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魔術

 それから数日、ただ楽しくて勉強していた気がする。いったいどれぐらい経ったのかと、経過日数をカウントしている人の記録を見ると2ヶ月近く経っていました。

 そして、唐突に講義が終わった。普通に最後の講義ですと告げられた。何でか分かりませんが、この講義をしている人は不特定多数に向けて講義をしているみたいで、何だか授業を無料で公開している系の配信者を連想して、何だか笑ってしまった。

 そして、元々いた遺跡に戻ってきたら、遭難者を捜索している人たちに出会った。僕たちの事で、普通に2か月ほど行方不明になっており、1か月ほど前からここを捜査拠点にしつつ、遺跡の調査も併せて捜査していたそうだ。

 そこからは王都に戻り事情聴取さながら聞き取り調査をするうえで、一緒に勉強していたはずなのに全く違う内容だったのは王都の捜査を担当していた方々を混乱させ、王様も困惑したようだ。それほど僕らにも意味が分からない出来事だった。

 そこからは遭難していた僕らは各々が受けた教育を整理しつつ、研究院と相談しながらその新たな魔術の検証を行い、それぞれが新たな研究室と講義を行う方向で開示することとなる。僕が消えたことで聖女が暴走して魔女が原因だと決めつけ、森を燃やすために大量の燃料を集めていたそうで、すさまじいことにことになっていたかもしれない。

 暴走する聖女を止めることで逆に剣聖は冷静になったよと語られた。そこから僕が受けた講義に対して研究と実験を行なった。かなり楽しい、講義を受けている間は大規模な実験を出来なかったので答え合わせが出来ない生殺し状態だったので、ストレスから解放され寝るのも忘れて研究をしていたので、聖女に屋敷に監禁された。

 3日間の研究禁止から、毎日朝食を食べてから出勤し門限までに帰ってきて夕食をとることを確約することで研究を再開できることとなった。

 研究と講義、勝手に作られた休日は聖女と剣聖のデートに同行すると言う意味が分からない日々を過ごしていた。

 実は屋敷に多く戻る事になり、複雑な心境だ。それはいまの屋敷では問題があるからで、屋敷と言うか公爵家での問題だ。

 公爵家三男レオ・シン・ロギアングの事であり、彼が冒険者をやっているのが問題だった。そんな理由から当主である父親と揉めている。

 ただレオ君は良い子なのでちゃんと家に帰ってくるので、当主と顔を合わせるたびに険悪なムードが流れ、レオ君がそんなに問題なら勘当でもすれば良いと言い始める始末、困った当主は前当主の自分の父親に相談する。

 ただ、その相談の中で勘当の話になるとなんと自分の父親が泣き喚いて止めるのだ。母親も同様にキツく突き放さない事を確約するまで別邸から帰さないとされるほどだったそうだ。

 これには理由がある。前当主様が意見の衝突により家を飛び出した三男坊が先の戦で戦死したからで、それを今だに後悔している。よりによって何故か同じ三男、でも僕はそんな現当主様の愚痴を聞きながらそんな酷いことにはならないと思っている。

 レオ君は良い子なので、家族を捨てたりしないし、それに着実に強くもなっている。自分で言うのも何だが、彼は子供の時から賢者と剣聖と聖女から教え込まれた家柄だけではなく戦闘においてもサラブレットなのだから。


皇暦303年 水の月


 魔女との戦争は過激化して行く、しかも魔女はドラゴン種を大量に戦線に投入し、街も畑も人も焼かれ人類は生活圏を魔の森から後退するしかない状況に追い込まれていた。

 ドラゴンは飛行し硬い鱗に守られブレスを吐くため、その対応に苦戦していたため魔術研究院にも何度もその対策を依頼されていたが、あまり良い成果は出せないでいた。

 しかし、魔女が使う術の正体があの謎の授業を受けた研究者を中心に解析が捗り、反対意見はあったが大気にある魔素を使用して術を行使する行為を魔術と呼称する事になり、それを広め利用する事が王命で決定する。

 更に研究が進み、魔術による発現した力には属性が定義され、複数の属性を使用できる者はほぼいなく、現在判明している九つの属性を全て使用できる魔女を九大天の魔女と呼ぶ者もいた。

 そんな中、僕は自分が覚えた魔法を重積魔術と命名した。僕の魔法は降霊術に近いものらしいが、ただ何処の誰かも分からない七賢人を呼び出し、複数属性の魔法を使用することしか出来ない。

 それだけでも確かに凄い事であの魔女すら複数の魔術を同時に使用出来ない。もちろん精霊魔法でも歴史上、同時に使用した例は無いらしい。

 降霊術は希少だがある。これは特定の人物の記憶を模倣し再現する事で擬似的な会話により精神的な問題を解決する手法だ。

 僕の魔法は呼び出した賢人は誰にでも見られるが触れないし会話も出来ない。術者を攻撃して術を妨害する事はできるが、様々な術を使用しても賢人は消せないが、当然に盾にする事も出来ない。


皇暦303年 土の月


 魔女との戦争は更に激化して行く、奴は古に封印されていたエンシェントドラゴンを復活させ、六大国家のなかで一番攻勢に出ているガーデナント王国に向かわせた。

 多大な犠牲を払いつつ、剣聖が派遣される。そんななかで、聖女が行方不明となった。



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