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バカしかいない異世界で最強軍師になってみた  作者: 鉄道の人
チート嫌いのソウタの昔話
59/70

チートと『愛知学』

本当によく出来ている仕掛けだ。


僕は甲の左斜め後ろから甲とその文字列をみていた。


何故か人の左斜め後ろって安心するんだよね。

科学的根拠なんてないけど。


あくまでもこれは心理的なものである。ところで心理学って化学に含まれるのかな。

いや、そんな事はどうでもいいか。今は目先の事を優先に考えよう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さて、わかった事といえば……


まずこれは恐らく先程の文字列をよく見て、何かしらの法則性を見つけて、それを打ち込む仕組みだと思う。


そして先程の甲の発言により、『この仕掛けの答えは時によって違う』事が推測される。



「あー、今回は運が悪い。よりにもよってこれが出るとは」

『WTHDHXZN』




後は、何か手がかりだな。 例えば答え方の例が分かったらいいんだけど……流石にそんな都合がいい事あるわけが


「例えばTの答えは1328。 ヒントは最近の電話……と言えば宜しいでしょうか」


「あった」


「何がですか?」


「忘れて下さい」


「え」


「わ・す・れ・て・く・だ・さ・い」


「わ……分かりました」


甲は、丁度僕と同じタイミングで全く違う問題、どうにかして僕に答えを教えたいと思っていて、偶然絶妙なタイミングで噛み合ったのだろうか。


はたまた、こっちの心を読んだとでも言うのだろうか。


考え難いけど本当に考え無しで偶然言った言葉がジャストタイミングで来たのか。



本当に甲は変わった奴だな。

しかし、結果として『T=1328』という事がわかった。これは嬉しい誤算だ。


だが、まだ分からない情報の方が多すぎて今の僕じゃさっぱりわからない。


最近の電話? ナニソレオイシイノ?

そんな事言われたって分かんないよ。


こんな感じでずっとエイタが教えてくれた知識は全く力になってくれない。悲しいけど、よく考えたらそんなのよくある事だ。


世の中には……本当に僕が知らない事が沢山ある。


例え僕が世界の全てを知り尽くしたとしても、それは一時的な物に変わりなく、またすぐにでも『知らない』が現れる。それの繰り返し。


そして、それはどう足掻いても変えられない、世界の真理なんだって分かった。



ねえねえ、誰か僕に変えることのできないものを静穏に受け入れる力と変えるべきものを変える勇気を、そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さをくれないか。


一日一日を生き、

この時をつねに喜びをもって受け入れ、困難は平穏への道として受け入れさせてくれないか。


これまでの私の考え方を捨て、かつて偉い人がされたように、この罪深い世界をそのままに受け入れさせてくれ。


その誰かの計画にこの身を委ねれば、そいつが全てを正しくされることを信じている。

そして、この人生が小さくとも幸福なものとなり、天国のあなたのもとで永遠の幸福を得ると知っている。


って、昔の人が言うくらいだからね。


これが愛知学って奴か。

『知る』事を求めるのではない。

『知る過程』を求める。


なんとも不思議だ。理解するのはもう少し時間がかかりそうだ。

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