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19/29

19.新しく旅の仲間が加わりました!


1ヶ月近くぶりの更新です。

遅くなりました、スミマセン。


相変わらず、美味しいご飯を食べながら旅をしている一行です。

楽しんで頂けますように。




王都への旅の仲間に、アリア・アバランチェ嬢が加わりました。

アリア嬢とお会いした翌日、生ものを買い込んでから町を出て、旅を再開しました。

アリア嬢は、シンプルながら機能性を活かした馬車に乗ってきており、私とシエルはこちらに乗せて頂くことになりました。

だってこの馬車・・・今までの乗ってきた馬車と快適度が全く違うんです!!

アリア嬢の馬車には、クッションのきいた椅子が据えられており、そのクッションがもうふわっふわなのですよ!

振動もあまり気にならない親切仕様!

素晴らしい!

しかも馬車のなかは、微かにお花の良い香りがしています。

お、女の子の乗る馬車だああ!

馬車によってこんなに乗り心地が違うんですね!!

私は感動しました!

ところで王子様はこちらに乗らなくて良かったのでしょうか?

わざわざ座り心地の悪い方に乗らなくても・・・

こちらの方が圧倒的に乗り心地がいいのですけれどね・・・


旅を再開したその日の夜ーーー・・・

私はご飯の準備をしていました。

アリア嬢にも料理の腕を振る舞うべく、気合が入っています!

アリア嬢は簡易な携帯食を準備していたようですが、そんなつまらないもの食べさせません!

一緒に暖かいご飯を食べましょう!と思わずアリア嬢に迫ってしまいました。

なんといっても今日は、町で購入したばかりの卵があるのです!

新鮮な卵料理が食べられるのです!

ああ、何を作ろう・・・とふわふわクッションの馬車に揺られながら、それはもう悩みました。

卵料理の種類は山のようにあるので・・・

私は悩んだ末に、卵と鶏ひき肉を使った鶏そぼろで、優しい味わいの二色ご飯を作りました!

卵スープも一緒に作りましたよ。

満足な出来です!

私は二色ご飯を入れた丼と、卵スープの入ったお椀をアリア嬢の前に置きました。


「さあ、アリア様、召し上がってください!」

「え、ええ。ありがとう」


アリア嬢は、見たことのない料理に戸惑っているようでした。

先に食べているレイン様や近衛騎士ーズの様子を見てようやく覚悟を決めたのか、スプーンで丼の中身を掬い取り、恐る恐る口に運びます。

一噛み・・・

二噛み・・・

咀嚼を繰り返す度に、アリア嬢の瞳は輝いていきます。

そしてご飯をゆっくり味わった後に、嚥下するとー・・・


「んんっ!!!!とっっても美味しいわ!」


アリア嬢は、笑顔でそう言って下さいました。

お口に手をあて、初めて食べる私の手料理の味にとても喜んでくれています。

ああ、お口にあったようでなによりです!

甘く味付けされた卵と鶏そぼろの甘じょっぱい味は、お互いの味を引き立たせ、それはそれはご飯にとても合うのです!

ご飯が止まらないでしょう、そうでしょう!

美味しいですよね、二色ご飯!


アリア嬢の、ご飯をもぐもぐしているお姿は、とっても可愛らしくて癒されます。

シエルも、お口をパンパンにしながら、旨い旨いとご飯を頬張っていますよ。

シエルの頬っぺたがリスみたいになっていますね。

なんだこの可愛い生き物は。

ここは楽園ですか。


「まあ!こちらのスープも美味しいわ!本当に美味しいわ!」


頬を染めて、嬉しそうに食事をとるアリア嬢。

私はその姿を眺めながら、ほっこりしています。

沢山召し上がってくださいねー!


「メル・・・トさん、本当に美味しいよ」


レイン様がぎこちなく話しかけてきます。

私の名前、言いづらそうですね。

ずっと『メルさん』でしたからね。


「レイン様。今まで通り、メルと呼んで下さってかまいませんよ?」

「いや・・・愛称だとは知らず、勝手に呼んでしまい申し訳ない・・・メ、メルトさんと呼ばせて下さい」


何故敬語なのでしょう?

レイン様、お顔が真っ赤になっています。

変なところで照れるのですね?

私は名前の呼び方など気にしないのですが。



今日のご飯も美味しかったです!

私はとても満足し、ルンルン気分で食事の後片付けをしていました。

鼻歌を歌いながら片付けをしていたのですがー・・・

突然背後から人の気配がしたのです。

誰だろう?と、背後を振り返るとー・・・

近衛騎士が来ている衣服が目の前いっぱいに飛び込んできました。

え、近い近い近い!!!!

誰ですか、いったい?!

私はトトッと数歩後ろに下がると、やっと背後に立っていた人を認識しました。

私の背後に立っていたのは・・・ミカエルさんでした。

ミカエルさんが無言で私を見下ろしています。

無言のまま背後に立っていられるのは、もの凄く怖いのですが?

私も思わず無言になってしまいました。

そして、しばらく様子を伺っていたのですが・・・

ミカエルさんは、なかなか話しかけてきません。

なにがしたいのでしょう・・・

私はミカエルさんのことをなるべく気にしないようにしながら、作業を続けることにしました。

そして、やっと後片付けが終わるという頃にー・・・

ミカエルさんが、やっとその重い口を開けたのです。


「・・・また、作ってほしいんだが・・・」


ボソボソ話すので、聞き取れません。


「はい?何をですか?」

「だから・・・・・・を・・・」

「あの・・・聞こえません・・・」

「な、何故わからない!!」

「何故と言われましても。逆に何故私があなたの言いたいことをわかると思っているのでしょう?」

「う、うるさい、うるさい!もう一度言うぞ!今度は聞き逃すなよ?!」

「はい・・・」

「その・・・もう一度・・・ラーメンを作ってほしいんだが・・・」


私は目をパチクリさせました。

ミカエルさんがモジモジしながら、私にお願いをしているのです・・・

それは驚きますよ。


「あの味が突然恋しくなることがあって居ても立ってもいられなくなる・・・ああいや、そんなことを言いたいのではなく・・・」


ああー・・・ミカエルさん、相当ラーメンを気に入っていたようですから。

食べたくなっちゃったんですね。

ラーメン美味しいですもんねー

ミカエルさんとっても美味しそうに食べていましたもんねー

私は微笑ましいものを見るような目で、ミカエルさんを見つめます。


「な、なんだ、その目は!つ、作るのか!作らないのか?!」


ミカエルさんは、ツンデレさんですか?

口では強がっていますが、その瞳は必死に私を見つめてきます。

その瞳を見て私は決意しました。

・・・いいでしょう。

卵も手に入りましたし、煮卵をinした極上のラーメンを作って、更なるラーメン沼にハメてあげようではありませんか!

そうですね、今度は味噌ラーメンを作ってみるのもいいかもしれませんね。


こうしてミカエルさんの希望でラーメンを作りました。

今回は味噌ラーメンを作り、皆さんにもたいへん好評でした。

前回作った醤油ラーメンとはまた違った味わいのラーメンに、ミカエルさんは完全にノックアウトされていました。

完全にラーメンの虜となりましたね・・・

さあ、ミカエルさんが次はいつ、ラーメンのおねだりをしてくるのか・・・

ふふふ・・・その時が楽しみですね。

次は、とんこつや塩ラーメンを作ってあげるのもいいかもしれません・・・

ふふふ・・・

ラーメン沼は深いですよお・・・







こうして楽しく旅路は進み、町をいくつか経由して、中堅の街にたどり着きました。

王都まではまだあと半分ぐらいだそうです。

やはり、王都は遠いですね。

でも、中堅の街でこれなら・・・

王都はどれほど広いのでしょう・・・

私は本当にド田舎から出てきたんだなーと改めて感じていました。


街へ入り、レイン様が以前利用した宿がとても良かったと言われるので、皆でその宿へ向かうことにしました。

すると・・・レイン様はまた女の子ホイホイと化したのです・・・


「勇者様・・・?そちらにいらっしゃるのは勇者様ですか・・・?!」


背後から可憐な声の少女に声を掛けられました。

あれ、デジャブ・・・

以前にも同じようなことがあった気がしますね・・・


そしてこのメンバーのなかで勇者を名乗っていた方は1人しかいません。

はい。レイン様のことですね。


「ああ、やはり、勇者様!お会いしたかった!」


そう言って、黒髪美少女がレイン様の胸に飛び込んできました。

それを見て身動き一つしない近衛騎士ーズ。

いや、だから近衛騎士ーズ!!!!仕事してえええ?!!!!


「私の元へ戻ってきてくれると信じておりました!勇者様!」


レイン様の胸から顔をあげた少女は、ストレートの黒髪に、青色の瞳をした美少女でした。

睫バサバサでビビります。

アリア様もとてもお綺麗ですが、この少女はアリア様とはまた違ったタイプの美少女です。

なのに、肝心のレイン様は・・・


「君は誰だろう?」


首を傾げて、キョトンとした顔をされています。

こ、この男・・・

私はポカンと呆気にとられてしまいました。

女性のことを覚えてすらいないとは・・・

レイン様のことを呆れた眼差しで眺めていると、突然私の横から殺気が?!!

恐る恐る眼だけを動かし、横をチラリと見ると・・・

あああああアリア嬢が怒っていらっしゃるうううう!

アリア嬢から怒気が噴出しています・・・


「レーイーンーさーまー?この方はどなたなのかしら?」

「いや、知らない子だよ?!」


アリア嬢がレイン様に詰め寄ります。

レイン様は知らない子だと仰っていますが、絶対無自覚でどこかで引っかけた子だと思うのです。


「きゃあ、怖い!」


アリア嬢を見てそう叫んだ黒髪ストレートの美少女が、レイン様の背後に隠れます。

儚げに、瞳を潤ませ、プルプル震える美少女。

その姿を見て、アリア嬢は更に般若の顔になっています・・・

こんなところで修羅場発生ですか・・・?

やめてくださああい・・・


「君、彼女は怖くないから。離れてくれないか」

「イヤです!」


おお・・・

チワワのようにプルプル震えているのに、随分ハッキリとモノを言いますね。


「・・・困ったな。君のこと、本当に覚えていないんだけど・・・」

「そうですね・・・勇者様にとっては、きっと当たり前の出来事だったのでしょう・・・」

「・・・えっと、僕は君に何をしたのかな?」

「私は・・・勇者様に命を救われたのです。貴方が忘れていても私は一生忘れません」

「そんなことあったかなあ・・・?」


この王子様、本当にダメだ。

いや、興味のない相手のことはすぐに忘れてしまう傾向にあるのですね・・・


「私の名は、リリー・ローズ。リリーとお呼びください」


黒髪ストレートの美少女は、優雅にスカートをつまみ、そう挨拶をしました。

ええっと・・・

場の空気がブリザードなのですが。

そんな中、ニッコリ微笑んでレイン様をひたすら見つめるリリー嬢。

嵐が来そうです・・・



アリア嬢が仲間に加わったばかりなのに、新キャラ投入です。

続きはまた明日!

9:00更新予定です。

宜しくお願い致します。

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