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14.伝染する恐怖

14.伝染する恐怖


聖域はそう簡単には増やせないけど、汚れは簡単に伝染、拡大していく。

ウィルスでもないのに伝染拡大とはどういう事かと思うかもしれない。

簡単な話で、汚いと感じた物が触れた場所は汚くなる。

そうやってどんどん汚い場所は増えていくのだ。

まさに、伝染拡大だ。


例えば、犬の糞を踏んだ靴で其処ら中を歩き回り、その靴のまま家まで帰ってしまったら、玄関が汚染されてしまう。

そうすると、次に出かける時は、玄関をつかうわけだから靴を新しくしようが、どうしようが、もう関係ない。

汚染されたところからスタートしてしまったら何処までいっても汚染された状態が続くのだ。

若しくは、犬の糞を踏んだその靴のまま車に乗ったりすると、車の床が汚染される。

その床に何か落として、誰かがそれを拾い上げて座席に置けば、その座席が汚染される。

その座席に誰かが座って家の中の椅子に座ればその椅子も汚染される。

そうやって見えない汚れは伝染拡大していく。

この例だと、私の場合はすぐに靴を変える以外に方法がない。

そうやって一度認識した犬の糞を踏んだという汚れは、どれだけ歩こうが、踏んですぐの状態が維持されてしまう。

どれだけの場所を経由しようが、汚染度は変わらない。

私にとっては家の椅子に犬の糞がのっているのと同じだ。

頭に犬の糞を踏んだ映像がこびりついて離れない。

それは、強迫行為を行って脳が納得してくれない限り続く。


例えば、私の机の上から何かが落ちたとする。

親切な誰かがそれを拾って机に戻したら、もうおしまいだ。

その落ちた物だけでなく、机の上にまで汚れは拡大してしまう。

落ちた物が紙でできているものだったり、電気製品だったりしたら目も当てられない。

パニックに陥る。

そして、儀式が始まる。

厄介なのは、私の物を触るなと言っても理解する気すらない相手にはつうじない。

その後に大変な思いをして儀式をこなすのは私だし、なんなら「文句があるのか」とくる。

どんなに高い電気製品であっても、洗えなければ使うことができなくなるし、大事にとっておいた物でも、それが紙で作られていれば洗えないいじょう私にはどうすることもできない。

泣く泣く諦めて捨てるほかない。


目撃したらアウトだ。

例えば、誰かが公園のベンチに唾を吐いているのを目撃してしまったら、そのベンチは2度と使えなくなってしまう。

実際にそんな理由で使えなくなったコンビニがある。

それから、最寄駅のスロープだったり、歩けない場所も幾つか存在する。


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