16.小学生時代の私
16.小学生時代の私
小学生の頃はまだ強迫性障害を発症していなかったかもしれない。
しかし、その気はあったように思う。
少なくとも重度ではなかっただろう。
5年生、6年生の頃から、多少、綺麗か汚いかにひっかかる所でてきた。
強迫性障害とは違うのだが、小学生の頃から私は変わった生徒だった。
6年間で只の一度も給食を食べたことがなかった。
お腹が空かなかったわけではない。
お腹はとても空いていたけれど、目の前に並べられた給食を食べることができなかったのだ。
給食だけではない。
私は外食もできなかった。
家族で食事に出かけても私一人だけ食べないなんてこともあった。
食事がとれなくて辛かったのは、塾の合宿だ。
4日間くらいの学習合宿があったのだが、本当に何も食べなかった。
よくもまぁ、そんな状態で勉強に集中できたなと思うが、必死だったのだ。
強迫性障害で通院するにあたって、この経験も話したところ「副交感神経が上手く働かないのだろう」と医者に言われた。
私はストレスの感じ方が強いのだと思う。
他にもおかしなところはあった。
自分を見せるのが嫌だった私は夏でも長袖長ズボンで帽子を目深にかぶり、マスクをしていた。
それは異様ないでたちだったであろう。
それを自分で理解できていたというのが辛いところだ。
自分がいかに目立つ行動をとっていて、それが原因で奇異の目で見られている事を理解できてしまうのだ。
虐めの対象にならなかったのが自分でも不思議なくらいだ。
私はクラスメイトに恵まれていたのだろう。
それなら、そういった行動をしなければいいと思うだろうが、それができないのだ。
それができないからこそ、強迫性障害を発症してしまったのだと思う。