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前世持ちのエルフ冒険者さんは、気楽に生きたい  作者: 待っててコイサンマン
ヘルガという冒険者

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悪戯を仕掛ける悪童の如く


 「じゃ、俺と坊主で食糧買い揃えておくから、お前は洗濯してろや」


 食堂での朝食後。

 サリーは告げると、ネッドと共に買い出しへ出掛けた。

 2人の背を見送ると、ヘルガは宿へと歩みを進める。

 数分後。宿に戻ったヘルガは汗だくの戦闘服と下着類を手に部屋を後にすると、宿の主である老婆に銀貨を1枚渡し、洗濯に使う道具を借りた。

 それから直ぐに井戸のある裏手に赴くと、井戸の水を汲んでタライに満たして洗濯が始まる。

 洗剤を擦り込んだ戦闘服を洗濯板でゴシゴシと洗うヘルガはある事を考えていた。


 サリーとネッド……私が計画を実際に行動へ移した時、どんな顔するかしら?

 私の計画は普通なら絶対に考え付かない方法だから、滅茶苦茶驚いてくれると嬉しいんだけど……

 驚くより先に啞然とするかもしれないわね。


 ヘルガは朝食を食べる前に語った計画が実際に行われた時、2人がどんな顔をするのか?予想すると同時、それを愉しみにしていた。

 それ故に洗濯をしているというのに悪戯をしようとする悪童の如く、ワクワクとした気分を抱く面持ちを浮かべていた。

 そんなヘルガは洗濯の手を止めると、ボヤキを漏らす。


 「本来の予定とは大きくズレてるけど、そのお陰で結果的にお宝ゲットが簡単になるんだから世の中、解らないモノよね……」


 それは本来の予定で用いる方法で、手段でもあった。

 だが、サリーの誘いに乗る形で本来の目的と予定から逸脱した。

 しかし、そのお陰で楽にお宝ゲットが出来る。

 それ故にヘルガはボヤき、更に続けて漏らす。


 「ま、暇潰しも出来る上に金も入るんだから悪くない予定外ではあるわね」


 偶にはこういうのも悪くない。

 そんな面持ちで言葉を漏らすと、ヘルガは黙々と洗濯を続ける。

 それから暫くして一昨日から昨日にかけて着ていた戦闘服と下着類を洗い終えれば、物干しに並べる様にして干した。

 そうして洗濯を終えると、老婆にタライと洗濯板を返し、チップも兼ねてまた銀貨を1枚払ったヘルガは乾いたら取り込んで預かって欲しいと頼んだ。

 老婆はそれに喜んで応じた。

 流石は金の力と言うべきだろう。

 部屋に戻ると、ヘルガはMk18から取り外していたM203グレネードランチャーを取り付け直していく。

 程なくして取り付けが終わると、今度はポケットから先端が滑らかながらも尖った細長い金属の棒を取り出し、Mk18を分解する。

 分解したMk18からボルトアッセンブリーを取り出して分解すると、ヘルガは細長い金属の棒……ファイアリングピンもとい、撃針をボルトに組み付けていく。


 こうして盗まれても大丈夫な様にファイアリングピンは抜いておかないとね……


 「でも、盗んだバカ対策必要なのが面倒臭いわ……」


 そうボヤきながらもMk18の組み立てを完了させると、ヘルガは動作点検を行った。

 セイフティ、セミオート。それにフルオートの点検を完了させて異常が無い事も確認し終えれば、ヘルガは40発のM995と呼ばれる徹甲弾が装填された樹脂製弾倉(PMAG)をMk18に叩き込む様にしてセット。

 それから上部のチャージングハンドルを引いて薬室に初弾を送り込むと、セイフティを掛けた。

 そして、M203にトロルを殺した時に使った多目的榴弾……M433を装填し、コレにもセイフティを掛ける。

 こうしてMk18を何時でも使える様にし終えると、次は各種装具の点検を含めた準備に取り掛かっていく。

 チェストリグの中身。弾倉を始めとした各種アイテムがキチンと揃って収まってる事を確認し、バックパック内の入れ組品も真剣な眼差しと共に確認する。

 暫くした後に確認が終わると、ヘルガはある事に気付いた。


 「逆走するんだから、20階層の主つうかボスモンスター殺さなきゃなんないじゃん」


 シレーラスの10階層と20階層には下のフロアへ降りる階段を護る様にして、主とも言えるボスモンスターが居る。

 前回の10階層目ではソイツを倒す(殺す)必要は無かった。

 それ故、ガン無視してお宝確保を優先で帰った。

 しかし、今回は20階層のボスモンスターを殺すのはお宝ゲットの為にも必要不可欠であった。

 それ故にヘルガは数日前のシレーラス探索時の事を思い出しながら考える。


 確か……21階層から階段を上がった場合、直ぐ後ろに壁があった筈。

 だから、M72(ロケットランチャー)はバックブラストの関係で使えない。

 そうなると……


 「一撃必殺出来るけど、バックブラストが生じない方法が必要になるわね」


 そう結論付けたヘルガは、一番手っ取り早い方法でボスモンスターを殺す事を選んだ。

 その選んだ方法を行使する為、ヘルガはある物を召喚する。

 現れたのは大きな金属製の円盤と言える物体……M15と呼ばれるアメリカ製の対戦車地雷であった。

 10.5kgの高性能爆薬が詰まった対戦車地雷をバックパックに突っ込んで準備を完了させたヘルガはベッドに身を投げると、サリーとネッドの2人が戻るまでゴロゴロと寝そべるのであった。



ブクマと星評価。

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なので下さい。マジで下さい


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