二十七話 泥沼化した戦闘
「中規模とは言わないが・・・10から20くらいの巣が多いな・・・」
山を登りながらクラウが言った。
皆が不安を感じはじめていた、ひょっとしたらとんでもなくでかい規模の巣なんじゃないかと・・・。
「予想以上の巣ならば・・・せめて偵察だけでもしなければ。」
クラウは自分達が手柄を立てるという欲を捨てた。
想像以上の事態だと予感しており、この事態は我々では収拾できないと感じていた。
「団長!ゴブリンの集団と先行集団が戦闘しています!」
「何?いますぐ援護だ!!」
と、向かった先には先行していた冒険者達と加勢する部下、そして履いて捨てるほどいるゴブリンがいた。
ゴブリンたちの後ろには洞窟があり、そこからさらにゴブリンが沸いていた。
「くっ!」
戦いは泥沼化していた。
個々の戦闘力はこちらが優勢だが敵の数が多く、中にはシャーマンすら複数居る。
そして倒しても倒しても出てくるのだ。
心が折れそうな光景である。
目の前で冒険者が三体のゴブリンに苦戦している。
周りは助ける余裕がない、
「はぁ!」
一瞬で敵を二体斬ったクラウ
その剣はとても正確でとても素早かった。
「大丈夫か?」
と残りの一体を斬りながら聞くクラウ
「ああ、助かった!」
だが敵は今だ増え続ける。
そこに、援軍がきた。
「すげぇたくさんいる・・・!!」
後続集団であった。
「戦ってる音は聞こえてたけど、実際見てみるとやばい・・・」
影秋は、聞こえてきていた音の想像以上の光景を見てわりとビビッていた。
「ベリルさんたちは即効援護に向かっちゃうし、周りの人もみんな戦いはじめちゃうし・・・」
びびってる間においていかれた影秋であった。
「と、とりあえず武器を・・・。」
と、カバンからメリケンサックを取り出す影秋、撲殺少女である。
「俺も行くか!」
震える足を前にだし、戦場へ突撃する影秋であった。
影秋がビビッている間に、援護を始めた後続集団達の活躍もあり、押し始める。
「おりゃ!」
そこに影秋も便乗し敵を殴っていた。・・・必殺の威力で
敵の沸く数が少なくなり、やがて出てこなくなった。
残敵を掃討し、みなが一息つく。
一時間は戦っていたであろうそんな状況であった。
一体一体は弱いゴブリンだが数が多いと脅威である。シャーマンも複数いたのだ。
奇跡的に死者はでなかったが、負傷者は多数でていた。
「終わったか・・・」
クラウがそういった。
「この洞窟は・・・一体・・・」
中から400はゴブリンが出てきたであろう洞窟を見る。
不気味な闇がその先に見えていた。
「敵は全滅したのか?調査したほうが・・・」
満身創痍な部下と冒険者達、考えを改める。
「出直すとするか・・・だがここまで大きい巣だとはな」
と、結論を出し。撤退命令を出すクラウ
それに従い部下達が撤退準備をはじめ冒険者達ものそのそと動きはじめる。
「次は・・・第六師団あたりがでてくるんだろうなぁ・・・はぁ」
とため息をつきつつ帰るために歩き出したクラウであった。




