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12.何もない日に訪れた再会(4)

初対面ではないにしろやや無礼な態度に

リリアーナは、たじろぐも

相手は返答を待っているためすぐに口を開いて言った。

「はい…。」

そう言えば、自分を上から下までジロジロと見てくる。

(な、何…。)

「お前、何歳?」

「え…。8歳です。」

本当は18だけれどと思いながら答えれば

「すげぇな!お前、8歳で魔導書とか読めるんだな!」

と言いながらお茶会の時に見せた笑みを浮かべる。

「まあ、なんとなくですけれど。」

「へぇー。じゃあさ、ちょっとお願いあるんだけど」

そう言いながら本棚の方に指を指す。

「ここにある魔導書?の中にさ、治癒魔法に関する魔導書ないか見つけてくれない?」

「治癒魔法?」

意外な魔法でびっくりするリリアーナ。

リリアーナはズラリと置いてある魔導書の中から探す。

魔導書にはどの魔法か分かる印がある。

例えば、炎魔法であれば炎の図画、水魔法であれば水の図画。そして探している治癒魔法の魔導書なら…

(あったわ!)

薬草のような図画で緑色の魔導書を見つける。

タイトルを覗き込んでみれば「治癒魔法」と明記されている。

そして彼に治癒魔法の魔導書を渡す。

「これです。」

「お!ありがとな」

そう言ってから召使いに魔導書を渡してから

「会計よろしく。」と言って召使いが魔導書の料金を払いにカウンターの方へ言った。

召使いの人が戻ってくる間

彼から言葉攻めされた。

「どうやって、魔導書読めんるようになったんだ?」

「知り合いから教わりました。」

「読めるようになったのはその知り合いから教わってどれくらい?」

「えっと…2年くらい?(覚えてないけれど…。)」

「俺も読めるようになれると思うか?」

「まあ…。努力すれば。」

そう言えば、満足したのか言葉攻めは無くなったが

会話は続いていく。

「それなら、俺でもできそうだ!魔導書も読めるようになって、それで治癒魔法も習得してやる!」

(なんで治癒魔法を習得しようとしてるのかしら。)

そう思っていたら読み取ったかのように話し始める。

「俺の親父と、兄貴が騎士だから影響あって剣術極めてたんだよ。それから幼き騎士(ナイト)って異名で呼ばれるほどにもなったんだよ!」

(幼き騎士(ナイト)…)

その異名に聞き覚えがある。

濃い赤紫色系統の髪と瞳…。

(まさか…。)

「ネオ・ルト・フィルア公子様?」

「お?俺のこと知ってるんだな!

俺って有名人かもな!」

そう言いながら高らかに笑う彼。

(この人が…ネオ・ルト・フィルア…)

フィルア公爵家の次男で、剣術に長けていて

幼き騎士(ナイト)と呼ばれ

18歳という若さで王国騎士団の第1隊団長に任命された。それが前世での彼。

前世、彼とは全く関わりがなくどんな人なのか分からなかったが…。

こんなにも自信家であるとは思いもしなかった。

そうこう考えていると、また彼は私をジロジロと見始め

口を開く。

「お前…、この間の王宮のお茶会で端っこの所でうずくまってた奴じゃん。」

「…!(今、気づいたのね…。)」

気づいてくれたというのなら、名前を言っておこうとし

「はい。あの時はありがとうございました。

名前を言っていませんでしたのでここで…。

私はリリアーナ・ギーベンラートと申します。」

名前を言ってから軽くカーテシーをした。

ギーベンラートという言葉に知っているのか

「お前、ギーベンラート侯爵家の娘だったのか!

へぇー!」

と関心そうな反応をしていた。

さすがにギーベンラートという名は知っているみたいだ。

「今後もまた交流ありそうだな!」

「そうですね。(…分からないけれど。)」

色々と話している間に彼の召使いが会計を済ませており

魔導書を片手に持ったまま彼に話しかけた。

「坊っちゃま、会計を済ませましたので

そろそろ。」

「わかった。」

そう言えば、召使いの人と一緒に店を出ていこうとする。もう行ってしまうのかと思っていれば

店の扉を開けてはリリアーナの方を向き

「また会えたらよろしくな!」

と言った後、店から素早く出ていった。

(すごく血気盛んで自信家な人だったわね。)

とりあえず、時空巻き戻し魔法の魔導書を手に取って

カウンターの方へ行く。

「これをくださいな。」

そう言えば女性は「…50ポンド」と金額を教える。

財布から50ポンド取り出しカウンターの方に置けば

女性は50ポンドを手に取りポンドが沢山入った瓶の中に入れておく。

「…ご購入ありがとうございます。

あなたの行く先がいい方向になりますように。」

と何やら意味深な言葉を言った後

また黒猫を撫で始めた。

(不思議な人。)

魔導書を手に取って長らく待ち続けているロロナの所へ行く。

店を出てからはロロナと一緒にケーキ屋へと足を運んでいったのだった。


読んでいただきありがとうございます。

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