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桶狭間の戦い
ついに時が来た
5月12日、今川義元が4万5千の大軍を率いて駿府を立った
尾張を目指し東海道を西進してくるとの早馬が知らせた
(いよいよか)和希
半年間この時の為に備え準備してきた
山川の庄、丹羽家、和希隊が揃う
右の肩のショルダーの赤の鎧が深紅に輝き整然と
丹羽家の屋敷に移動し、残りの兵と合流した
長政と長忠は屋敷の門前で、長秀、和希を見送る
(織田家の命運をかけた大事な戦、武運を)長政
(生きては帰れぬかも、尾張の為、織田の為、行きまする)長秀
(和希、長秀や皆の者を任せたぞ)長政
(お任せを、必ずや吉報を)和希
隊列を組み移動し屋敷を後にする、
大勢に見送られながら、大衆の後ろから手を合わせ祈る
おタカの姿を和希は気づいていた
(生きて帰る)和希、
小さい呟きは誰にも聞こえない大きさだった




