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ココロノツバサ-Eternal Odyssey-  作者: Kanra
Sector3 JAF公道レース第1戦「草津・白根・万座戦」
34/110

第33話 二回戦

 草津温泉スキー場の天狗山レストハウスのスタート地点を通過。

 レースは2周目に突入。

 クラスK先頭を行く坂口拓洋はここから更に本領発揮する。

 今まで、85%~95%で走っていたが、ここから95%以上の力を発揮する。

 天狗山レストハウスの時点で0.5秒程度だった2位通過の白雪アンナとの差が、櫻井ホテル前の交差点で1秒差になっていた。

 一方で、5位通過の小岩剣は、長いレース時間による体力の消耗に襲われていたが、前を行くSEEKERとの差は天狗山レストハウス、櫻井ホテル前の交差点共に、0.5秒差。

 小岩剣は下手に勝負せず、SEEKER S660の背後に付き、引っ張って貰うという戦法を取っていた。

 こうすることで、ペースダウンを最小限に食い止めつつ、体力の消耗を抑えるのだ。

 道の駅までの短い上り坂を上り切ると、そこから再びダウンヒルが始まる。

 SEEKER S660のラインをなぞるように走る。それは同時に、SEEKERを操るレーシングドライバーのテクニックもコピーしているのだ。

 しかし、本当にコピーしたい相手である、坂口拓洋はかなり前に居る。

 坂口拓洋はメロディーラインを通過していた。

 白雪アンナとの差、1.5秒に拡大。

 孤独なトップ独走と言いたいが、坂口拓洋と白雪アンナの合間に、シルビアS15が居た。一つ上のクラスBの車だ。

(けっ!お前ぇが遅ぇから、俺に抜かれてんだよ!何、変なプライドで噛みついてんだよ雑魚D1ドライバー女が!)

 坂口拓洋、舌打ちする。

 高速コーナーでHigh Gターンを繰り返す。Gが、身体を襲う。

 そして、浅間・白根・志賀さわやか街道の交差点が迫る。

 ここで、シケイン状に右折する。

 そのためにはブレーキングが必要だが、拓洋はまだブレーキングしない。

 そして、それにS15の女性ドライバーはハマった。

 拓洋に惑わされ、S15は拓洋と同じ勢いで交差点に進入。だが、

「しまっ―!」

 S15はオーバースピードでアンダーステアを誘発。

 さらに、白雪アンナも拓洋の走りに惑わされて、ブレーキングポイントを見失った。既の所で、アンナはスピンでクラッシュを免れる。

 だが、S15はブレーキロックしたまま、クッションドラムに体当りしてクラッシュしてしまった。

 そして、それを避けるように、後続が交差点を右折。

 小岩剣も続く。

(哀れ。)

 と、小岩剣は思った。


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