940.再び異世界(34) マイア帝国(4) ヤルデラン星(2)
彼の言う洞窟にたどり着いた。
結構時間がかかった。
ここに着くまでに25体ものエリアボスをティムしてきた。
別に、エリアボスが手強かったわけではない、みんないい子たちだ。
いい子たちではあるんだけど、ほんと大変だった・・・名前をつけるのが・・・
『主・・・従魔になったんだから名前付けてくれるよね』
「えっ? 面倒だけど」
『だってさぁ、俺はね人間の居住区に近づかないし、近づこうとした魔獣は止めるよ、
止めるけど・・もしもだよ、もしそいつが俺より強かったら・・止められないよねー、
名付けして強化してもらえれるんなら大丈夫だと思うんだけどなぁ〜』
結構あざとい魔獣たちだった。
「“従魔その1”とかでいいかな?」
『嫌だ、かっこいいのがいい』
「じゃあ “オベリスク”」
塔っぽい魔獣だったからね・・・マテ貝?
実は彼らは知らない、彼らを鑑定すると
『種族:◯◯、名前:従魔その□□(通称:△△△)』
と出るのは・・・私のせいか。
彼らは名付けによってかなり強くなったので、このエリアボスの交代はしばらく無いだろう。 25体が連携する事も出来るし、頼れる存在だね。
人間たちにもこのエリアに干渉するのは禁止しよう。
「で、シッデル、
洞窟が奇跡的に鉱山だったとして・・
更にラッキーなことに鉱山が有望だったとして・・
どうやって鉱山開発をするつもりなの?
あなたしか来れないんじゃ、工事できないでしょ」
「・・・・」
「何かプランがあるんでしょ?」
「・・そこまで考えてなかった」
ダメダメである。
今回が、またとないチャンスだった事も真実だ。
そして今、手を上げなければという判断も正しい。
けど、まさかのノープランだった。
突然チャンスが到来しても・・準備できているはず無いよね。
準備ができていたら怖い、そんなの妄想家しか居ないよね。
ま、そんなことだろうと思っていた、だって私も突然皇帝なんかになって何をどうするというプランなんか無い。計画的に皇帝になるプランなら、それはクーデターでしかない。
私は計画的な革命家でもなんでもない。
ましてや目先しか考えていない煽動家でも無い。
私は全く考えていない、単に巻き込まれた被害者なのである。
基本は、出たとこ勝負、行き当たりばったりとも言うけどね。
「新しい街を作ってしまいましょう」
「えっ? 街をですか?」
「そう、その方がなにかと楽でしょ」
「いや、鉱山開発は楽になるでしょうが・・・街を作るのがよほど難しいのでは?
今あるドームでも何十年もかかっているんですよ。
ドームは簡単に拡張できないから最初から計画的に広大な土地を開発してですね・・・
ねえ聞いてます?」
しまった、どうしようかと考え事してぼーとしてた。 ぼーとして考え事って変か。
「簡単! チートですから、
とりあえず、洞窟の確認をしましょう」
「あ、はい、わかり・・ました。
・・いや、よくわかっていない気がするなぁ」
「気の所為よ」
と、はぐらかす。
私だってわかっていないのに言っているんだからね、それをわかろうなんて百万年早い。




