ソウタの想像と分身
ソウタの事故で巻き込まれた迷宮を歩く事1時間。
「そろそろ日は沈むかな……」
家に戻れた時、寝る時間は残されているだろうか……
俺はロングスリーパー。
だからせてくれいつも子の刻2つ迄には寝ているのだが、それまでに戻れる自信はない。
寝不足だけはなんとしてでも避けたい。
時間が経つと共に俺の足は速くなっていく。
同時に敵を見つけてから殺すまでの動作も無駄が無くなっていった。
「えー……勘弁してくれよ……」
俺の目の前には三通りの分かれ道があった。
一つは宝箱、もう一つは仕掛け、最後が正規ルートって感じか。
早く戻りたいのは山々だが、かと言って探索無しで最速ルートを突き進んで行ったら此処にはもう二度と戻る事が出来ないかもしれない。
限定装備とか落ちてたら大損だろう。
だから俺は時間がかかるだろうが全部屋全ルート調べる事にした。
「まずは1番左側から行こうか。正規ルートであったら一度引き返そう」
暫く進んでいると、行き止まりであった。
「落盤かよ……どうやって進もうか……」
今使えるスキルは……
そういえば、『悪夢襲来』のスキル確認してなかったな。どんな物なんだ?
「STRとVITが本体の三分の一の分身2体召喚。攻撃回数が増えるのか……! えーと、分身2体は召喚して20秒で消えると。また、一回攻撃したら効果を失い消滅。今の俺にぴったりじゃん!」
これは普通に良スキルだな。
「まず『悪夢襲来』!」
俺の周りに分身が召喚される。
本当にそっくりだな。
「そして、『龍殺しの舞』!」
分身含めた俺から、無数のナイフが飛び散る。
俺は何とか落盤に当たる様にコントロールした。
「「「一点集中!喰らいやがれ!」」」
幾ら強固な岩石でさえほぼ一点にナイフの傷が重なっていけばひとたまりもないだろう。
しかもナイフは物に当たって暫くすると消える安心仕様だ。
この格闘を続けて根気勝負になると思ったが、とうとう岩石は粉々に砕け散った。
「ありがとう俺。また宜しく」
役目を果たして消えていく分身に別れを告げた。
分身は儚く散っていった。
「さて、この奥には何かあるのか?」
宝箱でも落ちてるのか。
はたまたどん詰まりで唇を噛むのか。
その結果はもう少し先で分かる。
「凄いスキルだったな。でもこれで暫くは使えないのか。」
『悪夢襲来』は1時間(日本基準)に一度の制限がある。
まあ何回も悪夢きたらやばいもんな。
分身も使っての作戦も考えられる。分身使いまくってそのあと『電流砲』なんてしたら一瞬で城落とせるくらいの代物だ。下手したらチートスキル認定されるだろう。
世の中楽なんてできない。そうしみじみ思う俺であった。
〈新出スキル紹介〉
オリジナルスキル「悪夢襲来」
STRとVITが本体の三分の一の分身2体召喚。
分身2体は召喚して20秒もしくは一回攻撃したら効果を失い消滅。
一つの刻一回まで。
タイトル詐欺とか言われそう……
バカは暫く出ません。けどソウタの想像編が終わったら再登場するからね?




