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バカしかいない異世界で最強軍師になってみた  作者: 鉄道の人
チート嫌いのソウタの昔話
64/70

チートと暇つぶし思考


 *月 *3日 (金)



今日は久しぶりに雨が降った。

本当にいつぶりだろうか。別に飲み水に困っている訳ではないんだが、少なくとも**出身という性格上、こうなるのは仕方ないこのなんだと思う。**は今日徹夜してまで例の件を終わらせると言っていた。僕もかなり役に立てた気がするな。この調子なら***までそれなりに余裕があるのでは?

いや、ここで油断して手を抜くのが1番の愚者だ。より一層気を引き締めるとしよう。


追記

****まで*日と言っていたが、アレはどうするつもりなんだろう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


開けるまでに尋常じゃ無いくらいの時間を費やしてしまった扉はめでたく開いてくれた。

奥から吹き抜ける風のおかげか、特に暑くも寒くもなかった。


今の気持ちを敢えて挙げるとするのならば、『吐き気がするくらい何かに怯えている』という表現が最適だろう。


不意に、無意識に舗装されていない、少しごつごつしている床の石が気になっていた。

これは僕の悪い癖だ。 何回か改善しようと試みたこともあったが、もう諦めてしまった。


こうしている時は、大抵僕が落ち込んでいるか、深刻な考え事をしている時。


「こうなっては僕が何故此処へ招集が掛かったのか益々分からなくなってきましたね」

溜息交じりに言った。


そういや結構前に甲が言っていた『発言権』は知らぬ間に僕にも与えられていたようだ。

階段を下り終えたところ辺りだっただろうか。


しかしそうは言ってもやはり甲はあまり愛想がいいとは言えない。

先ほどからさっきの質問を繰り返して答えてみても、


「じきに分かりますから、とりあえず付いて来て下さい」


の一点張り。全く素性が分からないまま只々時が過ぎるのを待つだけだった。


そうこうしている内に、気分は幾分か落ち着いてきた。

しかしそれでも心の奥底で何か取っ掛かりが残っている気がする。


……少し気まずいな。

生憎、僕は今までエイタ以外とまともに会話をしたことが一切ない。

だから今、用法が正しいのかすらわからない(使用経験がない故)敬語を使い、慣れない会話をしている。


少し気を抜けばすぐ何かの圧に押しつぶされそうな気がする。


あーあ。こんなのがいつまで続くのだろう。

この洞窟には一定距離ごとにカンテラが吊りかけてあって、余程注意力散漫でない限りコケる心配はない位には明かりはあったが、僕の目に映っているのは全く先が見えない暗黒だった。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「さあ、もうすぐ着きますよ」

甲のこの一言で、僕は現実に戻った。


暫くの間歩き続けた後にたどり着いたのは、またしても扉が道を塞いでいた。


しかし、先ほどまで無機質なただ大きなだけの扉とは一転、何か清潔感と開放感を醸し出している。


いつの間にか、床もだいぶ変わっており、先程までの隘路など夢だったかのようにタイル敷に変わっていた。


だが

きっと扉の素材と、それに連なる壁の性質が原因なのだろう。


不思議だ。透明だというならもう少しで奥の様子が窺えてもおかしくないはず。


しかし、ヒビでも入っているのだろうか、今僕の目に写っているのは白く靄が掛かっている透明な壁と、ほんの僅かな向こう側の色彩だけだった。


かなり歩いたなあ。

そう思いながら、その壁に向かいながら

「ここに入ればいいのですか?」

と尋ねた。


「ええ、この先に私がわざわざ貴方をお呼びした原因がありますよ」


そう言いながら、甲は扉を触った。

ドアノブや大した装置は無さそうなのに、何をするのだろうと眺めていると、不思議なことに、その扉は勝手に開いたのだ。


「不思議だ」

「あれ? 見た事が無いのですか? 意外ですね」


そして甲は扉の中へ入っていった。


僕も、恐る恐るその部屋へと入ることにした。

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