二十六話 索敵
「到着!」
影秋は集合地点の南門に着いていた。
そろそろ出発みたいな雰囲気であった。
影秋達が遅かっただけなのだが、
「カゲアキさん!遅かったじゃないか!」
「あ!えっと、あの・・・く・・・クラウさん!!」
名前がすぐに出てこなかった影秋、
「えっと、この人たちは?」
「私達は、冒険者をやっております、今回はアキちゃんが参加するということなので私達も依頼を受けました。」
「おお!それは助かります。人手は大いにこしたことはないですから」
ランクEでまだ駆け出しの影秋にこのような危険な依頼を受けさせたことに対して警戒心と敵意を混ぜたような態度を取るベリル達、しかしクラウは平然としていた。
「我々!第七師団と力を合わせて頑張りましょう!!」
気付いていないだけであった。
「私達はアキちゃんと行動しますので。」
「冒険者には冒険者の流儀がお有りになるのでしょう!しかし我々第七師団は生粋の騎士であり・・・」
話がかみ合わない、自分の師団が活躍できる機会を得たことでテンションがおかしいようだ。
「クラウさん!出発しないんですか?」
「おお!そうだった、では出発しよう!」
影秋が出発を促す。
そして一向は出発した。
目的地はこの前影秋が行った坑道の奥、にある森。
森の奥にはそんなに高くない山がありその当たりまで調査し、巣を発見したら破壊するという依頼であった。
「なんかこんなに人がいると負ける気がしない!」
影秋は周りを見ながら言った。
第七師団の兵士達が80人くらいいるのにさらに、依頼を受けた冒険者達がいるのだ。
「一杯いるなぁ・・・何人くらいいるのかわからねぇ」
実際のところ、レッドドラゴン討伐でベテランの冒険者達は負傷しているのだが参加している冒険者は多い。
「そうだな・・・200人くらいか。」
「そ、そんなにっすか!!」
影秋は驚きながらも安心する。
「それだけ人が居れば安心ですね。」
しかしクーガーは重々しい気持ちを抱えていた。
(大規模な巣、敵がどれだけいるかわからねぇってのにこれはやばいかもしれないな・・・)
そう思いながら、歩を進めるのであった。
森に到達し、この前の巣まで来た。
そこには再びゴブリンが現れており、三匹居たが冒険者が斬った。
そのさらに奥に進む、騎士団はチームを分け連絡を取り合い連携を保っているが冒険者たちはバラバラだった。
何個かの小規模な巣を発見し、撃破するという作業が繰り返された。
「なんかすることないですねー俺が発見したかと思ったら先行していた人たちがすでにやっちゃってるんですから。」
「アキちゃんはそれでいいのよ。」
と、しゃべっていたら。
「ん?」
影秋はソレを見つけた。
山の中腹あたりに、洞窟が見えた。
そこからゴブリンが出入りするのを発見したのだった。
「あの山の中腹あたりに洞窟があって、そこからゴブリンが出入りしてるのが見えました。」
「あ、アキちゃん?よく見えるわね・・・」
まだ森の中なのである。
山の中腹といわれてもどこなのかわからないベリル、
「ちょっとクラウさんに伝えてきます!」
クラウに伝えるように走る影秋であった。
クラウに伝え、とりあえず森にできた巣を掃除してから山に向かうと決定された。
森の中の巣を掃除し終わった時、太陽はもう少しで真上といったところであった。
皆が自分達で用意した保存食やらを食べ
山をのぼりはじめる人々、その後についていく影秋。
この辺りで問題が発生する。
「巣が多い・・・数も多いぞ!」
クラウが言った。
多いのだ巣も、ゴブリンも。
皆が疲れを感じはじめているときに
「うめぇ!塩握りだけどうめぇ!!」
影秋はオニギリを食べていたのだった。




