923.再び異世界(17) ナヤダン帝国(3)
「直接的には証明し難いので、まず教会の建設許可をお願いします。
その成果で判断していただきたいと」
「わかった、教会の建設は許可しよう、
だが建設費用は出せんぞ」
「もちろんです。ただ建設用地の準備はお願いできますか、
もし最終的に布教の許可が降りなくても建物とかはそのまま使えますので」
「そうだな、ではスラム街をなんとかしてくれたら、その場所に建設を許可しよう」
うわー、スラム街対策丸投げ方式で来たか、でも他に手は無さそうだね。
こんなことならスラム街変革タイプのラノベをよく読んでおけば良かった。
「なんとかしてみましょう」
安請け合いをした私であるが、失敗したときの罰則は無いので気軽である、教会の建物はクラフトスキルでなんとか出来るし資材も豊富である。
「失敗すれば彼は牢獄行きだ」
あ、罰則はあった。 でも彼はどうなっても関係ないから問題ない。
「それと、ポワロット・ホームズ探偵社の営業許可も剥奪する」
いや、それは困る。
仕方が無い真剣にやろう。
ナダルは人質に取られたけど・・人質にはならないんだけど・・
私達・・・実質的に私だけだけどスラム街の調査に向かった。
スラム街は街の南側の外れにあった。 以前大火事があったらしくその跡地が焼け跡のままスラム化して放置されている状態らしいので、殆どは昔そこに住んでいた人々だ。
領主さんなんとかしてあげなさいって言いたい。
どうやら侵略戦争のための資金を賄うために巨額の上納金を拠出しなければならず、復興のための資金が枯渇してしまったのらしい。
だけど、資金があればなんとかなる・・という状況では、もう既に無い。
衣食住・・基本から始めよう。
教会といえば炊き出し? かな?
『デストラード教会 炊き出し所』
看板を作った
流石に私一人では出来ない。 協力者が必要だ・・領主には頼れそうにない。
炊き出し担当召喚!
おばちゃんたちが5人出てきた。私は食材と調理具と食器類を渡すだけで良い。
『デストラード教会、炊き出し五人衆』のタスキをかけてもらい炊き出しを行う。
「おい、てめえら、ここで何してる?」
またも定番のいちゃもん兄さん達がやってきた。彼らは召喚しなくても湧いて出てくる。
「炊き出しです」
「誰の許可を得てやってる」
「領主です」
「俺たちゃ聞いてないな」
うん、このやり取り面倒なだけだ
ボコスカぽんっ!
全員ボコって解決。 ・・・にはならなかった、親分がやってきた。
「今更領主が何だってんだよぉ、はぁん!?」
「私達はデストラード教会の者、領主に許可を取っただけで関係はない。
私達は領民のためにやっている。
あなた達が邪魔をするなら、領民の敵、排除する」
本当は教会のためだけどね
「俺達はなぁ、ここを仕切ってんだよ」
「そう、仕切るって何をしてるの?」
「なにって・・守ってる」
「何を何から?」
「人々を悪いやつからだよ」
「ではなぜ私達にイチャモンを?」
「そればだな・・」
「私も人々のためにしている、同じでは?」
「うるせぇんだよ、難しいことは後だ、とにかくショバ代を出せ」
「ショバ代は営業利益に対して決まるもの、私達は利益を要求してない、だからショバ代は無し」
「いちいちうるせぇんだよ、ショバ代は場所に対して出すもんだ」
「場所使ってないよ」
「嘘つけ、そこに・・・」
炊き出しテント・・・宙に浮いているんだよね。
「みっなさぁーん、ここのおじさんがイチャモンつけるから炊き出しできないみたい、ごめんねぇー」
「おいこら、俺が悪いみたいじゃないか」
「悪くないみたいな言い方やめて」
「うるせぇ、者共、やっちまえ・・」
「者共もう居ないけどぉ・・どうします?」
者共は私達が話している間に逃げ去っていた。
先程の圧倒的な戦闘力の差におびえて逃げ去ったていたのだった。




