924.再び異世界(18) ナヤダン帝国(4)
「ねえ親ビン、協力しない?」
「誰が“親ビン”だっ!」
「だって私達が争う必要ある?」
「ショバ代がなければシノギが・・」
「働けば?」
「ここには仕事が無いだろ」
「あるよ、配膳係」
「馬鹿にするなっ!」
「あ、配膳係をバカにしてるのね、
配膳係が居ないとね、食べられないわよ」
「そんな稼ぎで何が出来る」
「食事は出来るわね」
「人間はな、食べるだけじゃやっていけないんだ」
「ここに居る人達は? 食べることもままならないのよ、
炊き出しをやって何が悪いの?」
「食べられれば働かなくなるだろ」
「食べないと働けないわ、それに食べるだけではやっていけないって言ったのはあなたよ」
「もうぉーーー
口論では負けるし、実力行使も・・・
わかった、俺達は手を引く、勝手にしろ」
「そうも行かないのよねぇー
あなた達こそ、このスラムを立ち直させる中心になってもらわないとね」
そういつまでも私は干渉できない、だれかが引っ張っていかないといけない。
「じゃあどうすれば良いっていうんだよ」
思考放棄した時がつけ込む隙だ
「あながスラムを復興させるのよ、
そうすれば、みんなに尊敬されるようになる」
「尊敬されたってくってけねえぞ」
「尊敬される様になれば、信用・信頼される様になる、
商売は信用が大切、真っ当に商売して儲ければ良いのよ」
「そうなのか?」
「いえ、それだけじゃ駄目ね、賢い人を雇わないといけないよね」
「俺がバカだとでも言うのかぁ?」
「はい、そのとおり、こんな非生産的なことしている時点でバカね」
「んだとぉ!」
「やる気?
容赦しないわよ」
「んぁー止めた止めた・・・お前のほうが酷いだろ、こりゃ脅迫じゃないのかぁ?」
「そう、脅迫よ、
あなたが今までしてきたこと、そのまま。
どう、脅迫された感想は?」
「悔しいな」
「そう、それは皆が思っていること、
じゃあどうすれば良いかはわかるわね」
スラムボスから復興リーダーにジョブチェンジしてもらった。
まずは炊き出しの手配をさせた。 幸い食材はふんだんにある。
場所を作らせ、誘導係などをやらせた。
「親ビン、教会を立てたいんだけど、どこが良いと思う?」
「誰が親ビンだっ、リーダーと呼べ」
自覚は出来たのかな
「リーダー、どこにしよう?」
「どこにしようじゃないわ、教会を作ることを前提とした質問はよせ」
「賢くなったじゃないの」
「じゃねえわ」
「教会は必要よ、
あなたが中心になって求心力は得られるわ、
でもそれだけじゃやっていけないの、
ここの人たちには信じるものが、心の支えが必要なの。」
「お前が言うと必要だと思ってしまうじゃないか」
「そう、それは本当に必要だからよ」
「くそっ、お前の言いなりか」
「私はあなたを、リーダーを導く道祖神に過ぎないわ」
道祖神じゃなくて亜神だけどね
「この場所はどうだ?」
んー・・スラムのど真ん中?
「復興の象徴なんだろ」
「ほんと、賢くなったね、
役職が人を成長させるのね」
次の日に教会がスラムのど真ん中に鎮座していた
人々から『奇跡の教会』と呼ばれ、次の日からの炊き出しは教会で行われる事になった。
そして教会を中心として集合住宅や店舗を建設していった。
あとは彼に任せよう
領主には教会の建設用地を事後承諾してもらい・・・司教とか・・居ないね
建物だけで肝心の運用する人がまだ居なかった。




