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【旧】異世界見切り発車  作者: syouzi kobayashi
都市エリアル
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三十四話 雪の日のギルド


「うまかったーまた食べたいな。」


まだ食べ足りないといった表情のアキ、


「そんなに朝から食べたら動けなくなってしまうぞ?」


「朝食は一日の活力源だから問題ないぜ」


見当違いな返事をするアキであった。

二人は今街を冒険者ギルドに向かって歩いていた。

アキは、コートのフードをかぶり、タエコも取り外しができるフードをかぶっていた。

通行人も、みなフードをかぶったり、傘をさしていたりしている、みなとても厚着していた。


「それにしても寒いな・・・」


「この服すごいな、寒くない・・・でも太ももが寒いぃ・・・」


アキは、露出している部分である太ももを覆うようにコートを動かしブルブル震える。


「でもアキの格好は本当に大丈夫なのか?とても寒そうだが・・・。」


「うにゃ、全然寒くないよ。太もも以外」


「そうか、すごい服だな・・・」


「ギルドが見えてきた!あそこまで競争しようぜ!」


「あ!まてっ」


競争しよう、と言いながら走り出したアキ、不意をつかれながらも遅れて走り出すタエコ。


「うおっ、」


アキは、ギルドの手前で転んでしまった。

馬鹿である。


「つ、つめたっ!!地面つめた!!」


「アキ、大丈夫か?」


タエコは手を差し出しアキを起こす。


「ああ、ありがとう。大丈夫」


「そうか、なら私が一着だな。」


「あー!」


タエコは、アキの無事を確認すると同時にギルドの中に入った。


「ず、ずるいぞ!」


「どの口がそんなことを言うんだ?」


「ぐぬぬ・・・」


そんなやり取りをしながら依頼掲示板へと向かう。


「雪降ってるし、今日は依頼見るだけにしてこの後どこか暖かくておいしいものを食べに行こうぜ!!」


「雪が降っているから依頼を受けないということには賛成だが、この後というのは無理だ。大体私たちは朝食を食べたばかりだろう」


「間食は別腹だからだいじょーぶ!」


「なわけあるか!」


間食は別腹ではない。


「にしても、今日は人がいないなー」


「朝だから、と言うのもあるのだろうが雪が降っているからな・・・」


ギルドの中には冒険者だろうと思われる人が少なかった。

原因は雪が降っているからである、今来ている冒険者も大体は雑談したりと情報収集などだった。

そんな中依頼掲示板の前で騒ぐ二人はかなり目立っていた。


「なんかみられてねぇ?」


「そうだな」


二人は周りを見て何人かこっちを見ている人たちを見つけた。

アキは、嫌な気配を感じなかったので別に不安を感じていなかったのだが、タエコは


「なんで見られているのだろうか・・・」


と、警戒心を露わにしていた。

周りからしたら、雪の日にはしゃぐ子供がいるなー微笑ましいなーというある意味見守っているようなものであったのだが。


「アキ、もう出よう」


「え?もうちょっと見ようぜ。来たばかりじゃん」


「いいから!」


タエコがギルドを出ようとしていたとき、

ギルドの人間が依頼用紙を持ってきていた。


「お!なんか来たじゃん。なんだろうなー」


と気楽に言うアキ、


「それを見たら出よう。」


と警戒し続けるタエコ、アンバランスな二人である。


そんなこんなで紙が張り出された。

内容は



街の奉仕活動

ランクフリー

雪かき

夕方まで雪かきをしてもらいます

報酬銀貨1枚




と、書いてあった。


「これは・・・なんていうかボランティアみたいなもんだな。」


「雪かきか、これを受けてみないか?」


「えー、かなり大変そうだけど・・・」


「動いた後の飯はうまいぞ」


「おし、受けるか」


飯という言葉に過剰反応するアキであった。


「はい、この依頼を受諾しました。詳しくはこの大通りの先にある大広場で聞いてください。」


「ありがとうございます。」


説明してくれた受付にお礼をいい、周りに見られていたことなんかすっかり忘れて二人は雪が降る外に、依頼を果たすため歩き出すのだった。



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