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俺を異世界に召喚した悪い魔女の婆さんをロリババアにしたら何処までも粘着して来るようになったんですけど!?  作者: アステロイドV2
第三章 恋のライバル出現

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怒りのやけ食い

「全く……!」


キョウ達が無人島を目指して海上を爆走していた頃、ディザベルはマルテミ国内で美味しいと有名なスイーツカフェに来ていた。


ディザベルはカフェの店内で、バターとシロップが乗った分厚い3段の熱々パンケーキを頬張っていた。


「はむっ……師匠のワシを置いて……あむっ……ん…………修行に行くなど!」


ディザベルはパンケーキにフォークを突き刺し、それを口に運び───


「何を考えておるんじゃ、あやつは!?」


バカな弟子に怒っていた。ディザベル怒りのやけ食いである。


「そもそも!身体強化以外、碌(ろく)に魔法を使えぬ癖に、ワシ抜きで何を修行するんじゃ!?馬鹿か?馬鹿なのか!?」


ディザベルは怒りながらパンケーキを切り分け、次々に口に運ぶ。


「あむ……全く……全く…………ああもう!何なんじゃ、あやつは!!」


好きな甘い物を食べていても収まる事の無い怒り。


ディザベルは追加で何か頼んで気を紛らわせようと考え、メニューを見ていた。


「おお、居た居た」


「んん~?」


自分の席に黒い肌の筋肉質な大男がやって来た。


こやつは確か冒険者ギルドのマスターだったか?名前は確か───


「何ですか、ディランさん?私、こう見えて忙しいんですけど?」


一緒に住んでいるキョウ達以外とはディザベルとしてではなく、Sランク冒険者、ルルになって会話をする。


「まあ、そう言うな」


ディランは懐から赤い封蝋(ふうろう)で閉じられた一通の手紙を取り出し、テーブルに置く。


「これは?」


面倒事の予感しかしないが、一応聞いてみる。


「今日から2日後、明後日に開催される国王主催の社交パーティー、その招待状だ」


そら来た。


「どうして私に?それも明後日のパーティーに急に招待だなんて」


「それだけ有名になってるって事だ」


はぁ……面倒な。だから悪目立ちしたくなかったというのに……。


「本来なら1ヶ月前に招待は終わってるんだがな、最近大活躍のお前達2人がこの国に来たっていうんで、お前達の顔が見てみたいって、国王が今回特別に招待を出したんだ」


「ふーん……でもタロウが無人島目指して丁度今朝、どっかに行っちゃって……残念だけど今回は……」


2人に出した招待だ。これなら上手い事、欠席出来ないか?


「そうか、それはタイミングが悪かったな。それなら仕方ない」


おお?これは回避出来そうか?


「国王には俺から言っておくから、ルルだけでも出てくれ」


やはり駄目か。


「分かりました」


了承はしたが社交パーティーなんて面倒事、普段なら絶対に行きたくない。


しかし今回は王族が相手。それも直接自分達を指名されていては逃げようが無い。というより逃げた方が余程面倒な事になる。


…………キョウの馬鹿!面倒事を押し付けおって!


ますます自分を連れて行かなかった事に腹が立ってくる。


というより何であやつは、毎度毎度あやつが好きそうなイベントが起きる度にいないんじゃ!?ここまで来ると最早、意図的じゃろ!?


ディザベルは笑顔を顔に張り付けたまま、静かに激しく、ここにいないキョウに対して怒っていた。


「参加自体は別にいいけど、ドレスの用意なんて出来ないよ?」


国王主催のパーティーともなれば正装は必須。


まさか私服で参加なんて出来る訳無い。これなら……!


「それならウチに王家御用達の仕立て屋が来てる、食べ終わったらギルドに来てくれ」


駄目だ、逃げようが無い……。


「なるべく早くな?」


ディランは招待状を置いて店から出て行った。


「…………ああもうっ!!追加でアイス!」


ディザベルはパンケーキを食べながらバニラのアイスクリームを注文した。


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