チートとデジタルディバイド
『WTHDHXZN』
画面に表示されたのはこの文字列。
入力するのはその機械に引っ付いている板みたいな別の機械だ。
その機械の表面を見てみると、先程の画面に映っていた文字もあれば、その派生と考えられる文字、それらとは種類が異なっているだろう文字もあり、どう考えても文字には分類されないであろう『何か』もあった。
『読みなんてほぼ出来ないのに、まだ覚えるべき事が沢山あるのか』と嘆く。
しかし、本当の問題は別にあった。
「
1つのボタンに3種類の文字が書かれてある
」
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side:現実世界のソウタ(一時的に戻ります)
「はははっ!なんだそりゃあ」
分かっている人には滑稽に聞こえるだろうなと思ってたら、案の定アカギ君は笑った。
あー、アカギ君の久っさぶりなセリフがこれかぁ。
「だって考えてみて下さいよ。 あの頃の僕はローマ字ももちろん、アルファベットなんていう概念さえ分からなかったのですよ? それなのにパソコンのキーボード出してくるのズルくないですか? 半角と全角文字の違いなんて当時わかるはずありませんし、ましてや『Alt+カタカナひらがな』で入力方式を変更できるなんて知ってるはずが無いでしょう? あっちの世界でもまだ全く仕組みが分からない方々だっていらっしゃるのに! 本当にM*cとかW*ndowsとか……もしかしたら違うかもしれませんが、パソコン作る会社にクレーム出来るなら言いたい所ですよ。まあ、もう別の世界なので関係ない事ですが」
必死に弁明した。あんまり効果は期待出来ないが。
「ソウタ……お前って……」
アカギ君が気を使うような口調で話してきた。
もうバレてしまったな、これは。
「ええ。 パソコンの操作が素……苦手なんです」
「今絶対素人って言ったよな?」
この揚げ足とりめ。こんなだから嫌われて飛び降りる羽目になるんだって。
まぁ、これがアカギ君が僕の大切な奴になってくれてる大事な証拠の1つなんだろうけど。
「忘れてくたさい」
「でも、確かにそう言って……」
「わ・す・れ・て・く・だ・さ・い」
「分かったよ分かったよ。悪戯でこの事をクレイやアカリに話のネタにしようかなとでも思ったけど、辞めにしとく」
「あれ? アカギ君。 今すぐ首を斬られたくなったのですか?」
「辞めるっていったじゃん」
分かればよろしい。
「ハイハイ続けるよ。 こんなペースじゃ四章まで半年はかかるだろう」
「そんなに長いのか三章」




