844.番外編(3) 皇舞亜の場合(55) ロントロの末裔(47) コンパス帝国(15) コンパスε(1) アミタ君
コンパスεまでは少し距離がある、ゲートで移動してもいいけど、アミタくんの縄張りを広げるためには通常航行で行ったほうが良い。
移動中、素材にすべくもらった艦隊を素材に仕分けしていく作業をした。
シリル艦のメンテナンスロボットにも手伝ってもらい。
まず数メートル程度の塊に大まかに分解していく。
私が錬金術で素材に分解していく。
ロクブナイト(アンドロメダイト)をコーティングしてあるので抽出できる。 表面積は結構あるので思ったよりは抽出できた。・・数百キロだけど。
その他の鉄、銅、アルミ、ニッケル・・・などは大量にゲットできた。
ここでものすごく活躍したのがアミタくんだ。
塊を溶かして、体内で分解して、分離して、排出する。
うんちじゃないよね。
違うよねぇ・・
気にしないことにしよう、スペースアメーバの生態はまだよく知らない。
宇宙はスペースアメーバで出来たのかもしれないね。
ーーーーーアミタくん視点
俺は “アミタくん” いや、くんは名前じゃないか、名は “アミタ”。
御主人様が名付けてくれた。
そして、何を隠そう、地球人の転生者だ。
生まれた時には前世の記憶があり、謎の生物スペースアメーバに生れ変っていたのに気が付き愕然とした。
目がない、口も、耳も、鼻も無い、 触覚はある。
それからなんとかして目を手に入れた。
たまたま遭遇したスペースシャークを捕食した時にそいつの目を奪ったのだ。
普段は浮遊する宇宙塵などを体表から取り込んでいたが、初めて生物を捕食しその機能の一部を奪取する事ができるのを知った。
ただ、視覚を得たのは良いが、宇宙を見ても星が点々と光っているだけだった。
そんな折、私と同時に生まれた別の個体が近づいてきた。
コミュニケーションは所謂念話で可能だった。
『あんた、暇?』
暇に決まっている
『ああ』
『私、今、主に仕えているんだけど、貴方も誰かに仕えてみない?』
『んー、嫌だけど』
『名付けをしてもらえれば力が強くなるわよ』
『でも、言うこと聞いたりしなきゃいけないんでしょ』
『暇よりいいと思うけど』
『じゃあその主っていうのに会ってから決めても良い?』
『良いわ、来て』
・・・
『あわわ、えっここどこ?』
急に周辺の景色が変わった
『主はフェロモンウォープって言っているけど、従魔契約して新たに得た能力よ
自分の撒いたフェロモンを辿って瞬時に移動できるの』
すごい、その能力欲しい
『彼女が従魔を求める主よ』
・・かっ、可愛い、俺の好みにどんぴしゃストライク、パーフェクトゲーム。
・・一生ついて行きたい・・。
『従魔になる。なる。 なりたい。 お願い』
そうして “アミタ” と無付けをされ、晴れてマイ様の従魔になった、俺の天職だ。
何でも言ってくれ、何でもする。
俺は、分体をマイ様の肩の上に鎮座する権利を得たのだ。
主に仇なす者は全力で成敗してくれる。
マイ様は強い、女神の眷属らしい。つまり老化や寿命は気にしなくて良い存在、先立たれる事もない。
素晴らしい労働環境だ。 私の寿命は知らないが、かなり長いと思う。
もし死んでも、マイ様も、俺も分体が居るから復活できる。
主には他にも従者が居るが、あれは単なる召喚体、ライバルですら無い。 はっはっは
ただ、気に入らないのは先輩従魔の “マサ” だ、俺より近い首に巻き付いている。・・羨ましい。
俺の方が強いが、同じ従魔同士争うのはご法度だ、主がヘビ嫌いなのが救いといえば救いだ。
俺が一番気に入られているに違いない。 マサ、恐るに足らず。
主は見ているだけで面白い、色々やらかしてくれる。 見惚れるだけでなく、楽しませてくれる存在だ。
えっ、素材の分解と仕分け? 俺に任せろ、役に立つところを見せなければ。




