24.あの子が変わってしまった。
あの日、お茶会の時からあの子の様子がおかしかった。
違和感を忘れることはない。
言葉遣いも、態度も、空気も
あの子だというのは変わらないというのに
まるで大人の令嬢のような佇まい。
叱っても泣き叫ばない。
責めてもすがりついてこない。
諦めきったような静かな目。
私は気づいてしまった。
気づきたくなかったけれど、
あの子は私が思っていたリリアーナではない。
どうして…?
どうして変わったの?
分からない分からないこそ怖い。
自分の手の中にあったはずのものが
いつの間にかこぼれ落ちていったような
そんな感覚。
(私があの子を変えたというの?)
可愛い可愛いルナティアのことを見てばかりで
押さえつけて、従わせて。
それを正しいと思い続けたせい?
(違うわ)
すぐに否定した。
あの子はルナティアの姉
だから、正さなければいけないと思った。
あの子はリリアーナはああでなければいけないのだから
ルナティアの姉として。
この家の娘として。
だから
「どうして、あんなことをしたの?」
問い詰めたのは勿論心配だった
そう自分に言い聞かせていた。
けれど、
責めても揺るがず、泣きもしない
ただ諦めているような早く終わって欲しいと願うような目に
じわじわと苛立ちが込み上げていくのと同時に
恐怖も込み上げてくる。
(違うわ。こんなのリリアーナじゃないわ…!)
あの子はもっと…
あれ?
あの子って…リリアーナってどんな子だっけ?
ルナティアを蔑ろにする冷徹な部分があるというのは
分かるけれど。
リリアーナの本来の性格ってどんなのだっけ?
分からない分からないわ…
読んでいただきありがとうございます。




