表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/19

第十一話【キラキラとめがね】



19時。


夜の風は肌寒く、薄手の服越しに冷気が染み込んでくる。


荒瀧組事務所の屋上。

そこには、静かに夜空を仰ぎ見る一人の少女の姿があった。


「お嬢、まだ寒い時期は続きやす。早くお部屋にお戻りを」


背後から司が声をかけるが、返事はない。

ただ、暗がりに佇む彼女の横顔には、どこか奇妙な違和感があった。


「お嬢? ……一体、何をつけてるんですかい?」


「..いっぱい..お星様が見える..めがね..」


ゆっくりとこちらを向いたはすみの目元には、子供向けの玩具である、派手なライトが点滅する『ピカピカメガネ』が鎮座していた。


整った顔立ちを原色の光が不規則に照らし出し、夜の静寂の中にシュールな光景を浮かび上がらせている。


「かけてみて...いっぱい..見えるよ...」


はすみは至極真面目なトーンで、予備のメガネを差し出した。


「は、はぁ……」


差し出された光る眼鏡を、困惑しながらも受け取る。

星空の下、屋上にはピカピカと点滅するLEDの光だけが虚しく、けれどどこか楽しげに踊っていた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ