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6:

遅くなってしまって大変申し訳ありません。

修正点や感想等、是非ともお願いします。・・・ブックマーク登録もついでにして下さると大変ありがたいです。


今、私とカインは町にいる。回りを見渡すと人、人、人・・・とにかく人が多い。


「カイン、ここどこか分かる?」

「いえ全く」

「・・・」


はい、ということで迷子が確定しました。

少し前まで「キャー、何あれ?ねえカイン聞いてる?」とか言って興奮しまくってたのに今じゃ猛烈に反省している。

カインに「だいぶ時間がたっていますがどこに向かっているんですか?」なんて尋ねられた時なんて背筋がヒヤッとしてしまったほどだ。長い間そんな大事なことに気づかず興奮していた自分が今となっては恥ずかしいよ、ホントに。







「カイン、そういえば普段の口調に戻ってくれない?」

「・・・」

 ふと思い出したように言った提案は表情からして却下された。でもその程度でひく私じゃない!というか逆にため口じゃないと困る。だって普段から敬語ってかなり気を使うんだもん。それにこれからどのくらいかまだ分からないけど下町にいる予定だから気が楽になる方がいいしね。


「ということで、お願い!」

「ということでって言う意味がわからないんですけどまぁいいでしょう。これからはため口でいきます」


 それからカインの提案通り私達は情報収集に動いた。


 その結果分かったこと・・・それは今私達は大変危機的状況にいるのだということ。

 というのも今私達がいる場所は長い間私達がつかえている国であるアナトリス王国と戦争をしてきた隣国のドミニカ帝国の中なのだ。しかも第二の首都と呼ばれるほど大きな町、ミランに・・・。


 ミランはアナトリス王国の国境のすぐ近くに配置されているため馬車なんかでいくと早くに着く。

 だから戦争時は距離が近いため攻めやすく、そして攻められやすい場所でもあった。

 前に歴史の授業で習ったんだけど、私たちサリアーデ家は代々続く伯爵家でもあるけどそこを守るためにわざわざ王都から遠く危ない場所に配置されているからどうやら王への発言権は同じ伯爵家よりも強いらしい。


 でもどのくらい近いかって?


 分かりやすい例を上げると、いつも優しく温厚なお父様の人格が豹変するくらいかな?

 小さい頃私が間違えて帝国の国境に入ってしまった時、その時に一緒にお散歩をしてくれていた変態お兄様を怒鳴り付けて殴り飛ばしていたのを見てしまった時なんてちょっとしたトラウマになりそうだったよ。


「おいアリシア、聞いているか?もう暗くなってきたし丁度いい。疲れただろう?今日は宿に泊まろう。考えるのは明日だ。いい宿に大体の目星をつけているからついてこい」


 おうおう!早速ため口使ってくれてるよ。気付いた時にはもう宿予約済みとか本当にカイン様々だよ。

 私はサスガです!という思いを込めて前を歩くカインの背中にそっと手を合わせた。


「おい、後ろから俺に呪いをかけるな。というかまだ俺は死んでいない。なんだその手は?」


 ・・・ん?私に言ってるの?

 数秒の間のお陰でカインが言わんとしていることをなんとなく理解した私は人の感謝を呪いという奴にとっておきの呪いをかけておいた。

 その呪いの効力は年を追うごとに強くなっていくでしょう。

 鏡に映る髪の薄い自分・・・フフフっはっはっはっは~。







「ここだ、着いたぞ」


 そう声をかけられて宿の方を見ようと振り返ると勢いよく誰かの体に顔面を強打した。


「いっ!」


 鼻がっ鼻が潰れる!

 身悶えながらも相手の顔を確認するために上を見ると真っ青の瞳とばっちり目があってしまった。

 あまりに唐突すぎたので思わず一歩下がってしまう。


「大丈夫か?すまない」

「い、いえいえいえ。大丈夫です。えっと私の方こそすいません」

「いや私の方こそすまない」


 私が謝るとあっちも謝る。この状況をどうしようかと2人でペコペコし合っているとそっとハンカチを差し出された。


「え?」

「鼻血・・・出てるぞ」

「へ?」


 なんということだ!鼻血をボトボト落としながらペコペコ謝る姿なんて見られてしまったのか!はたから見たらさぞかしシュールだったことだろう。

 羞恥の余り棒立ちしていると救いの神様がやってきた。


「何やってんだ、アリシア。っ!!すいません、うちの妹が。ほら行くぞ」


 カインっ・・・いや神様!ありがとございます!無理やり手を引かれその場を離れる。掴まれている手が若干痛いけど許すっ。

 






 人気が少なくなったところまで連れられると勢いよく怒鳴られてしまった。


「何やってんだ!お前捕まりたいのか!あれはどっからどう見ても騎士だぞ。バカかっ」

「えっ?騎士?」


 あの人、到底騎士には見えなかったけどなぁ。普通の私服っぽい感じに口元覆ってただけであとは普通の人に見えたんだけど。


「中に鎧を着こんでいただろ。なんでぶつかった本人が気づかない」


 呆れたように頭をふるとカインは大きな溜め息をついた。

 鎧・・・だったのか!どうも固すぎる筋肉だなと思ってたんだよな。納得納得~。


「はぁもういい。・・・宿に行くぞ。予約してある。来い」



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