0.5歩を踏み出す
僕らは今スイスリヒ王国の城の前で銃を突きつけられているよ!
…どうしてこうなった?
僕らは無事に迷うことなくお城に着いた。
「でかい城だなぁ。信じられないくらいに。」
隊長がつぶやく。でも隊長の言う通りだ。こんなでかい城持っているなんて金があるな。
アイストさんとシャイちゃんは今門番に話しをしているようだ。
「いや、だから本物だってば!」
アイストの声が聞こえてきた。
「どうした、アイスト。」
「ロス〜。門番がこの手紙偽物だって言うんだよ。」
シャイちゃんは困り顏だ。
「えー!本物かどうか分からないなんてポンコツだなぁ!僕らが嘘つくわけないじゃん。」
「サイ黙って。下手に煽ったらダメ。」
確かに門番めんどくさいな。門番を見ると隊長を見たまま固まっている。
「おい、なんだよ。」
「…。お、お前。ファントム・ロスト・クラスターか!」
アイストさんがしまったという顏をしていたがなにかまずかったのだろうか。
「は?…そうだけど?」
ガチャッ!
隊長に向かってリボルバーが突きつけられる。
そして周りから出てくる出てくる人々。え、まずくない?これ。
「話しを聞いて下さい!俺たちは怪しい人じゃありません!」
アイストさんが弁解しているが逆効果じゃない?
「そんなわけない!俺たちの国を荒らしに来たんだろう!…西軍の犬が!」
「…今あんたなんて言ったよ?」
犬と言う言葉に触発されてブレイドが銃を構えていた。
「あぁ、もう!ブレイドもやめて!」
アイストはそう言うがアニータも短剣を抜きかけていた。僕だって相棒を使わないように頑張ったし。
「お前、俺たちが何なのか分かるのか?」
「柳箕廻隊だろ⁈お前達の噂は王国まで届いている、忍びこもうたってそうはいかない!」
「そこまでならもう分かってんだろ?」
隊長は銃を構えられているのに懐からピストルを取り出した。
「俺たちは柳箕廻隊だぜ?…そんな人数で殺れると思ってんのか!」
隊長が叫ぶと周りの兵が皆少し怯んだ。
まさに一触即発。そんな雰囲気の中誰も目を逸らさずに敵をみつめていた。
「何をしているお前達!双方とも武器を降ろせ!」
門の上から誰かが叫んできた。
誰か見えないんだけど。
「フラン、遅いよ!シャイ達がどれだけ待ったと思ってるのさ!」
フラン?誰?
門番もびっくりした顔のまま叫んでいた。
「王子!そこからお降り下さい!危ないです。こやつらは敵兵!しかも柳箕廻隊なのですよ?」
「あぁ、知ってる。俺が呼んだからな。…喧嘩してるとは思わなかったがな。」
へー、王子様かぁ。そんな人と友達なんて流石シャイちゃん!
そう思いみると何故か固まるシャイちゃんと隊長とブレイド。なんか変な反応。
「フラン、お前王子だったのか。」
「ん、そう。ロスも久しぶりだな。ま、ここじゃ話しにくい。そこらへん降りるからどけ!」
スタッ
王子様はその後門から飛び降りてロスと門番の間に着地した。
いや、無理だろ普通。猫みたいな動きだったなぁ。
「王子!危ないから辞めてほしいと普段から言ってるではないですか!知らない内に城から消えるし、国から消えるし!なんなんですか⁈」
「あー、ごめん。」
そういいつつ笑ってるあたり反省する気はないらしい。
「で、門番さん。俺たちを通してくれない?こうして、王子であるフランに直接出迎えてくれてるのに入れないなんてないよね?」
アイストさん、目が怖い。
門番もびびってるじゃん。
「…門を開けろ!」
門番の声で大きな門が開く。
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「あんな案内で悪かったな。あいつらも隣国での戦争で苛立ってるんだ。」
フラン…さんはそう言った。うちらは今客間にいる。シャイちゃんがフランさんの正面に座っていて両脇にはアイストさん、隊長。その後ろにはうちらだ。
「んー。別に構わないよ。わざわざ王子が来てくれたしね。」
それにフランさんは苦笑いだ。
「やめろ、王子ってがらじゃない。俺が王子だってことを言わなかったのは悪かったけどそれでは呼ばないでくれ。」
「えー。だって酷いじゃん。こんなに長い付き合いなのに教えてくれないなんて。」
「俺が王子だと言う訳にもいかないだろ。で、お前らの入国許可もした、俺たちの警察隊に入ってもいい。お前らはこれからどうする?」
「シャイ達はあの戦争を終わらせたい。その手伝いをしてほしい。」
シャイちゃんのその言葉にフランさんはガシガシと頭をかきながら苦い顔だ。
「そうできたら苦労はしないんだが俺は王じゃないからそれは父上に相談しないと無理だな。」
「…協力出来ないとは言わないんだね。」
「それは、な。俺もこの状況が不味いのは分かるからな。部屋を用意してある。今夜はそこで寝ろ。」
フランさんはそう言って出て行った。
「あぁ、フランは相変わらず頼りない感じだったね。」
「アイスト。お前だけだぞ、フランが王子だって分かったのに態度が変わらないのは。」
「ハハ!」
「笑ってごまかさないでよ!もー。」
シャイちゃんも隊長も知らなかったんだ。フラン王子、どんな人なのか気になるな。




