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英雄ロイドの災難  作者: 古淵 有


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23/50

王城での晩餐会

先日投稿したと思ったら、2000字ほど消えて投稿されていたため修正しました。

少し仕事でトラブって更新出来ませんでしたが、また更新していきます。

 王城に戻り晩餐会の準備が出来るまで、俺とモルは皇都で滞在する部屋で待っていた。


 すると誰かが扉をノックする音が聞こえた。


「どうぞッス」


 モルが扉を開けると宰相のジルバがいた。


「ジルバさん、どうしたッスか?」


「急に来てごめんなさい。少しロイド様にお話ししたいことがあってきたのです」


 わざわざ一人でくるなんて何の用だろうか?


「もう準備が出来たとかではなさそうだな」


「そうですね。それにしても先ほどの戦いは見事でした。あれでまだ本気を見せていないというのは恐ろしいですね」


 本気は見せていないが、王の盾のメンバーと訓練するときくらいの力は見せたけどな。


「本気で戦える相手は師匠しかいなかったからな。でも六神将のメンバーはかなり強いと思うぞ。特にあの体の大きな男はかなり強いな」


 あの場で俺とまともに戦えそうなのはその男とユリスくらいだったな。特にユリスは底知れない強さを感じた。


「第一席のイーガル様ですね、この国で女王様の次に強い御方です」


「それで、ここに来た本題は何だ?」


「私はロイド様に、女王様と戦って頂きたいと考えているのです。」


「ほう。どんな理由で?」


「女王様は職務上、王城に居ることが多く、事務仕事が多いです。そのため最近まともな訓練をしていません。女王様の力を必要とする事態などない方が良いのですが、近い力を持つ者との戦いも必要かと思いましてね。それにお二人の戦いなら国民の良いガス抜きにもなりそうですし」


 なるほどな。六神将も皇都にずっといるわけではないだろうしな。

 俺もなかなか相手がいないとは言えるし、ユリスとは手合わせしてみたいと思っていたから良い機会かもしれないな。


「良いだろう。じゃあそうさせてもらうよ」


 俺が答えるとジルバは深々と頭を下げた。


「ロイド様、ありがとうございます。あと、このことはまだ女王様に言ってないので、お食事の時にその話に私がしたら流れに乗ってください」


 なぜ言ってないのか気になるが追求しないでおこう。


 ◇


 案内の者に呼ばれたのは、ジルバが去ってから一時間後くらいだった。


 通された部屋を見回してみると、派手すぎない装飾が施された部屋で、中央に丸テーブルがあり、そこには椅子が九つ用意されていた。

 まだ誰も座っておらず、俺たちが最初に案内されたらしい。


 その後六神将のメンバーが順々に入室し、最後にジルバとユリスが部屋に入り椅子が全部埋まった。

 どうやら先ほどと同じメンバーのようだ。


「さて、みんな揃ったわね。先ほどの闘技場でロイド君の実力は分かってもらえたと思う。もうロイド君の六神将入りに文句がある人はいないわね?」


 皆が黙って頷く。


「分かったわ。それじゃあこの後は皆で仲良く食事をしましょう」


 ユリスがそう言うとテーブルに食事が運ばれる。


 ジルバが立ち上がり俺たちの方を見て言う。


「ロイド様のことは皆が分かったと思いますが、六神将のメンバーを私宰相のジルバがご紹介させて頂きます。私の隣の席から、第一席イーガル、第二席リーザ、第三席ジーク、第四席ガイデル、第五席シオンです。空位の第六席にロイド様が入られます」


 ジルバに名前を呼ばれた時に俺の方に会釈をしてくれた。

 先ほどよりも友好的なように感じるのはシオンとの戦いの後だからだろうか。


 その後は、食事をしながら皆で歓談した。


 ユリス、イーガル、リーザが俺に王国の時のことを聞いてくれたり、俺がこの国や皇都のことを質問した。


 和やかなムードで話が進んでいたところにジルバが話を切り出した。


「それにしてもロイド様の強さには驚きました。シオン様に簡単に勝ってしまうなんて。果たしてユリス様とどちらがお強いのでしょうね?」


 イーガルも口を挟む。


「おお、それは私も気になりますな。是非二人には戦って頂きたい」


 ユリスが嫌そうに答える。


「えー、イーガルが戦って見せてよ」


「先ほどの戦いを見た後ではロイド殿と戦おうという者は六神将内にはいませんよ」


 ユリスがうなっているところにジルバが追い打ちをかける。


「女王様、お二人が闘技場で戦えば、民も大いに喜びましょう。さらにはあなたの訓練にもなると思われます。是非戦ってみてはいかがですか?」


「ロイド君と戦うの恥ずかしいじゃない」


 なぜかユリスは恥ずかしがっている。


「ロイド様の様な素敵な殿方に、戦闘モードを見られたくないのですね?ですが国民のためにも是非とも」


 俺もそこで話に乗っておく。


「俺もユリスの実力は気になるな。良かったら手合わせしないか?」


 するとユリスは諦めたようだ。


「分かったわよ。やれば良いんでしょ。後で後悔しても知らないからね」


 ジルバは笑顔で言う。


「では一週間後の闘技場が開かれる日のメーンイベントでスケジュールを組んでおきますのでお二人ともよろしくお願いします」


 一週間後か。俺もしっかり準備しておこう。




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