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つぼ違い
つぼが違いすぎる。
魔法使いは弟子を見下ろして思案した。
「どうしました?」
いつも目を輝かせて楽しそうな弟子だが、彼は師匠とつぼを違えている。歳の差が大きいせいもあるが、変なところでよく笑う。誰もいない廊下で、箒が転んだだけで笑っている。
「私では君を上手く育てられないかもしれんな」
「えっやだ、捨てないで! 精霊も親切で過ごしやすいのに」
若い弟子が何を言っているか分からない。魔法とは古代語で記された記録を読み解き、再現性のある手順を人々に分け与える仕事である。
昔の科学ってやつだよと精霊は呼び、弟子を育てよと進言するが、魔法使いは神秘を知らず、弟子は小間使いをして生き延びる。
#Monthly300 @mon300nov
毎月300字小説企画第43回お題・つぼ




