ソウタの想像と小手調べ
瓦礫落とし攻撃も止んだ所で俺はさっきソウタから貰ったアイテムを起動してみた。
そしたら辺りの様子が一変した。
何という事でしょう。
神秘的であった空間が、これこそ戦略ゲームかなんかで見た覚えのある網の様な空間に変わった。
実際にはレーダー越しで見えているので、何ら支障は無い。
「お! あそこか!」
敵の位置と形がはっきり分かった。
名前:嘲笑う傍観者
HP:75000/75000
自分は動かず、手下や遠距離スキルを持って高みの見物をしている。卑怯。根性なし。
「何これ……確かに卑怯そうだけどさ……」
特徴の説明が辛口な気が。
取り敢えず取る行動は一つ。
「『幻影』」
レーダーで見つけた位置に向けて剣を放つ。
「案外高いな……。届くか?」
ヴォァァァァァァァァァア……
そんな不安もしていたが、上からまた咆哮が聞こえた。
レーダーで確認した所、ほんの僅かだがHPが減少していた。
これでダメージを与えられるという安堵と、これを延々と繰り返すのかという不安がこみ上げて来た。
そう思っている内に、敵の反撃が飛んできた(落ちて来た?)
上から辺り一面に矢の雨が降ってくる。
「まるでどこぞの弾幕シューティングゲームみたいだ」
俺は余裕ぶっこいていた。
しかし、すぐ俺は「これ……ヤバイな」と思ってしまった。
何故ならその矢の雨は果てが見えそうになかったから。
一段くらいだったらなんとか避けられるか、と思っていたがこれは流石に無理だ。
VITが他の人より一回り下の方俺では一回でもダメージを受けたら即死or瀕死だろう。
そこで、俺は一か八かの大勝負に出た。
まず、今装備している短剣とインベントリの中でニートしていた短剣で『幻影』を発動し、計10本召喚する。
そしてそれらを全て上へと持ってこされて……
「回しながら弾く!」
かなりの荒技だが、これしか方法がない。
たくさんの矢が短剣に辺り、独特な金属音を立てて地面に着き、自然消滅していく。
オールレンジでだから、出来る事。
1発くらい当たる事を想定して回復薬を用意しておいたが、その心配は汽車の後押しだった。
何とか、俺はノーダメージで乗り切れる事に成功した
「終わりか……ならばこっちの番だ!『悪夢襲来』!『落雷!『龍殺しの舞』!」
今使える全てのスキルを使い、総攻撃を仕掛けてみた。
3倍の最大出力の雷、最早生物にも見えるナイフ。
それらが敵に襲い掛かる。
因みに、『雷の弾丸』は飛距離が足りないので使わなかった。
電気を放出するスキルは距離があるほど威力が減少する。
打ち場所を指定できる『落雷』とは違い、これは自分の体からしか発動出来ない。
「大ダメージは受けた筈だ。10000は行くかな…… 最低でも3000はいってて欲しい所だが……」
俺はレーダーで相手のHPを調べてみた。
75000/73786
『そんなに減ってない⁉︎ 嘘だろ……」
まあこうなるとは薄々気づいたけどさ。
「長期戦になりそうだな……」




