839.番外編(3) 皇舞亜の場合(50) ロントロの末裔(42) コンパス帝国(10) コンパスγ(2)
“極空気清浄機” と “極浄水器” をたくさん導入したが、まだこの街を浄化するだけでも何年か掛かりそうだ。 それ以外にも “大地の汚れ” や “海の汚れ” の対策ができていない。
海の汚れは結構難しい、プランクトンとかもいるし、・・とりあえず “生物と海水”が通れるバリフィルターで実験してみるか。海水ってミネラルとかは自然に含まれているから、正常なのがどんな成分かわからない。
改めて思う、私、視察に来たんであって、問題解決しに来たわけではないんだけど・・
えっ? 問題があれば対処すべきだと・・それ皇帝の仕事でしょ? 私、ここの皇帝じゃないからね。
えっ? 皇帝が、爵位と領地をくれるって・・それ仕事増えるだけじゃん・・要らない。
呪じゃないから浄化魔法は効かないし・・いや呪の一種かな?
クリーンは使えるけど、効果は限定的だ。
この場合、バリフィルターが一番効率がいいはずだ。
ファクトマに聞いてもそれが一番良い方法らしい。
「恒久的な対策は宰相にお願いします」
「いや、私では・・」
「お願いします」
「いや、・・」
「お願いします、宰相自らやらなくても誰か適任者に任せればよいでしょう
残念ながら私のところでは人材不足で手が回りません」
「でも・・」
「お願いします」
「んもー、わかりました、コンパス帝国内の話ですから、塔の国にたよってばかりではいけませんね」
「そうです、お願いします」
よし、押し切った。
「この星は視察できません・・見えませんから、少なくとも空気がきれいになるまで延期でお願いします」
「そうですな」
私達はコンパスγを眺めながら・・見えなかった・・去っていく。 さよなら。
「帝国に責任があるんですよ、工業を集中させることで全てコンパスγにしわ寄せが来たんでしょ。」
「もともと何もなかった惑星だったので」
「でも働く住人もたくさん居るんでしょ」
「そうですな、ですがあそこは流刑地で、罪人が多いです」
「看守とか、普通の住人も居るんでしょ」
「“帰らずの星” と、罪人の中では呼ばれている、重罪人の行き着く先です」
「でも、あれは無いと思うわ」
「そうですね、労働力がなくなれば困るのは我々です」
ーーーーー罪人たち
「おいっ、第1区画の空気がきれいになっているぞ」
「あそこは模範囚の区域だ、くっそぉー羨ましい」
「暴動を起こすか?」
「いや、模範囚になるだけで良いだろ、
暴動なんか起こして、もっと酷い所に行かせられたらどうするんだ?
成功したってこの星からは出られないし
外はもっと酷いぞ」
「そうだな、模範囚になろう、よし、・・・で、模範囚になるにはどうしたら良いんだ?」
「看守の言うことを聞く、問題を起こさない、仕事を真面目にやる、それだけだろ」
「俺、よく居眠りしちゃうし、看守殴っちゃったし、・・駄目かな」
「当分無理だろうな」
「部屋をできるだけ第1区画の近くにしてもらおう」
「手遅れだよ、もう満杯らしい」
「じゃあどうする?」
「第1区画から離れた広ーい部屋は空いてるだろ、そこにしてもらおう」
「ここは中央付近、みんな出来るだけ第1区画の近くが良いだろうから、交換してもらえるだろ」
「そうだな、そのうちこの第2区画も綺麗なるだろうからそれまで待てばいい」
「待てよ・・俺達それまでに死んじゃわないか?」
「大丈夫だ、仕事場は環境が良いから、長時間働けばいいだけだ」
「なるほどな、よし、シフトを調整して目一杯働けるようにしてもらおう」




