ?」


ユグドは俺に布を渡してきた。その布には変色してしまっているが、血だと思わしきものが付着していた。


「・・・なんでシーツ?」


「・・・それはセリアの・・・初めてのアレだ。」


ダメだコイツ。てか俺はセリアさんに会った時に気まずい思いをしないだろうか?

・・・よし、気にしないようにしよう。


「『サーチ。捜索対象:セリア。探知対象:セリアの魔力。探知サンプル:セリアの処・・・血。』」


お、これならいけそうだ。

サーチ範囲を拡大していこう。



何分くらい経っただろうか、俺のサーチに反応があった。


「よし、見つけた。」


「何!?本当か!?」


「あっちの方角。距離は・・・ちょっと待って。」


この感じだと距離は・・・結構離れてるな。


「200k・・・あ、2ムールってとこかな?」


「2ムール!あっちだな!待ってろセリア!今すぐに行くからな!!ほらヨーヘー掴まれ!」


「え?は?うぉ!?」


ユグドは俺の手を掴み宙に浮き始めた。これはフライか。

このまま飛んでいくのかと思っていたら、どんどん上昇していっている。


「ユグドさんや、ちょっと上がりすぎじゃありませんかね?」


「いや、これでいいんだ。これが最速だからな。よし、2ムールというとあの辺りだな。行くぞ『テレポート』」


うぇ、視界が一気に変わった。

おぉー、そうか、見えてさえいればテレポートの範囲だもんな。この方法は思い浮かばなかった。テレポートなんて緊急脱出用としてしか見てなかったもんなー。見える範囲ということは宇宙まで出ちゃえばグロスティア中どこでも行けるって事だな。いい方法を教えて貰ったぜ。

テレポートの便利な使い方を教えてくれた人物を見るとぶっ倒れていた。かなり呼吸が荒いなぁ。

うん、テレポートってスゲー疲れるもんね。わかるわー。

でもそれくらいの疲れで200kmを一瞬で移動できるなら安いもんだろう。

隣でぶっ倒れてる人は放っておいて周辺に目を向けると500mくらい先に街が見える。サーチの魔法もあの街を指していることからあの街にセリアさんがいるんだろう。

とりあえず、ユグドの回復を待つか。


ピヨピヨピヨ

小鳥が空を飛んでいる。

俺はその辺でぶっ倒れているユグドを放っておいて、草原に寝転がり、空を眺めていた。千年前でも空は変わらないんだなぁ。


「平和だねぇ・・・あ、復活した?」


「す、すまん、セリアに会えると思いつい焦ってしまった。」


「んじゃとりあえずあの街に入ろうか。あ、ここが千年前なら冒険者ギルドカードって身分証として使えないんじゃないか?」


「無くしたと言えばなんとかなるだろう。」


「入街税とか取られたらどうすんのよ?この時代の通貨とか持ってないぜ?」


「とにかく行ってみないと何も始まらん。行くぞ。」


「あ、ちょっ待てよっ!」

休んだ1週間で書き溜めようと考えてたんですけど、なんか色々忙しくて3話分くらいしか書けませんでした(つД`)・゜・

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