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50/55

50、マドレーヌ

 ベティは自分の思いつきに、心が浮かれていた。

「バーニーさんを呼んで、家でマドレーヌを焼きましょう」

 ベティはロージーに、明日バーニーがフローレス家に来られるか聞いてくるようにお願いをした。

「分かりました、ベティ様。早速聞いてみます」


 ロージーは家を出ると、町の方へ駆けていった。

 しばらくして、ベティは笑顔で戻ってきた。

「ベティ様、バーニーが来るそうです」

「良かったですわ」

 ベティは明日のために、ロージーと一緒にお菓子作りの準備をした。


 翌日、朝の食事を終えて一息ついた頃、バーニーがやって来た。

「おはようございます、ベティ様。今日はお招きありがとうございます」

「良く来て下さいました、バーニー。今日は一緒にマドレーヌを焼きましょう」

「マドレーヌですか?」

「ええ。沢山焼いて、孤児院の皆様とライラさんにプレゼント出来ればと思いまして」

 バーニーはライラという名前を聞いて、顔を赤くした。


「バーニー、照れてる」

「うるさいぞ、ロージー」

 小競り合いをしているロージーとバーニーを、ベティは笑顔で見つめた。

「それでは早速作り始めましょう」


 ベティは昨日のうちに用意していたバターや卵、小麦粉や砂糖を並べて、丁寧には刈り始めた。

「ベティ様、俺は何をすればいいんですか?」

「バーニーさんには、粉をふるって頂きましょう」

 ベティは鍋で溶かしバターを作りながら答えた。

 ロージーは卵を割って、溶いている。

 バーニーはベティの指示を受けながら、粉をふるった。


「さあ、こねないように混ぜて、マドレーヌ型にいれて焼きましょう」

 ベティとロージーが交互にマドレーヌ型に生地を流し込んだ。

 バーニーは生地の入ったマドレーヌ型が置かれた鉄板をオーブンに入れた。

「ベティ様、お菓子を作るのって意外と重労働なんですね」

 バーニーの言葉にベティは微笑んで答えた。

「ええ、そうですわね」


 生地が焼けたので取り出し、網の上に熱いマドレーヌを置き冷ます。

「良い匂いですね、ベティ様」

「そうですね、ロージー」

 ベティ達は何回か焼く作業を繰り返していった。


「冷めたマドレーヌは一つずつ袋に入れて、リボンをかけましょう」

 ベティがそう言うと、ロージーとバーニーは言われたとおりにラッピングをした。

「さあ、これで最後ですわ」

「意外と疲れますね」

 バーニーが言うと、ロージーも言った。


「でも、楽しいです」

 作り終わったマドレーヌの山を見て、ベティは満足げに頷いた。

「クライド様にプレゼントする分は少し残して……。はい、バーニー、今日の労働のお礼です」

 バーニーは驚いて言った。


「こんなに沢山もらうわけにはいきません」

 バーニーの言葉にベティは首を振った。

「修道院の皆様と、ライラさんにあげたら、すぐに無くなってしまいますよ?」

 ベティの言うことを聞いて、バーニーは遠慮がちに頷いた。

「……それでは、ベティ様のご厚意に甘えて頂くことにします」


 大きなカバンに作りたてのマドレーヌをつめて、バーニーは帰って行った。

「バーニー、ちゃんとライラさんにプレゼントできるかな?」

「そうですわね」

 帰って行くバーニーの姿が見えなくなったので、ベティとロージーは屋敷の中に戻っていった。

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