855.番外編(3) 皇舞亜の場合(66) ロントロの末裔(58) コンパス帝国(26) キンクロ星(5)
おそらく、この街を外から攻撃して、戦力がそちらに向いたところで、どさくさに紛れて脱出させるつもりだろう。
ここにでは、星を二分した勢力が対立していて、その片方に我々が捕らえられてしまったので、自分たちの陣営に引き込もうと、奪還作戦中。 という事だろう。
であれば、両方とも敵であるとも言えそう。
とりあえず私達を騙したここの勢力には寄り添うつもりは無い。 もう一つの勢力がどの様な組織か確かめるために、その作戦に乗ってあげよう。
どーーーん
遠くで鈍い爆音が聞こえた、街の外だろう。
バリバリバリ ババババッ
銃撃戦が始まったようだ、宴の参列者も騒ぎ出した・・
みんな隠し持った銃を取り出して、外へ向かった。
代表とその他数名が残り、私達のところに来た。
「我々の街が襲われています、シェルターがありますので案内します。」
そうやって閉じ込めようとしているんだね。 ・・まあ困りはしないけど。
ぼわぁ〜〜ん
会場で煙幕が・・
「侵入者がいるぞ・・」
どこだ どこだと 騒ぎ出す
「こちらへ」
先程の給仕が私達を誘導する。
私達は、打ち合わせ通り、従うことにする。
そこへ、例の吟遊詩人が行く手を阻む。
「そうはさせるか」
暗殺者同士の戦いが始まるが、吟遊詩人の武器は全て無効化している。
あっという間に決着が付いた。
吟遊詩人は敵だったね。
建物の裏手に行くと、車が待機していた。
車に乗り込む、
ヴォンヴォン、キキィー〜ィーーーキュルルル、ゴワ゛ァーー
急発進して爆走する。
後ろから銃声が聞こえるが、もう届かない距離まで来た。
「俺は、救出の依頼を受けた者だ、街の境まで送る、そこで乗り換えだ」
「ありがとう、・・・かな」
「礼は良い、仕事だ」
キィーーー
「ここまでだ、達者でな」
「そちらも、ご無事で」
キィーーー
去っていった。
しばらくすると、別の車がやってきた。
キィーーー
「乗りな」
さっきの案内役の給仕だった
「何処かで見たような・・・」
「ダブルで仕事を受けちまったんだ」
なるほど・・・車だけ替わった?
どうやら、2つの仕事を受けたらたまたま続きの仕事だったらしい・・・いいのか?
街への襲撃は街の反対側なのでこちらの警備は薄い。
あっという間にバリケードを破り、街道に出た。
流石にここからは追撃があった。
数台の車が追ってきた。
「やばいなぁ」
「どうしたんですか?」
「この車は武器がついていねぇ」
「一時的に引き離してくれたら、なんとかするわ」
「あてでもあんのか?」
「まあね」
ブフォーーーーー
「エンジン焼き付いたぜ、 で、どうするんだ?」
私は、アイテムボックスから装甲車を出した。
「なんじゃコリャぁ?」
「乗って」
装甲車には飛行モードがあるので、ステルスモードに移行してそのまま飛び立つ。
「何処へ行けばいいの?」
「あの山の麓に行ってくれ、そこからは歩いて山越えをする、俺の案内はそこまでだ」
「次の仕事は受けてないよね」
「ここまでだ」
山の麓に着くと今度は別の人が待っていた。
「よく来てくれた、しばらく歩いて移動する。 付いてきてくれ」
「はい、どのぐらいですか?」
「2日ほどだ」
それって “しばらく” って言うのかな?
森に入り暫く進むと、
「今日はここで野営だ。
食事は、この携帯食で我慢してくれ」
なんか不味そう。
「私達は自炊します」
バッグからキッチンを取り出して、クッキングタイムだ
らららららんっ
ここは定番のロントロうどん、つまり豚汁うどんだ。
冬が近いのか肌寒い・・あったまるね
私達が豚汁うどんを美味しそうに食べていると、
「すまないが、少し分けてもらえないか?」
「いいけど、うどん屋もやっているので1杯1000ドラ」
彼らは怪訝な顔をしながらも3杯注文した
「まいどありっ」
ちゅるちゅるっ、 ふはぁ〜〜
うん、みんな満足そうにたいらげた。
夜は私達はバッグからログハウスを出して、寝た。
彼らは羨ましそうにしていたが、部屋が余っていないからと断った。
まだ味方とも敵ともわからない者を私のテリトリーには入れられない。




