942.再び異世界(36) マイア帝国(6) ヤルデラン星(4) ゴールドラッシュ
ま、彼の子供の時の記憶だ、責めることは出来ない。
重要なのはこれからどうするかだ。
幸い、カエルの卵は貴重な素材として売れる。それにカエルの肉も。
洞窟はカエルの養殖場にしよう。領の食糧事情は改善されるだろう。
洞窟の中は閉ざされていたため、共食いを繰り返し、数体が生き残っていた。これを元に増やしていこう。
そして、洞窟の中の湖・・どこからか水が流れて来ているようだ、外とつながっているかもしれない。カエルは通れないけど、餌は入ってこれるみたいな。
どこにつながっているのかな、探索魔法で湖につながる先を探していく・・・
どうやら山の中に巨大な空洞があり、そこに巨大な地底湖がある様だ・・・地中湖かな?
少し穴を広げれば入れそうだ。
ばりばりばり
力技で地下空洞に入り込んだ。
あ、こういう時は錬金採掘が良かったかな?
もうちょっと綺麗に穴を広げ・・・
錬金採掘では鉱物資源を採取できるんだけど・・金が採掘できちゃった・・
水晶洞窟?
洞窟の内壁は水晶層が幾重にも重なっている・・そして洞窟には水晶柱がいっぱい・・・
そして水晶の層は洞窟内壁から四方八方に伸びている、先程のカエル洞窟もそうか・・・
これなら採掘しやすそうだ
「シッデル、見つけたよ」
返事がない、姿もない
「シッデル、シッデル?」
あ、居た。
「シッデル、どうしたの?」
「これ・・・」
巨大な金塊?
と、何か引きずったような・・道?
その先には蠢くものが・・・
ゴールドワームだ。土や岩石を食べて、消化できない鉱物を排出する・・金塊はこいつのうんち?
よく周りを見ると、水晶の合間に金塊がゴロゴロ・・・採掘しなくても拾うだけで良い? 採取?
かくしてヤルデラン星にゴールドラッシュが起きたのだった。
新たに都市建設が行われ、発見者の名を取り『シッデル鉱山都市』と命名された。
・・・見つけたの私だよ。シッデルが見つけたのはカエルの巣だけど。
そして、鉱山ギルドが設立され、シッデルがギルドマスターに就任した。
ゴールドラッシュと言っても、ここは公営の採掘場なので一般人は採取できない。
鉱山ギルドが管理して、採取するハンターを雇い採取する。ギルド登録者しか採取できない。
ハンターとは言っても危険度も低いため戦力は必要なく、体力が求められる。人足みたいなものだ。
マッチョマンクラブの様な感じだ・・知らないけど
私も一応鉱山ギルドに登録した。採掘好きだからね。 皇帝でも登録できるみたいだ。
ギルドマスター(シッデル)は皇帝だからと最高位のヒヒイロカネランクのバッジをくれた。
でも、赤黒っぽくて最下位のアイアンランクに似ているんだよね。輝きや色は違うけど光を当てないとよくわからないかもしれない。 目立つゴールドランクかオリハルコンランクが良かったな。
ギルドで掲示板など見ていると
「よう、ここは子供の遊び場じゃねえぜ、早く家に帰んな」
テンプレだ、でも心配してくれているようだ
ギルドバッヂを、エヘンと見せる。
「嬢ちゃん・・それは本物だなギルドメンバーか? すまんな、遊びかと思ったぞ
だがな、ここは体力勝負のギルドだ嬢ちゃんにはちょっと荷が重いぜ。 金塊だからなっはっはっ」
面白くはないが、笑いに付き合ってあげる、私は人付き合いの出来る皇帝なのだよ。
先程採取してきた金塊をドデーンと出してみせる。
「空間収納持ちか・・よく見ればヒヒイロカネランク?・・からかって申し訳なかった」
ここではランク絶対主義だ、違法でもない限り下位ランクのものは上位ランクに逆らえない。
ここでのランクは主に運べる量と選別する質で決まる。 良いものを大量に持ち込む人はランクが上がる。
「大丈夫よ、なにか問題があったら頼りなさい」
ちっこいのに姉御面してみた。
「そうだな、ギルド食堂のメニューが少なくて・・量も少ない・・」
うん、そういう類の問題じゃないんだけどね・・・揉め事とか・・・
「ギルドマスターに指示しておくわ」
「ギルドマスターに指示できるのか」
「ギルドマスターはアイアンランクよ・・彼は採取はしないしね」
「じゃ俺が言ってくる、俺シルバーランクだし」
「そこは上位ランク者に花を持たせなさい、
それに相手はギルドマスター、ミスリルランク以上でないとそういう話は聞いてくれないわ」
「あ、じゃあお願いします」
素直な良いやつであった




