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俺を異世界に召喚した悪い魔女の婆さんをロリババアにしたら何処までも粘着して来るようになったんですけど!?  作者: アステロイドV2
第三章 恋のライバル出現

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世界を統べる王の力

「う、うぐぅおおぉおお!?」


突然、アリアステルの身体に寄生虫の様にしがみ付くクニアが騒ぎ出した。


「な、何だぁあああぁああ!?」


アリアステルの身体から黒紫色の煙のような魔力がまるで強風に煽られたかの様に流されて行く。


「お、俺が!飛ばされ───ッ!?」


遂にはアリアステルの身体から奴の魔力が奴の気配ごと彼方へと吹き飛んで行ってしまった。


「なんじゃ!?一体何が……!?───ッ!アリアステル!」


一体アリアステルの身に何が起きたのか全く分からない。


よく分からないが、とにかくワシは、アリアステルの下へ駆け寄った。


「アリアステル?無事か、アリアステル!?」


ワシは、未だ虚ろな表情のまま立っているアリアステルの身体に触れながら、アリアステルが無事かどうか確認する。


「…………る……る……?」


弱々しく小さな声ではあるが、ディザベルの声掛けにアリアステルが答えた。


「無事か、アリアステル!?」


「ええ……ルルの声……ちゃんと聞こえてましたよ……」


アリアステルはルルを安心させるように笑顔で答える。


「……そうか……っ……あぁ、よく無事でいてくれた……!」


アリアステルの無事を確認出来たディザベルは、泣きそうな顔をしながら胸を撫で下した。


「……お母さんが助けてくれました」


「そうか……!」


アリアステルの言う事は真実かもしれないし、脳が都合良く見せた幻かもしれない。


でも私はアリアステルの言う通り、アリアステルの母が助けに来てくれたと思うし、そう信じたい。


例え亡くなっても娘の危機に助けに来てくれる、手を差し伸べてくれる、守ってくれる。


だって、そっちの方が素敵だと私は思うから。


「ふふ……何か言われなかったか?」


ディザベルは悪戯っぽく言って笑う。


「『頑張りなさい』って、言われたような気がします」


「ふむ、母上の言う通りじゃな。頑張るのはこれから……まだ終わっておらぬからのぅ」


ディザベルは、アリアステルを庇うように前に出る。


「まだ生きて───!?」


アリアステルは慌ててディザベルの向く方向を見ると、そこには黒紫色の煙の様な魔力が、まるで人のように集まっていた。


「ワシから離れるなよ、奴の吸収はずっと続いたままじゃ」


「吸収!?……でもそんな感じは……」


「今はワシがアリアステルの分まで肩代わりしておるからな。そうでもしなければアリアステルの魔力量では、一瞬で吸い尽くされ干からびておるからな」


「そんな……それじゃ私、足手纏いに……」


「そんな事は無い。アリアステルが奴を身体から追い出したからこそ、今、この状況がある。後は倒すだけ、こんなに簡単な話は無い」


ディザベルは、一瞬だけ振り返って、後ろにいるアリアステルに不敵に笑って見せる。


「……そう、後はワシが、奴を殺す───ッ!」


「───本当に、好き勝手言ってくれる」


いつの間にか、人型に集まっていた目の前の黒紫の魔力は、半透明な男の姿になっていた。


容姿は黒の短髪に黒の瞳、痩せぎすで背の高い20代前後の男で、丁度心臓の辺りに奴を封じていたキューブが収まっているのが見える。


「───チッ、面倒だ。この身体を維持するのに貴重な魔力が無駄に消耗させられる」


「随分と貧相な身体じゃのぅ?男として頼りがいの無い、薄っぺらい身体よのぅ」


ディザベルは、クニアの今にも消えそうで飛ばされそうな身体を嘲笑する。


「確かにお前の言う通り脆弱な身体だ。今(・)は(・)な(・)?」


嫌にディザベルの言う事を認めたクニアは、まるで品定めをするかのようにディザベルの身体を見る。


「随分と魔力の多い身体だな。もう相当、魔力を吸われているハズなのに」


……確かに、コイツの言う通り、ワシの魔力はアリアステルの分も肩代わりしている事もあって、残り5割と言った所か。


だが何も問題無い。コイツを殺すのに何も問題は無い!


「だが、だからこそ!俺の身体に相応しいッ!」


「死ねッ!!」


ディザベルは空中に停滞させていた40本もの白金の剣をクニア目掛け、一気に射出する!


「フハハハハッ!馬鹿め!俺はクニア・ロディ・ノォス!!世界最強の大魔法使いだ!!」


クニアに迫る白金の剣は、どれが当たっても即死、掠(かす)めても必死な様々な効果が付与されている。


キョウですら避けるのが精一杯だった攻撃。


それを今は、暴走も乗っ取られてもいないディザベルが繰り出している。


魔法の精度もコントロールも威力も何もかもが完璧。


そんな必殺の攻撃を、クニア・ロディ・ノォスは───


「そんな子供だまし、俺に通用するか!見ろッ!これが世界を震撼させた!世界を統べる者の!王の力だッ!!」


黒紫色の魔力が、向かって来る白金の剣を、この空間を、マルテミを、世界を支配する───!


「…………ふは、フハハハハ!フハハハハハハハハ!!見たか!これが王の力だッ!!」


クニア・ロディ・ノォスは、何もかもが制止した時の中で高笑いをする。


そう、奴は……500年前の天才、クニア・ロディ・ノォスは、ディザベルの攻撃を世界の時間を止めてしまった。

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ク・ロ・ノ・スか!
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