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前世持ちのエルフ冒険者さんは、気楽に生きたい  作者: 待っててコイサンマン
クソ面倒でクソ厄介なクソ仕事

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まさかの5人目追加


 「テメェ!クソアマ!!ふざけた真似しやがって!!」


 「落ち着いて下さい!仮にも教国の枢機卿です!!殺したら不味いですよ!!」


 御者台から降りた後、直ぐ。

 ヘルガはGLOCK20を抜くやいなや目の前のマルグリット枢機卿に向けようとし、ダヴィドが直ぐに羽交い締めにして止めていた。


 「離せ。其処の敵性勢力を始末させろ」


 作戦を邪魔されて本気で怒ってるヘルガに対し、意外な声が投げられる。


 「ヘルガー、ソイツ使えるわよ」


 声の主はエヴァンジェルであった。

 エヴァンジェルはマルグリットを見ると、友達に語りかける様にして言う。


 「久し振り。1(・)5(・)0(・)年(・)ぐ(・)ら(・)い(・)前(・)に(・)殺し合って以来だっけ?」


 その言葉にヘルガとダヴィドが固まるが、当人であるマルグリットは気にせず暢気に返す様にしてエヴァンジェルに問うた。


 「そんぐらいすかねぇ……それで?彼女(ヘルガ)にアンタが雇われてる理由は何なんすか?アンタ、人様の為、世の為、ってタイプじゃないですやん」


 それを聞かれると、エヴァンジェルは隠す事無く答えていく。


 「普段なら面倒や厄介事に首を絶対に突っ込みたがらない物臭な友達が滅茶苦茶嫌そうにしながらも首を突っ込んでたのが珍しくて面白そうだと思った。で、私に会うなり、血を対価にするから助けてと頭も下げて来た。滅茶苦茶面白そうな事を特等席で見れる上に極上の血まで貰える……だったら、断る理由が無いわね」


 その答えにマルグリットは苦笑いするも直ぐに納得した。


 「アンタらしいすね。で、魔女に関しては?」


 「それは彼女(ヘルガ)の素晴らしい人徳から魔女は協力してくれてるってだけ……まぁ、貸し借りもあるけど其処はアンタには関係ないでしょ?」


 皮肉をタップリ込めてエヴァンジェルが語ると、何時の間にか解放されたヘルガはGLOCK20をホルスターに収めながらマルグリットに尋ねる。


 「それで?クソッタレの枢機卿様……アンタ、何者?エヴァと150年前に殺し合ったとかいうとんでもパワーワードをシレッと出る辺り、マトモな手合いじゃないのは理解出来るけど……マジで何者だよ?」


 問われると、マルグリットは悪戯っぽい笑みと共に答えた。


 「今は一介の神に仕える優しいシスターっすよ……ちょっと昔に面倒臭い呪い喰らって、死ねなくなってるってだけで」


 笑い飛ばす様にして己の身に起きた事を打ち明けると、エヴァンジェルは補足する様にヘルガへ言う。


 「ソイツ、今の立場の前……200年くらい前から聖騎士してるし、多分今も鍛錬怠ってないだろうから使えるわよ」


 その言葉にヘルガばかりかダヴィドが訝しみ、マルグリットの手を見た。

 2人の視線に気付くと、マルグリットは錫杖をエヴァンジェルに放ってから両手を見せて言う。


 「コレで満足すか?」


 マルグリットの言葉に2人は答えない。

 だが、ジッと真剣に見詰めてマルグリットの両の掌に今も残り続ける複数のタコや幾つもの傷や火傷等を見て「シスターってより戦士の手ですね」と、ダヴィドは信じた。

 そして、ヘルガは見終えると、マルグリットに尋ねる。


 「それで?クソ枢機卿様……貴女は何が出来るの?」


 「そうっすねぇ……死霊祓いとかアンデッドの処理は専門すね。後、バケモノ退治も必要ならやるっすよ」


 ある意味で一番欲しい人材であった。

 だからこそ、ヘルガは直ぐに真顔から笑顔になる現金な対応をした。


 「そう言う事なら話は別。枢機卿様、私の指揮下に入る気は?」


 「別に構わないすよ。私は勝手に来て怒らせてンスから、その詫びになるんなら一時的にアンタの手下するぐらい屁でもないっすから」


 マルグリットの答えに今までの怒りが嘘の様な笑みを浮かべると、ヘルガは右手を差し出して言う。


 「改めてよろしく。ヘルガよ」


 ヘルガの現金な態度に呆れながらもマルグリットは握手を交わせば、部下になった者として尋ねる。


 「マルグリットっす……それで?具体的な作戦あるんすか?」


 「それねー……正直にブッチャケちゃうと無い。マジで無い」


 「ハァ!?私を散々ボロクソに言いまくった癖にそれ何なんすか!?喧嘩売ってんなら買うッすよ!?」


 正直に作戦が無い。

 そう告げたヘルガに対し、マルグリットは流石に怒りを見せてしまう。

 だが、それをとりなす様にエヴァンジェルは言う。


 「大丈夫。そこの物臭クソエルフはペテンとかそう言う事に滅茶苦茶頭が廻るから暫くしたら作戦決まるか、既に決めてるかもしれないし……あ、彼女の名誉とかそう言うモノの為に言っておくと、本来立ててた作戦とか計画はちゃんとしてたし、文句の言いようも無かったわ」


 エヴァンジェルの言葉にマルグリットが「本当すか?」と、ヘルガを訝しんで見る。

 すると、ヘルガは涼しい顔で答えた。


 「敵がこっちの想定遥かに超えて悪い展開進めてるなんてよくある事よ?だから、計画を未だ立て直せてない私悪くない……」


 その言葉にマルグリットは「厚顔無恥って言葉はアンタの為にあるんすか?」そう嫌味と皮肉を盛大にタップリ込めてぶつけるのであった。



ブクマと星評価。

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