二十五話 寝坊×朝飯×お転婆娘
「んあ・・・?」
影秋は体を揺らされ、目が覚める。
そしたら目の前に厳つい顔をしたクーガーがいた。
「うお!」
とびびる影秋、ついでに手がでた。
鼻血を出しながら殴り飛ばされるクーガー、鼻にクリーンヒットであった。
「び、びっくりしたぁ・・・」
「アキちゃんおはよう。もうそろそろ間に合わなくなるって時間になっても降りてこないから部屋にきたら反応ないから鍵を開けてもらったわ」
「え、なんかすみません。ってやば!もうそんな時間なんですか!?」
「そうよ、でもねアキちゃん・・・女の子なんだからまず服を着ましょう?」
影秋は寝過ごし、急いで起き上がった。
布団の下は下着姿であった。
「クーガーは・・・ほら!行きますよ隊長!!しっかりなさい」
と、鼻を押さえているクーガーの襟首をつかみ引き摺っていくベリル。
「それじゃあアキちゃん。下で待っているわよ?」
「あ、はい!すぐ準備します!」
服を着て、カバンを持ち
「準備完了!」
簡単な準備だった。
顔すら洗わずに影秋は、
「ご飯!急いで喰わなきゃ!!」
と食堂に急ぐ。
「アキちゃん、もう準備終わったの?」
「まだです!まだ朝飯が」
「もう日が出てきたわよ?」
「急いで食います!!」
「ふふ、喉につまらせないようにね?」
最後まで聞かずに影秋は食堂に向かう。
「おはようございます!朝ごはんください!!」
第一声であった。
「おはよう!ご飯はできているよ。」
「いただきます!」
無我夢中で食べ始める影秋だった。
「ごちそうさまでした・・・量が少ないですね・・・」
「これから動き回るって聞いたからね、途中小腹がすくと思ってこんなの用意したよ。」
「こ、これは・・・」
オニギリであった。
「う、うおおおおおお!!」
「そ、そんなに喜ぶものかね?」
「あ、ありがとうございます!!いただきます」
「あ!こら!今食うんじゃないよ!!」
「だって!お米が!!誘ってるんですよあいつ!!!」
「後でにしなさい!時間ないんでしょう?」
「そ、そうだった!!ありがとうございます。後でおいしくいただきます。朝食おいしかったです、ごちそうさまです」
オニギリを受け取り食堂から出て行く影秋。
忙しい朝であった。
「お待たせしました!」
「アキちゃん、早速だけど出発するわよ。ほら!隊長いつまで鼻押さえてるんですか!」
「ぞれじゃあ、じゅっばづしようか。」
鼻声なクーガーであった。
そのとき影秋は焦る。
「す、すみません・・・」
「ん?どうしたのアキちゃん?」
「あの・・・」
深刻だ事態であった。
「本当に申し訳ないんですが・・・」
影秋は襲われていた。
「トイレ行って来ます!!」
腹痛に襲われていたのだ。
ダッシュでトイレに駆け込む影秋。
笑い出すベリル、鼻を押さえるクーガーがそこにいた。
「お、おまたせしました!」
「じゃあ行きましょうか!」
「いぐぞ」
まだ鼻声なクーガーだった。
そして宿を出て歩く影秋達。
「あれ?そういえば他の人たちはどうしたんですか?」
「今回は私達だけで行くことにしたの、彼らはまだ休ませておきたいし。」
「あいつらランクBだが、流石にドラゴンに襲われたのは堪えたみたいでな・・・」
(それに、 アキちゃんは得体が知れないって警戒心をコルン(エルフ)が抱いててそれに釣られてみんなアキちゃんに近づこうとしねぇ・・・こんなにいい娘なのになぁ)
鼻声は直ったが鼻をまだ押さえてるクーガーが、そう考えるのであった。
「・・・そういえば、集合地点ってどこなんでしたっけ?」
「アキちゃん・・・南門前よ、依頼受けるとき確認しなかったの?」
「突然だったから・・・聞いてませんでした。」
実際教えられてないのだが、
ベリルに(お転婆娘ね)と思われつつも南門への道がわからないと言い出せず黙ってベリルたちについていく影秋であった。




