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my life  作者: zengen
6/16

flash back part.1

story NO.5


その日も赤松院の朝の早い一日が終わりみんなが寝静まる頃だった。

「ジィ〜、ジッ、ギューーーーーン!!」

俺の頭の中で再び何かが開く音が聞こえてきた。

「バチッ!バチバチ!」

目を瞑るとぼんやりとした映像が見えて来た。そして何かが開く音は止み、ぼんやりとした映像は鮮明な映像になってきた。


お母さんの実家は九州大分の山奥で牛飼いをしていた。隣の家まで200メートル、家の目の前は田んぼ、山を少し登れば牧場だ。

俺は小学生まで一年に何度か家族と里帰りしていた。牛飼いの手伝いをした思い出が一番強く残っている。


映像には俺が一体何才の頃の時だろうか、幼い俺がおじいちゃんとお父さんと3人で牧場にいる。おじいちゃんは作業着姿でドラム缶に火をくべて焚き火を始めた。お父さんはシャツの胸ポケットからタバコを取り出し口にくわえて火を付けた。そのまま吸い込んだ煙を幼い俺に吹きかけている。

お父さんは何度か煙を俺に吹きかけると、突然動かなくなってフリーズしてしまった。

白目をむきそうになりながら小さく震えた声でボソボソと喋り始めた。


「お、おえ。どうゆうことな!?俺に何吸わせたんな。」

お父さんの口は動かなくなりお父さんの身体は透けてきて今にも消えそうになっている。


「潔さん。これでええっち。優のためじゃぁち。」

おじいちゃんはそう言うと俺を抱っこして牧場から家へと帰って行った。


現実の俺は強烈な寒気を感じ、鳥肌が全身に立って動けなくなった。


おじいちゃんが俺を抱っこして家に着くとお母さんの姉、さつみねぇちゃんが家から出てきた。さつみねぇちゃんは俺をおじいちゃんから預かると縁側で俺を寝かしつけようとしている。俺はとてつもない恐怖に怯えてるようだ。ずっと震えてうずくまっている。


「大丈夫よ優君。大丈夫じゃぁち。優君はいい子じゃぁちよ。」


さつみねぇちゃんは頭を撫でながら何故か泣いている。

すると車が家へと入って来た。車から出て来たのはお母さんと妹とおばあちゃんだった。

お母さんは震えながら怯えている俺を見た瞬間に表情が青ざめてしまった。そして、走って縁側にいる俺の元へとやってきて俺を抱きかかえながら泣きながら叫んだ。


「どうゆうこと!?優に何をしたの?ねぇ!お父さん!さつみねぇちゃん!」


おじいちゃんが家の中から取り乱す様子もなく平然と出てきた。


「真弓。大丈夫じゃぁち。優は死んだりせんち。」


「バカ言わないでよ!こんなに怖がって震えてるじゃない!きよっちゃんはどこ行ったの!?」


「潔さんなら牧場じゃぁち。気にせんで大丈夫じゃぁち。」


「大丈夫なわけないわ!何があったの!?」


辺りは青空が広がる晴れの昼だとゆうのに雷の音が鳴り響きはじめた。

すると髪の毛が逆立ったお父さんが牧場から降りて来て縁側へと歩いてきてる。

みんなの前に現れたお父さんは怒りを抑えきれないままおじいちゃんに言いかかった。


「おえ!牧場に登る前にこう言ったわな。このタバコを吸って煙を優に吹きかけぇって。一体何をタバコに入れとったんじゃ!?」


おじいちゃんは深刻な面持ちで静かに口を開いた。


「潔さん。落ち着いてきいてくれぇち。優には今、自然の薬が効いてきちょる。わしは昔から自然の植物で薬を作っては実験しちょった。タバコに入れたのは今、実験中の薬じゃぁち。これからの未来のためじゃぁちから潔さんには協力してもらったんじゃぁち。」


「さっき俺は死にかけたんで!?優はどうなるんなら。えぇ加減にせぇや!ぶっ殺しちゃらぁ!!」


お父さんがおじいちゃんに殴りかかろうとしたその時、現実の俺は思わず「やめて!」と叫んだ。

するとお父さんは殴りかかった手を止めた。

「誰なら!?何の声な?」


俺はお父さんがおじいちゃんを殺してしまうかと思って映像の中のお父さんに説得を始めた。


「お父さん!優だよ。大丈夫だよ。俺は今も生きてるからおじいちゃんを殺さんでや!」


「優じゃと!?俺もこの薬のおかげでイカれてしもうたで。優ならまだ怯えて震えとるじゃねぇか!」


「きよっちゃん!私にも聞こえてるわ!ねぇ、あなたは本当に優なの?」


「お母さん。優だよ。今、俺は2015年の高野山にいるんだ。九州に帰って俺は死んだりしないから落ち着いて仲良くしよ!」


「2015年の優じゃと!?今は1990年で。本当に優なら誕生日言ってみぃ!」


俺は本当の事を言わないと信じてくれないと悟った。


「1986年8月22日生まれでお父さんは6月6日、お母さんは12月11日!結婚記念日は11月3日だよ!本当に優なんだって!」


雷の音は激しくなり映像の中の時空が膨張して爆発してしまいそうだ。

「バチバチッ!バリバリバリッ!」

もう時空が歪み爆発寸前のその時だった。



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